【きよ】~【きん】

−−−−−−−きよ(あ1)(#kiyo1)−−−−−−
・挙案斉眉(きょあんせいび) 《四熟》 「案」は膳(ぜん)のこと。膳を眉(まゆ)の高さまで挙げて、両手で恭(うやうや)しく捧(ささ)げ持つ。妻が夫に礼儀を尽くし尊ぶことの喩え。また、夫婦が互いに礼儀を尽くし尊敬して、仲が好い喩え。 類:●相敬如賓 ★「案を挙ぐるに眉に斉(ひと)しくす」と読み下す。 故事:後漢書−逸民列伝・梁鴻」「妻為具食、不敢於鴻前仰視、挙案斉眉」 後漢の梁鴻(りょうこう)の妻は夫に食事を勧めるとき、膳を眉の高さまで挙げて夫への尊敬を表わし、梁鴻もそれに対して常に礼を以て接した。
・御意に入る
(ぎょいにいる) 貴人や主君などの気に入ること。 類:●思(おぼ)し召しに適う●寵愛を受ける●御意に召す。
・御意を得る
(ぎょいをえる) 1.貴人や主君などの考えや意見を聞く。忠告を受けたり、尋ねたりする。 類:●お考えを承(うけたまわ)る 2.相手を敬って、その人に「会う」「面会する」の意味で用いる。貴人に面会する。 類:●お目に掛かる 3.「御意を得ます」などの形で、貴人に面会する時の挨拶の言葉として用いる。
・今日あって明日ない身(きょうあってあすないみ) 1.人の命は儚いものだということ。2.死期が迫っていること。
?[土+易]多事きょうえきたじ) 自国と他国との境に紛争が起こり慌ただしいこと。
・胸臆を行なう(きょうおくをおこなう) 自分思い通りに振る舞うこと。
・今日か明日か
(きょうかあすか) 1.その日の来るのを待ち望む様子。 2.死期などが差し迫っていること。 例:「今日か明日かの命」
・京男に伊勢女
(きょうおとこにいせおんな) 男は京の男が良く、女は伊勢の女が良いということ。
・京女に東男
(きょうおんなにあずまおとこ) 女はしとやかな京の女、男はさっぱりとして思い切りが良い江戸の男が良いという。 類:●東男に京女
・教学相長ず
(きょうがくあいちょうず) 教えることと学ぶことが上手く噛み合ってこそ、知徳は助長発展するものである。人を教えることは自分の修行にもなるということ。 類:●教うるは学ぶの半ば 出典:「礼記−学記」「故曰、教学相長也、兌命曰、教学半、其此之謂乎」
・興が醒める
(きょうがさめる) 興味が薄らぐ。面白味がなくなる。気拙い雰囲気になる。 類:●興醒める●白(しら)ける 用例:宇津保−内侍督「とりたちなば、けうさめなむ」
・鏡花水月
(きょうかすいげつ) 《四熟》 1.目には見えるけれど手に取ることのできない物のこと。2.形跡によっては把握されず、ただ感じ取ったり悟ったりすることによって把握されるものごと。主に、詩歌や小説などを指して使う。
・興が乗る
(きょうがのる) 面白さの勢いに任せて何かをする。 類:●
興に乗る
・叫喚地獄(きょうかんじごく) 《四熟・仏教用語 八熱地獄の第四番目で、罪人が猛火や熱湯などの苦しみに会い、泣き喚く(わめ)ところ。
・恐々謹言
(きょうきょうきんげん) 《四熟》 手紙の本文の結びに書いて敬意を表わす言葉。恐れながら謹んで申し上げるという意味。
・狂喜乱舞
(きょうきらんぶ) 《四熟》 まるで正気を失ったかのように小躍りして、大いに喜ぶこと。 類:●有頂天外歓天喜地欣喜雀躍●踊躍歓喜
・胸襟を開く
(きょうきんをひらく) 隠し立てをしないで、心の中に思っていることをすっかり話す。心の中を打ち明ける。 類:●胸臆(きょうおく)を開く●襟(きん)を開く●胸を開く●心を開く
・狂言師
(きょうげんし) 1.能楽で、狂言を演ずる役者。2.謀略などで人を騙す人。 類:●からくりや
・脅肩諂笑
(きょうけんてんしょう) 《四熟》 肩を窄(すぼ)めて、諂(へつら)い笑いをすること。卑屈な態度。 出典:「孟子−滕文公・下」「脅肩諂笑、病于夏畦」
・郷原は徳の賊
(きょうげんはとくのぞく) 贋(にせ)の道徳家は、何の値打ちもないばかりでなく、むしろ徳を損なうものである。 出典:「論語−陽貨」「郷原、徳之賊也」
・狂言を書く
(きょうげんをかく)[=懸(か)ける・やる] 企(たくら)みごとをする。嘘を吐いて騙(だま)す。
・狂言を下に置く
(きょうげんをしたにおく) 澄まして知らない振りをする。
・狂言を残す
(きょうげんをのこす) 相手の行為を疑わしいと思う。 用例:伎・
五大力恋緘−二幕「少し狂言を残して往(い)なれました」 用例の出典:五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ) 歌舞伎脚本。世話物。3幕。並木五瓶作。寛政6年(1794)京都西の芝居初演。「島廻戯聞書」の第四幕以下を独立させ改訂したもの。薩摩藩の早田八右衛門が大坂曾根崎桜風呂の菊野ら五人を切り殺した事件に、五大力信仰を加えて脚色した作品。
・強行軍
(きょうこうぐん) 無理をして行軍すること。転じて、無理な予定に追われて旅行をすること。また、無理な日程で仕事を処理すること。 例:「日帰りの強行軍」
・軽骨者
(きょうこつもの) 軽弾みで落ち着きがない者。
・強士
(きょうし) 四〇歳の称。四○歳になって初めて官に仕えるものだということ。 類:●不惑 出典:「礼記−曲礼」「四十曰
・行住坐臥
(ぎょうじゅうざが・ぎょうじゅざが) 《四熟・仏教用語 1.歩く・止まる・座る・臥す、この四つは全ての動作の基本であるところから、仏教では、特に規律を定め、これを四威儀という。日常の立ち居振る舞いのこと。2.平生。普段。 用例:
花鏡−万能綰一心事「日々夜々、ぎゃうぢうざぐわに、この心を忘れずして」
・恐縮千万
(きょうしゅくせんばん) 《四熟》 有り難がったり恐れ入ったりして身を縮めるという意味で、感謝や謝罪の気持ちがこの上ないということを伝える言葉。 類:●恐縮至極
・喬松之寿(きょうしょうのじゅ) 《四熟》 周の霊王の太子・王子喬(おうしきょう)と、神皇のときの赤松子(せきしょうし)が、共に仙人であったことから、長寿、長生であること。 類:●王喬赤松 出典:「戦国策−秦策」「必有伯夷之廉、長為応侯、世世称孤、而有喬松之寿<必ず伯夷・叔斉の廉直さを保ったまま、長く応侯と呼ばれ、代々王侯の自称である孤と称し、王喬・赤松子のような長寿を保てるでしょう>
・強将の下に弱卒なし
(きょうしょうのもとにじゃくそつなし)[=弱兵なし] 強い大将のもとには、自然にその感化を受けて強くなり、弱い兵はいない。 類:●勇将の下に弱卒なし
・狂人走れば不狂人も走る
(きょうじんはしればふきょうじんもはしる) 人は兎角(とかく)他人の尻に付いて行動しがちである。 類:●一匹の馬が狂えば千匹の馬が狂う
・共存共栄
(きょうそんきょうえい・きょうぞんきょうえい) 《四 自と他が、共に生存し、共に繁栄すること。 類:●相互協力●相互扶助

−−−−−−−きよ(あ2)(#kiyo1-2)−−−−−−
・兄弟牆に鬩ぐ
(きょうだいかきにせめぐ・うちに〜) 兄弟が内輪喧嘩をする。仲間同士で喧嘩をする。 類:●兄弟(けいてい)牆に鬩ぐ 出典:「詩経−小雅・常棣」「兄弟鬩于牆、外禦其務」
・兄弟は他人の始まり
(きょうだいはたにんのはじまり)[=始め] 血を分けた兄弟も、妻や子を持つとそれらに愛情が移って、兄弟同士の情がだんだん薄らいでいく。 
反:■袖振り合うも多生の縁
・兄弟は両の手
(きょうだいはりょうのて) 兄弟は左右の手のように、お互いに助け合わなければいけないということの喩え。 類:●兄弟(けいてい)は左右の手なり 出典:「魏書−王脩伝」
・胸中成竹あり(きょうちゅうせいちくあり) 竹の絵を描く時には、先ず生長した竹を胸中に思い浮かべ、それによって枝葉根幹を見積もって筆を執るものだという意味から、事を始めるに当たり、予(あらかじ)め成功の目算があることの喩え。
・胸中の鱗甲
(きょうちゅうのりんこう) 心の中に鎧や兜を持っているという意味から、人と争う心や、争い易い性向を持っているということ。 類:●腹中の鱗甲
・強調の虚偽
(きょうちょうのきょぎ) 文中の特定語や句を不必要に強調することによって、偽りの説得力を持つこと。
・驚天動地
(きょうてんどうち) 《四熟》 天を驚かし地を動かすという意味で、それほど世間を酷く驚かすこと。
・今日という今日
(きょうというきょう) 「今日」を強調した言葉、今日こそ必ず。
・行徳の俎
(ぎょうとくのまないた) 馬鹿で人擦れしていること。 
★下総国(しもうさのくに)行徳では馬鹿貝がよくとれ、この地の爼は馬鹿貝で擦(す)れているという意<国語大辞典(小)>
・京に田舎あり(きょうにいなかあり) 賑やかな都にも田舎めいて不便な所があるという意味で、転じて、良い土地にも、悪い所があるということ。
・興に入る
(きょうにいる) 面白くなる。感興を覚えて夢中になる。
・凶に乗る
(きょうにのる) 他人の不幸や災難など、相手が弱い立場に立たされているのに付け込んで、自分に有利なように事を運ぶこと。
・興に乗る(きょうにのる)[=乗(じょう)ず] 面白さの勢いに任せて何かをすること。調子付いて行なうこと。
・京の着倒れ
(きょうのきだおれ) 京都の人は、贅沢な衣装を着ることに心を傾けるあまり、ともすると身代を倒してしまうこともある。 
★「大阪の食い倒れ」に対していう<国語大辞典(小)>
・今日の情けは明日の仇
(きょうのなさけはあすのあだ) 人の心は、その時その時の利害や感情に左右されるものだから、常に変わるものである。
・今日の後に今日は無し
(きょうののちにきょうはなし) 今日という日は二度と戻って来ない。
・今日の一針は明日の十針
(きょうのひとはりはあすのとはり・じゅっはり) 服の綻(ほころ)びは直ぐに縢(かが)れば一針で済むが、放っておくと破れが大きくなって十針も縫わねばならなくなる。今できることは直ぐにしてしまえということ。 類:●明日ありと思う心の仇桜
●A stitch in time saves nine.(間に合った一針は九針の手間を省く)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典
・京の夢大坂の夢
(きょうのゆめおおさかのゆめ) 夢の話をする前に唱える言葉。夢の中では<立身出世>も<蓄財>も思うままである、というところから付けられた。昔話の「今は昔」に通じるもの。江戸いろはガルタの「京」に書かれた言葉。 ★「京の夢」は、公家になり官位を昇りつめる<立身出世の夢>。「大坂の夢」は、豪商になり巨万の富を得る<蓄財の夢>。いずれも、『盛者(じょうしゃ)』を目指そうとする希望。
・今日は人の上明日は我が身の上
(きょうはひとのうえあすはわがみのうえ) 今は他人の身の上に起こったこととして、冷淡に傍観している苦しみや災難が、すぐにも自分の身の上に降り掛かってくるかもしれないということ。
器用貧乏
(きようびんぼう)
・狂夫の言も聖人は選ぶ
(きょうふのげんもせいじんはえらぶ) 頭のおかしい者が言った言葉でも、聖人はその内容如何では、それを採用する。 類:●人を以って言(げん)を廃せず
・京へ筑紫に坂東さ
(きょうへつくしにばんどうさ) 方向を示す助詞で、京都では「へ」、九州では「に」、関東から東北では「さ」を用いるということから、方言には特色があるということの喩え。 出典:「四河入海
・教鞭を執る
(きょうべんをとる) 教師になって生徒を教えること。教職にあること。
・強暴占有
(きょうぼうせんゆう) 《四熟》 相手の意思や事情などを無視して、暴力を以って独占してしまうこと。
・喬木風に折らる(きょうぼくかぜにおらる) 丈(たけ)の高い木が風の害に会い易いように、人の上位にある者は、他人の嫉妬などを受け易い。 類:●高木は風に折らる高い木には風が当たる
・興味津々
(きょうみしんしん) 興味が尽きない様子。とても興味が引かれること。 例:「彼が何を言うか興味津々だ」 ★「津々」は、後から後から湧き出る様子。
・今日も明日も醒め果てる
(きょうもあしたもさめはてる) 「今日」に「興」を掛けた洒落。興がすっかり醒めること。
・興を咲かす
(きょうをさかす) 興味を掻き立てる。興趣を湧かせる。面白味をそそる。 用例:源氏−明石「けふをさかすべき渚の苫屋」
・興を醒ます
(きょうをさます) 興味が薄らぐ。面白味がなくなる。 用例:
太平記−二「こは何なる天狗の所行ぞやと興をさます」

−−−−−−−きよ(か)(#kiyo2)−−−−−−
・虚虚実実
(きょきょじつじつ) 《四熟》 相手の防備の虚を突いたり、備えが充実しているところを避けたりすること。計略や秘術を尽くして戦うこと。 類:●虚実 例:「虚々実々を尽くして戦う」 
★「虚」は備えのすき、「実」は堅い備えの意<国語大辞典(小)>
・虚器を擁す
(きょきをようす) 実権を伴わない名ばかりの地位にあるので、自分の意志を働かせることができないこと。他人から自由に操られ、制御されること。
・玉案下
(ぎょくあんか) [玉案]は珠玉で飾った机や台。転じて、机の美称。手紙の脇付けの文句。 類:●机下(きか)
・局外中立
(きょくがいちゅうりつ) 《四熟》 交戦国のどちらとも関係を持たず、中立の立場を守ること。争いや対立がある場合、そのどちらの側にも立たない態度。
・曲学阿世
(きょくがくあせい) 《四熟》 「曲学」は、真理を曲解した学問。真実を無視し、学問を歪(ゆが)めること。曲学を以って情勢や権力者に媚び諂(へつら)い、人気を得るような言動をすること。 類:●御用学者 出典:「史記−儒林伝」「轅固曰、公孫子務正学以言無曲学阿世
・玉砕
(ぎょくさい) 1.玉のように美しく砕け散ること。 類:●玉となって砕くとも瓦となって全からじ 反:■瓦全(がぜん) 出典:「北斉書−元景安伝」「大丈夫寧可玉砕、何能瓦全」 2.己の名誉や忠節心を守って潔(いさぎよ)く死ぬこと。
・旭日昇天の勢い
(きょくじつしょうてんのいきおい) 朝日が天に昇るように勢いが盛んなこと。 類:●飛ぶ鳥を落とす勢い
・玉巵当無し(ぎょくしとうなし) 1.立派な宝玉でできた杯(さかずき)なのに底がないということ。君主が、臣下の進言を無闇に他人に漏らしてしまうことの喩え。 出典:「韓非子−外儲説・右上」「為人主、而漏泄其群臣之語、譬猶玉巵之無当」 人君たる者が、臣下の進言を人に漏らすのは、例えば、玉杯に底のないようなものです。 2.見掛けは立派でも、致命的な欠陥があって役に立たないことの喩え。 類:●玉の巵の底無きが如し ★「徒然草−三段」「万にいみじくとも、色好まざらん男は、いとさうざうしくて、玉の巵の当無き心地ぞすべき」もこの語に基づく。
・玉石倶に焚く
(ぎょくせきともにたく)[=焦がる] 良いものも悪いものも共に滅びる。 類:●玉石同砕(ぎょくせきどうさい) 出典:「書経−胤征」「火炎岡、玉石倶焚
・玉石混淆
(ぎょくせきこんこう) 《四熟》 優れたものと詰まらないものとが混ざり合っていること、また、良いものと悪いものを混同すること。 出典:「抱朴子−尚博」「以磋切之至言為ガイ[馬+矣]拙、以虚華之小弁為ケン[女+幵]巧、真偽顛倒、玉石混淆」 出典:
抱朴子(ほうぼくし) 中国の道家書。8巻。内編20編、外編52編。東晋の葛洪(かっこう=号抱朴子)撰。建武元年(317)成立。狭義には内編のみを指し、不老長生の仙術と具体的な理論を論じ、合わせて経典や戒律・禁忌などを記す。外編は儒教的政治論で、時政の得失、人事の善悪などを論述。
・跼天
(きょくてんせきち) 《四熟》 天に跼(せぐく)まり、地に蹐(ぬきあし)するという意味で、高い天の下にも背を屈め、固い地上にもそっと忍び足で歩くこと。非常に慎み恐れる様子、また、肩身が狭く世を恐れ憚(はばか)って行動すること。 類:●跼蹐 出典:「詩経−小雅・正月」「謂蓋高、不敢不、謂蓋厚、不敢不
・曲突徙薪
(きょくとつししん) 《四熟》 煙突を外側へ曲げ、薪(まき)を脇へ移して、火災を予防すること。 1.禍(わざわい)を未然に防ぐことの喩え。 類:●桑土綢繆 2.兎角(とかく)人は先を見通すことができず、注意されても聞く耳を持たないものであるということ。 出典:「漢書−霍光伝」「曲突徙薪、亡恩沢」 寓話:旅人がある家の前を通ったとき、その家の竈(かまど)の煙突がまっすぐになっていて、傍(かたわ)らに薪が積んであったので、曲がった煙突にして薪を遠くに移した方が良いと忠告した。ところが、主人はそのまま放っておいたので、間もなく火事になってしまった。
・玉斧を乞う
(ぎょくふをこう) 「玉」は美称。添削することを斧で削ることに喩えて言ったもの。相手を敬って、その人に詩文の添削を願い出ること。
・玉楼(ぎょくろう) 文人や墨客が死後に行くという、あの世にある楼閣。 類:●白玉楼
・挙国一致
(きょこくいっち) 《四熟》 ある目的のために国民全体が心を一つにし、同一の態度を取ること。

−−−−−−−きよ(さ)(#kiyo3)−−−−−−
・虚実皮膜
(きょじつひまく) 《四熟》 芸術は、虚構と事実との微妙な間にあるとする考え方。 
近松門左衛門の芸術論で、穂積以貫の「難波土産−発端」に紹介され、日本文芸史における虚構論の先駆とされる<国語大辞典(小)> 出典:難波土産(なにわみやげ) 浄瑠璃に関する評釈書。穂積以貫(いかん)、もしくは三木平右衛門。元文3年(1738)。5巻。人形浄瑠璃を書く際の文章の心得や作劇法など。この中に有名な「虚実皮膜論」(「芸といふものは実と虚との皮膜の間にあるもの也」)なども含まれ、近松の芸論を伝える唯一の貴重な資料となっている近松門左衛門でござーい!>より抜粋
・虚心坦懐
(きょしんたんかい) 《四熟》 心に蟠(わだかま)りがなく、気持ちがさっぱりしている様子。 類:●虚心平気
・巨星落つ
(きょせいおつ) 大きな業績を残した偉大な人物が死ぬこと。哀惜の念を込めていう表現。 類:●将星隕つ
・挙世混濁して清士見わる
(きょせいこんだくしてせいしあらわる) 世の中が濁り切ったとき、逆に、清廉な人物が光り出すものである。 類:●年寒くして松柏の凋むに後るるを知る 出典:「史記−伯夷列伝」「挙世混濁、清士乃見
・虚勢を張る
(きょせいをはる) 実力もないくせに、力がある振りをして威張ること。 類:●擬勢を張る●空威張り
・挙措を失う
(きょそをうしなう)[=失(しっ)す] 取り乱した行動や、不穏当な行動を取る。

−−−−−−−きよ(た)(#kiyo4)−−−−−−
・居中調停
(きょちゅうちょうてい) 《四熟》 国際紛争当事国の中に第三国が介入して当事国間の接近を促(うなが)し、双方の主張の調和を図ること。 
★英mediationの訳語<国語大辞典(小)>
・曲肱の楽しみ(きょっこうのたのしみ) 「曲肱」は、肱を曲げて腕を枕にすることで、簡素な暮らしの喩え。貧しい暮らしの中にある楽しみ。簡素な生活の楽しさ。 類:●肱を曲げる 出典:「論語−述而」「飯疏食飲水、曲肱而枕之、楽亦在其中矣」
・挙動不審
(きょどうふしん) 《四熟》 立ち居振舞いが不自然で、疑わしいこと。

−−−−−−−きよ(な)(#kiyo5)−−−−−−
渠成って水至る
(きょなってみずいたる)
・虚に乗ず
(きょにじょうず)[=乗る] 相手の備えのないところに付け込む。相手の隙を突く。
・挙に出る
(きょにでる)[=出(い)ず] 相手に影響を及ぼすような際立ったことを実行する。
・炬に付す
(きょにふす) 火にくべる。
・去年植えた柿の木
(きょねんうえたかきのき) 地口の一つ。 1.実が出来ないこと。2.せっかくの苦労が実を結ばないことの喩え。 類:●水の泡

−−−−−−−きよ(は)(#kiyo6)−−−−−−
・居は気を移す
(きょはきをうつす) 人は住む場所、環境によって、その性質や思想もかわるの意。 類:●氏より育ち 出典:「孟子−尽心・上」「居移気、養移体、大哉居乎」
・魚腹に葬らる
(ぎょふくにほうむらる)[=葬(そう)せらる] 海や川で溺れて死ぬこと。 用例:
梵舜本太平記−二二「よしや死して海底の魚腹に葬せらるる共」 出典:「楚辞−漁夫」「寧赴湘流、葬於江魚之腹中」 用例の出典:梵舜本太平記(ぼんしゅんぼんたいへいき) 太平記。吉田(神竜院)梵舜(1553−1632)。・・・調査中。
漁夫の利
(ぎょふのり)
・毀誉褒貶
(きよほうへん) 《四熟》 「毀」はそしる、「誉」「褒」はほめる、「貶」はけなすこと。誉めることと悪口を言うこと。 例:「毀誉褒貶を顧みない」

−−−−−−−きよ(ま)(#kiyo7)−−−−−−
・清水の舞台から飛ぶ(きよみずのぶたいからとぶ)[=飛び降りる・落ちる] 京都清水寺の観音堂の舞台から、思い切って飛び下りるという意味から、死んだつもりで思い切ったことをする。非常に重大な決意を固めること。出典:「今昔物語集」・「宇治拾遺物語」 
★なお、昔、病気をなおしたり吉凶を占ったり、恋を成就させたりするために、高い所から飛びおりる風習があったという<国語大辞典(小)>
・虚名を博す
(きょめいをはくす) 実力がないのに評判を得る。 類:●名を盗む
・魚目燕石
(ぎょもくえんせき) 《四熟》 「燕石」は、燕山から出る石のこと。魚の目玉も燕石も共に、形こそ珠玉に似ているが価値は非常に劣るということから、似て非なるもののこと。 類:●贋物(にせもの)

−−−−−−−きよ(を)(#kiyowo)−−−−−−
・気世を蓋う
(きよをおおう) 気構えが雄大で、天下に知れ渡る人物。意気盛んな様子。 類:●蓋世(がいせい)の才
・虚を突く
(きょをつく) 相手の油断に乗じて攻める。予想外のことで、また、不用意なところを狙って攻撃する。
・居を卜す
(きょをぼくす) 住む場所を選ぶ。 類:●居を構える

−−−−−−−きら(#kira)−−−−−−−
・綺羅星の如し(きらほしのごとし・きらぼしの〜) 1.夜空にきらきらと輝くたくさんの星のようである。2.輝きのあるものや立派な人などが、数多く並んでいることの喩え。 類:●錚々たる 用例:謡曲・鉢木「上り集まる兵、煌星(きらぼし)のごとく並み居たり」 ★「綺羅、星のごとし」を続けてつくった語<国語大辞典(小)> ★「綺羅」は、綾絹(あやぎぬ)と薄衣(うすぎぬ)のこと。転じて、美しい衣服や、煌(きら)びやかな装いのこと。
・綺羅を飾る(きらをかざる) 1.華やかな装(よそお)いをする。威儀(いぎ)を整える。2.上辺(うわべ)を飾る。

−−−−−−−きり(#kiri)−−−−−−−
・切り上げる
(きりあげる) 1.一応そこで終わりにする。一段落をつける。 例:「話を切り上げる」 2.計算で、求めようとする位未満の端数を取り去り、求めようとする位に一を加える。 
反:■切り捨てる
・義理堅い
(ぎりがたい) 他人との交際において、義理を堅く守り、疎(おろそ)かにしない。律儀(りちぎ)である。 類:●几帳面●忠実 用例:中華若木詩抄−下「婦人の貞節にして晩霜の如く義理かたく行跡の清きと云ことか」
・切りがない
(きりがない) 際限がない。限りがない。 例:「彼の欠点を並べ立てたら切りがない」
・限限決着
(ぎりぎりけっちゃく) 《四熟》 限度一杯で、余地のない状況になること。
・きりきり舞い(きりきりまい) 1.片足を軸にして、からだを勢いよく回すこと。また、そのように、休む間もないほど、忙(せわ)しく立ち働くこと。 例:「忙しくてきりきり舞いする」 2.相手の早い動きなどについて行けず、うろたえて動く様子。 類:●天手古舞い 例:「速球にきりきり舞いする」 ★同じ場所でくるくる回る様子を錐(きり)に喩えたことから。 ★多く、関東では「てんてこ舞い」と言い、関西では「きりきり舞い」と言う<学研国語大辞典>
・切り捨てる
(きりすてる)・斬り捨てる 1.切ってその部分を捨てる。切ってそのままにしておく。また、人を斬ってそのままに打ち捨てておく。 用例:南海寄帰内法伝平安後期点−二「長きこと有らば割却(キリステ)、少くは則ち更に添へよ」 用例:浄・
国性爺合戦−一「敵の兵したひよればふみとまり、切捨(キリステ)打捨」 2.除き捨てる。捨てて顧(かえり)みない。 例:「弱者を切り捨てる」「過去のことは切り捨てる」 3.計算で、求めようとする位に足りない端数を捨てる。 反:■切り上げる 用例の出典:国性爺合戦(こくせんやかっせん) 浄瑠璃。時代物。5段。近松門左衛門。正徳5年(1715)大坂竹本座初演。。中国、明代末の鄭成功の史実に基づき、日本に亡命の鄭芝竜の子和藤内(国姓爺)が義姉錦祥女の夫甘輝と協力して明朝の再興を図る筋。17か月に及ぶ長期公演記録を作った。歌舞伎にも取り入れられ、浮世草子、読本、草双紙などに大きな影響を与えた。
・切り出す
(きりだす) 1.木材や石などを切って運び出す。 例:「山から木材を切り出す」 2.話そうとしていたことを話し始める。言い出す。 例:「折を見て、見合いの話を切り出す」 3.小切手や手形などを振り出す。
・桐壺源氏
(きりつぼげんじ) 《四熟》 源氏物語を読む決心をしながら最初の桐壺の帖で止めてしまうということから、勉学などが長続きしないこと。 類:●隠公左伝
・切り詰める
(きりつめる) 1.一部分を切り取って、短くする。 例:「ズボンの裾(すそ)を切り詰める」 2.経費などをできるだけ倹約する。ぎりぎりまで押し詰める。 例:「食費を切り詰める」
・切り抜ける
(きりぬける) 1.敵の囲みを切り破って脱出する。敵の中に斬り込んで、逃れ出る。 用例:人情・英対暖語−五「盗人に出合たる始終、切ぬけて逃来りしことまでを」 2.苦しい立場や困難な状態から、やっとのことで逃れる。 例:「どうにかピンチを切り抜けた」
・桐一葉
(きりひとは) 他の木より早く落葉する桐の葉一枚から秋の到来を知る。 1.ものごとの小さな一端からその大勢の成り行きを察知すること。 類:●桐の一葉●一葉落ちて天下の秋を知る 2.権力者の衰亡の兆しの喩え。 出典:「淮南子−説山訓」「見一葉落、而知歳之将暮」
・切り札
(きりふだ) トランプで、特別強い力を持つ札のこと。転じて、他の全てを抑えることができる手段のこと。取って置きの手。 例:「代打の切札」
・切り身に塩
(きりみにしお) 1.傷口に塩を擦(こす)り付けるように、痛い上に更に痛さを加えること。 類:●切り目に塩●傷口に塩を塗る 2.転じて、悪いことの上に更に悪いことが起こることの喩え。打撃の上に更に打撃を受ける、または、与えることの喩え。
・切り盛り
(きりもり) 1.料理で、食材を切ることと盛ること。また、食材を切って適当に盛り分けること。2.ものごとを巧く処置すること。ほどよくものごとを捌(さば)くこと。 類:●捌き●遣り繰り 例:「家計の切り盛りを預かる」
・器量好み
(きりょうごのみ) 顔立ちの美しい女ばかりを選び好むこと。また、その人。 類:●面食い
・器量負け
(きりょうまけ) 1.才能があるため、自負したり過信したりして、却って失敗すること。2.顔立ちが美し過ぎて、却って中々結婚できないこと。
・器量好し
(きりょうよし) 顔立ちが美しい女性のこと。また、その人。 類:●美貌●別嬪●美人
・麒麟の一角
(きりんのいっかく) 「麒麟」は現実には存在しないところから、この世にあり得ないことの喩え。 類:●火中の蓮花(れんか)
・麒麟の躓き(きりんのつまずき) 非常に優れた麒麟でも躓くことがある。 類:●弘法も筆の誤り
麒麟も老いては駑馬に劣る(きりんもおいてはどばにおとる)

−−−−−−−きれ(#kire)−−−−−−−
・綺麗事
(きれいごと) 1.現実を無視して、表面だけを立派に取り繕(つくろ)うこと。体裁を繕うこと。 例:「もはや綺麗事では済まされない」 2.手際良く美しく仕上げること。3.汚れないで済む楽な仕事。 例:「綺麗事では食えない」
・綺麗所
(きれいどころ) 1.花柳界(かりゅうかい)の、芸者を指す言葉。2.転じて、着飾った美しい女性。 類:●綺麗どこ 例:「綺麗どころを並べる」 3.更に転じて、単に、女性たち。 例:「支社の綺麗どころを集めておけ」
・切れ離れが良い
(きればなれがよい) 思い切りが良いという意味で、くよくよと後悔しないさっぱりとした性格だということ。また、金銭にけちけちしないで気前が良いこと。 類:●気前が良い
・切れ者(きれもの) 1.主人の信用が厚く、勢力をふるう者。 類:●切人(きりびと)●切り者 2.鋭敏なやり方でものごとを処理できる人。すぐれた頭脳や手腕を持つ人。 類:●敏腕家●遣り手

−−−−−−−きろ(#kiro)−−−−−−−
・木六竹八塀十郎
(きろくたけはちへいじゅうろう) 木は陰暦6月に、竹は9月に切るのが最もよく、塀は10月に塗ると長持ちする、ということ。 類:●竹八月に木六月

−−−−−−−きわ(#kiwa)−−−−−−−
・際立つ(きわだつ) 1.他のものとの区別が著しく、はっきりしている。 類:●引き立つ●目立つ 例:「際立った違いがない」 2.良さが顕著である。 類:●水際立つ 例:「業界では際立った存在だ」
・際疾い
(きわどい) 1.甚(はなは)だしい。極端である。苛酷である。 用例:愚管抄−四「腹悪しく、よろづにきはどき人なりけるが」 2.もう少し事態が進んだら危険である。または、大変な事態になるすれすれの状況である。 用例:雑俳・歌羅衣「出に拝む神揚げ幕できわどひ間」 3.もう少しで卑猥(ひわい)になりそうな、限度ぎりぎりの表現である。 例:「彼は際疾い話ばかりする」
・極め付き(きわめつき・きわめづき) 1.物の価値や、人の力量・資格などについて、保証するに足りるという定評があること。また、武芸や技芸などで、一定の資格を得た人。 類:●折り紙付き 例:「極め付きの悪党」 2.歌舞伎の代表的な役柄で、その役者の芸が優れていて、他に比類する者がいないこと。また、その役者。
・際物(きわもの) 1.入り用になる季節の間際に売り出す品物。その時を逃(のが)すと無用になるもの。 ★正月の門松や三月のひな人形などの類(たぐい)。 2.一時的な流行を当て込んで売り出される商品。 例:「万博に便乗した際物のマスコット人形」 3.実際に起こった事件や流行のものを取材して、脚色し、すぐさま出される戯曲や小説、映画など。

−−−−−−−きを1(#kiwo)−−−−−−
・軌を一にす
(きをいつにす) 1.各地の車の両輪の幅を同一にするということで、世の中または国家が統一され、整っている様子を指す。 出典:「北史−崔鴻伝」 2.前の車が通った轍(わだち)と同じところを通る。転じて、同じ行き方をする、同じ立場を取る。 出典:
北史(ほくし) 中国の正史、二十五史の一つ。100巻。唐の李延寿撰。顕慶4年(659)成立。北朝の魏・斉・周・隋の歴史を記す。父李大師の遺志を継ぎ南北朝の公正な歴史を目ざして執筆されたもの。詳密な記述で史料価値が高い。南史と対をなす。
・揆を一にする
(きをいつにする)[=同じゅうする] やり方が同じである。また、道が同じである。 類:●軌を一にす
・気を入れる
(きをいれる) 1.気を使う。気にする。心配する。 用例:浮・傾城歌三味線−一「気を入れずと寛(ゆっ)くりと遊ばしゃれ」 2.気が急く。焦る。 用例:浄・
摂州合邦辻−下「早う、早うと気をいる娘」 3.気合いを入れる。元気付ける。4.やるぞという気になってものごとをする。 用例の出典:摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ) 浄瑠璃。時代物。2段。菅専助・若竹笛躬(ふえみ)作。安永2年(1773)大坂北堀江座初演。能「弱法師(よろぼし)」、説経節「愛護若」系統の作品の影響を受けたもの。河内の国守高安左衛門の後妻玉手御前が、継子俊徳丸を敵の手から守るため、わざと毒酒を飲ませるが、やがてみずからの命を絶って病いを本復させる筋。下の巻の切「合邦内の段」が有名。通称「合邦」。
・気を失う
(きをうしなう) 1.しようとする意欲をなくす。 類:●気落ちがする●気を取り失う 用例:太平記−二八「此の城を夜討に落して、敵に気を失はせ」 2.意識をなくす。失神する。
・気を移す
(きをうつす) 1.気を他の物や人に移す。気持ちを変える。 用例:
十善法語−一一「居は気をうつし養は体をうつす」 2.心を向ける。 用例:浮・日本永代蔵−五「又大浦甚八といふ者は、小哥・小舞に気を移し」 用例の出典:十善法語(じゅうぜんほうご) 慈雲尊者飲光(おんこう)が十善戒の意味内容および功徳を、多くの典籍を引用しながら親しみ深く説いた法語。12巻。安永4年(1775)成立。
・気を置く
(きをおく) 1.相手の気持ちを気遣う。遠慮する。2.気を休める。ほっとする。 用例:洒・
雑文穿袋「此蔵気を置く間なく段々と書つけながら」 用例の出典:雑文穿袋(ざつもんせってい) 洒落本。朱楽管江。1冊。・・・調査中。
・気を落とす
(きをおとす) 元気をなくす。失望する。気落ちする。 用例:浄・
双生隅田川−三「武国主従気をおとし、人心地も無き所に」 用例の出典:双生隅田川(ふたごすみだがわ) 浄瑠璃。近松門左衛門。享保5年(1720)。謡曲「隅田川」をお家騒動風にアレンジ。さらわれた吉田家の若君・梅若と松若の双子兄弟を中心に、その行方を追って展開近松門左衛門でござーい!
・気を兼ねる
(きをかねる) 他人に対して気を遣うこと。 類:●気兼ねをする 用例:評判・色道大鏡−一四「夫の機嫌をはかり、姑(しうとめ)の気を兼ね」
・気を利かせる
(きをきかせる)[=利かす] 相手の立場や周囲の状況に応じてそれに相応しいように心を働かせる。気が利くようにする。 例:「気を利かせて座を外す」
・気を挫く
(きをくじく) 気力をなくさせる。意気込みを失わせる。 類:●意気消沈させる
・気を砕く
(きをくだく) 色々と心配する。 類:●心を砕く
・気を配る
(きをくばる) 注意を向ける。気を付ける。 類:●
気を使う 例:「辺りに気を配る」
・驥をして鼠を捕らえしむ
(きをしてそをとらえしむ) 名馬に鼠を捕らせるようなことをする。優れた人物を、つまらぬ任務に就(つ)かせること。 類:●牛驥同? 出典:「荘子−秋水」「騏[馬+華][馬+留]、一日而馳千里、捕鼠不如狸[獣+生]、言殊技也」 ★「驥」は、一日に千里を走るという名馬のこと。
・気を嗜む
(きをたしなむ) 「嗜む」は心の準備をするという意味。固く覚悟する。強く心掛ける。 用例:浄・淀鯉出世滝徳−下「そなたも死にゃ、おれも死なふと、わかい同士はきをたしなみ」
・気を散らす
(きをちらす) 1.集中しなければならない気持ちを、他のことに向けさせる。注意を逸(そ)らせる。 例:「説教している時に気が散らすな」 2.憂鬱な気持ちなどを紛(まぎ)らわす。 例:「TVゲームをして気を散らす」
・気を遣う
(きをつかう)[=使う] 1.あれこれ心遣いをする。 類:●
気を配る 2.心配する。
・気を尽くす(きをつくす) 1.精を出す。物に凝る。 類:●趣向を凝らす 用例:随・戴恩記−上「後生のわれらを導んために、そくばくの気をつくせる、古賢の心ざし崇めて猶あまりあり」 2.気苦労をする。気力を使い果たす。気疲れする。 用例:浮・世間胸算用−一「一通一文づつにて大晦日から大晦日迄書くらして同じ事に気をつくし」
・木を接げば花は盗めるが血は盗まれぬ
(きをつげばはなはぬすめるがちはぬすまれぬ) 接ぎ木をすれば、欲しい花と同じ花を咲かすことはできるが、血統は人の力ではどうしようもない。親から受け継ぐ素質や才能は、他人が真似しようとしてもできないものである。 類:●物種は盗まれず瓜の蔓には茄子は生らぬ
・気を付け
(きをつけ) 〔連語〕 1.元軍隊用語で、直立不動の姿勢を取らせる時に掛ける号令。足を揃(そろ)えて真っ直ぐ立ち、顔を正面に向けよというもの。 反:■休め 2.名詞として、その姿勢。 例:「気を付けをする」 ★英語のAttention!の直訳。
・気を付ける
(きをつける) 1.気付かせる。思い出させる。 用例:太平記−三二「中中なる軍して敵に気を著(つケ)ては叶まじとて」 2.注意力を働かせる。 用例:浮・好色貝合−上「気をつけてのあひさつ」 3.意識を回復させる。正気にさせる。 用例:浄・源平布引滝−三「薬を用ひ身を温め、様々、いたはり気を付くれば」 4.元気を取り戻す。 類:●景気を付ける 用例:太平記−三〇「憖(なまじひ)なる事為出して敵に気を著ける事よと」
・気を詰める
(きをつめる) 1.精神を集中する。一心になる。 用例:太平記−七「水ふせぎける兵共、夜毎に機(キ)をつめて、今や今やと待懸けけるが」 2.気兼ねをする。遠慮をする。気詰まりする。 類:●
気を兼ねる 用例:浄・淀鯉出世滝徳−上「わかいだんなのきをつめさせ、わづらはせてはならぬと」

−−−−−−−きを2(#kiwo2)−−−−−−
・気を取られる
(きをとられる) 1.魂を奪われる。 類:●気取(けど)られる 2.注意を奪われる。 用例:人情・閑情末摘花−初「学問に気(キ)をとられてお出なさるから聞えないのだ」
・気を取り直す
(きをとりなおす) 失意の状態から脱け出る。思い直して元気になる。 用例:太平記−三〇「其に依るべからずと機(キ)を取直(とりナヲ)して」
・気を取る
(きをとる) 1.相手の注意を向けさせる。 類:●
気を引く 用例:浮・懐硯−一「其隙に逃のび申べしと存、追手の者の気を取候と」 2.気に入るように振舞う。機嫌を取る。 用例:天草本伊曾保「シュジンノqiuo toru(キヲトル)モノデゴザルホドニ」 3.気に入る。好都合である。 用例:滑・和合人−初「口取といふやつは、気をとったやつだよ」 用例の出典:懐硯(ふところすずり) 浮世草紙。井原西鶴。貞享4年(1687)。・・・調査中。
・気を抜く
(きをぬく) 1.びっくりさせる。肝を抜く。 用例:洒・辰巳之園「からくりの太鼓に気をぬかれて」 2.疲れた神経を解(ほぐ)す。息抜きをする。 例:「気を抜くすきに盗られる」
・気を呑む
(きをのむ) 1.じっと息を殺す。 類:●固唾(かたず)を飲む 用例:太平記‐三三「御所中の男女気を呑(ノ)み」2.気持ちの上で相手を威圧する。「相手の気を呑んで掛かる」。多くは「気を呑まれる」の形で用い、気持ちの上で相手の勢いに威圧される、思いがけない様子にあっけにとられる、の意にいう。 用例:太平記−一三「源氏は若干の大勢と聞ゆれば、待軍して敵に気を呑(ノマ)れては叶はじ」 3.苦しい状況になる。
・気を吐く
(きをはく) 威勢の良い言葉を発する。または、意気を示す。 例:「一人気を吐く」
・気を晴らす
(きをはらす) 塞(ふさ)いだ気持ちを発散する。憂いを晴らす。
・気を張る
(きをはる) 1.心を緊張させる。気持ちを引き締める。 用例:浮・世間胸算用−三「旦那お出といはるるまでの外聞に無用の気をはりける」 2.奮発する。 類:●気張る 用例:太平記−一七「各機(キ)を張(ハリ)心を専(もっぱら)にして攻め戦ふ」
・気を引く
(きをひく) それとなく相手の気持ちを探(さぐ)る。誘いを掛けて相手の心を引く。 類:●水を向ける 用例:洒・
契情買虎之巻−五「そなたまでわたしが気を引いてみるのかへ」 用例の出典:契情買虎之巻(けいせいがいとらのまき) 洒落本。田螺(たにし)金魚。安永7年(1778)刊。一冊。吉原の遊女瀬川は亡夫幸次郎によく似た五郷と恋仲になるが、周囲の邪魔にあって果たせず、ついには男児を残して死ぬ。遊女と客の悲劇的な姿を描き、後世人情本の祖とされる。
・気を触る
(きをふる) 1.注意を他方に向ける。 類:●気を取られる 用例:浄・心中天の網島−橋尽し「よしないことに気をふれ、さいごの念をみださず共」 2.気に障る。怒る。 用例:
天理本狂言酒講式「いけん申たらば、気をふらるる事が御ざらうほどに」 用例の出典:酒講式(さけこうのしき) 狂言。和泉流。大酒飲みの住持が、意見に来た在所の人に対し、酒を飲みながら酒の功徳を説き、はては酔って寝てしまい、在所の人たちを怒らせる。 参考:天理本狂言・狂言六義(てんりぼんきょうげん・きょうげんりくぎ) 和泉流の狂言台本。七代目宗家の1624年ごろに、和泉流の最も基本的な狂言六義(台本)が顕され、九代目宗家によって伝書として、もっとも体裁の整った六義が(承応から元祿の間)完成された。
・気を回す
(きをまわす) 色々と余計なところまで心を働かせる。邪推する。当て推量する。 用例:評判・色道大鏡−五「さては物に気をまはすか」
・木を見て森を見ず
(きをみてもりをみず) 一本一本の木に目を奪われて、森全体を見ないこと。ものごとの些末(さまつ)な一面に拘(こだわ)り過ぎて、本質や全体を捉(とら)えられないことの喩え。 類:●木を数えて林を忘れる●鹿を逐って山を見ず
・義を見てせざるは勇無きなり
(ぎをみてせざるはゆうなきなり) 正義は人の行なうべきものであるが、これを知りながら実行しないのは勇気がない証拠である。 出典:「論語−為政」「子曰、非其鬼而祭之、諂也、見義不為、無勇也
・気を持たす
(きをもたす) それとなく唆(そそのか)して、相手にやる気を起こさせる。
・気を揉む
(きをもむ)[=揉み上げる] あれこれ心配する。 類:●やきもきする 用例:浄・浦島年代記−一「女房達は気をもみ上げ、さっても手ばしかいお働き」
・気を許す
(きをゆるす) 警戒心や緊張をゆるめ、相手を信用する。また、油断するという意味でも使う。 用例:浮・日本永代蔵−六「空誓文をたつれば是に気をゆるし」
・気を能くする
(きをよくする) 気持ちを快適にする。また、状況が都合良く行くなどして調子付く。 例:「評判に気を能くする」
・気を悪くする
(きをわるくする) 感情を傷付ける。嫌な気持ちになる。 用例:洒・玉の
−三「『とんだにっしょくだ』と両人気をわるくして下へおりる」 用例の出典:玉の(たまのたずな?) 洒落本。・・・調査中。

−−−−−−−きん(#kin)−−−−−−−
・錦衣玉食
(きんいぎょくしょく) 《四熟》 立派な衣服を纏(まと)い、美食に耽(ふけ)ること。贅沢(ぜいたく)をすること。
・金甌無欠
(きんおうむけつ) 《四熟》 少しの疵(きず)もない黄金製の瓶のように、完全堅固で欠点のないこと。特に、国家が強固で、外国の侵略を一度も受けていないことを喩えて言う。 出典:「南史−朱嚼伝」「我国家、猶若金甌無倨」
・槿花一日の栄
(きんかいちじつのえい)[=一晨(いっしん)の栄え・一朝の夢] 「槿花」は、木槿(むくげ)の花。また、朝顔の花の異称。栄華は儚いものだということ。 類:●束の間の盛り
・金科玉条
(きんかぎょくじょう) 《四熟》 「科条」は法律のこと。極めて大切な法律、重要な規則のこと。現代では、自分の主張や立場を守るための、絶対の拠りどころという意味でも使う。
・金看板
(きんかんばん) 1.金文字を彫りこんだ看板。2.世間に誇らしげに示す主義や思想。 例:「清廉を金看板として」 3.確実で、信用できること。
・欣喜雀躍
(きんきじゃくやく) 《四熟》 小躍りするほど喜ぶこと。大喜びすること。 類:●歓天喜地小躍り
・金牛を駆りて路を開く
(きんぎゅうをかりてみちをひらく) 相手の欲心を利用して成功すること。 
故事:蜀王本紀」 昔、中国の秦の恵王が蜀を討とうとした時、蜀に入る道がなかったので、石で牛を作り、黄金の糞をすると偽ったところ、蜀侯がこの牛を得ようとして道をつけさせた。恵王はこの道を進んで蜀を討った。 出典:蜀王本紀(しょくおうほんぎ) 古蜀の歴史書。前漢時代。前1世紀末。揚雄(ようゆう)撰。紀元前200年の夏王朝の時代から殷末周初の時代に至る古代蜀王国(現在の四川省)の歴史を書いたもの。蚕叢(さんそう)、柏灌(はっかん)、魚鳧(ぎょふ)、杜宇(とう)、鼈霊(べつれい)が、秦による征服まで蜀国の王として交替していたとされる。近年まで、蜀王朝の存在自体が伝説視されていたが、1986年の「三星堆(さんせいたい)」発掘により明らかになった。
・金玉の声
(きんぎょくのこえ) 何にも増して麗しい声、あるいは、素晴らしい言辞などのこと。 ★「金玉」は、貴重なものの総称。
・金魚の糞(きんぎょのふん)[=うんこ] 金魚の糞は長く連なって離れないところから、長々と連なっていたり、他人に付き従って離れない様子。
・金欠病
(きんけつびょう) 金銭がなくて困ることを病気に喩えた言葉。
・謹厳実直
(きんげんじっちょく) 《四熟》 1.慎(つつし)み深く、誠実で正直なこと。そのような人のこと。 類:●謹厳温厚●謹厳重厚●実直謹厳●恪勤精励●精励恪勤●清廉恪勤●方正謹厳 反:■放縦懶惰■放縦懦弱 2.真面目過ぎて融通の利かない人を揶揄するような使い方もされる。 類:●謹厳居士●生真面目●石部金吉
・金言耳に逆らう
(きんげんみみにさからう) 金言は、ややもすれば人の感情を損なうので、聞き入れられ難い。
・勤倹力行
(きんけんりっこう) 《四熟》 良く働き、倹約に努め、精一杯努力すること。 類:●勤倹尚武●謹厚慎重●重厚謹厳 反:■奢侈文弱
・金口木舌
(きんこうぼくぜつ・もくぜつ) 《四熟》 1.口が金属、舌が木で作られた大鈴の意で、「木鐸(ぼくたく)」のこと。 ★古代中国で、官吏が法律や政令などを人民に告げ歩くとき鳴らした。 2.優れた言論や出版などを通じて、社会を教え導く人の喩え。 類:●一世木鐸 出典:「揚子法言−学行」「仲尼駕説者也。如将復駕其所説、莫若使諸儒金口木舌」 参考:論語−八?・集注」「天将以夫子為木鐸
・金庫番
(きんこばん) 1.現金や財宝を入れておく倉を警備する人。2.家や企業などの、会計の責任者。また、国庫や財政を切り盛りする人。 類:●番頭役
・緊褌一番
(きんこんいちばん) 《四熟》 気持ちを引き締め、覚悟を決めて取り掛かること。難事に際して、心を引き締めてものごとに取り組むこと。大勝負の前の心構え。 類:●褌を締めて掛かる ★「緊褌」は、褌(ふんどし)を引き締める意<新明解四字熟語辞典(三)>
・金枝玉葉
(きんしぎょくよう) 《四熟》 1.金玉(きんぎょく)のような素晴らしい枝葉。美しい樹木や雲を形容する言葉。 2.天子や皇帝の子孫の美称。皇族のこと。 類:●玉葉金枝●王孫公子●金枝花萼(かがく)●一天万丈 出典:「古今注−上・輿服」 用例:享太廟楽章、懿宗室舞「金枝繁茂、玉葉延長」
・琴瑟相和す
(きんしつあいわす)[=調(ととの)う] 琴と瑟とを合奏してその音が良く合うということから、夫婦の仲が睦(むつ)まじいことの喩え。 類:●琴瑟を鼓するが如し●和すること琴瑟の如し●琴瑟和らぐ●琴瑟相楽しむ 出典:「詩経−小雅・常棣」「瑟琴、兄弟既翕、楽且湛」
・琴瑟の調べ
(きんしつのしらべ)[=交わり] 夫婦の仲が良いこと。また、友人間で仲が良いこと。
・銀舎利
(ぎんしゃり) 白飯を指す俗語。 ★「舎利」は釈迦の遺骨のことで、形が似ていることから言われた。
・金城鉄壁(きんじょうてっぺき) 《四熟》 防備が非常に堅固な城と城壁のこと。また、転じて、非常に堅固な物のこと。 類:●金城湯池●金山鉄壁●銀山鉄壁●要害堅固
・金城湯池(きんじょうとうち) 《四熟》 金で作った城と熱湯を湛(たた)えた池という意味で、極めて守りが堅い城と堀。転じて、他から侵害されにくい所。 類:●金湯(きんとう)●要害堅固 出典:「漢書−カイ通伝」「皆為金城湯池、不可攻也」
・錦上に花を添える
(きんじょうにはなをそえる)[=敷く] 美しい物の上に、更に美しい物を加える。良い上に更に良いものを添える。
・近所合壁
(きんじょがっぺき) 《四熟》 壁一重を隔てた隣。 類:●近所近辺●隣近所
・錦心繍口
(きんしんしゅうこう) 《四熟》 美しい思想や言葉を持ち、詩文の才に優れていること。また、その人。 類:●錦心繍腸(しゅうちょう)●錦繍の腸(はらわた)
・銀世界
(ぎんせかい) 雪が降り積もって、辺り一面が真白になっている景色のこと。主に、その美しさを誉めて言う。 例:「カーテンを開けたら銀世界になっていた」
・金声玉振(きんせい-ぎょくしん) 《四熟》 1.
終始一貫して乱れのないこと。優れた人物として大成することの喩え。特に、孔子の完成した人格を表わす言葉。 類:●集大成 ★中国古代で音楽を奏するのに、まず鐘を鳴らして音楽を始め、次に糸・竹の楽器を奏でて、終わりに磬(けい)を打ってしめくくった。始まりと終わりの整っているさまをいい、もと孟子が孔子の人格を賛美した語。<新明解四字熟語辞典(三)> 出典:「孟子−万章・下」「集大成也者、金声玉振之也」 2.才知と人徳が調和して、十分に備わっていることの喩え。
・金石の交わり
(きんせきのまじわり) 友情が金属や石のように堅いこと。破れることのない交際。 出典:「漢書−韓信伝」「自以為与漢王、為金石交
・琴線に触れる
(きんせんにふれる) 琴の糸に少しでも触れれば音が鳴るという意味から、感じ易くちょっとした刺激にも反応する様子。また、心の底から感動して共鳴するという状態。
・金諾(きんだく) 絶対に信頼のおける約束。確かな、固い承諾。 出典:「史記−季布伝」「得黄金百斤、不如得季布一諾
・禁断の木の実
(きんだんのこのみ・きのみ) 1.旧約聖書」の創世記に書かれている、エデンの園にあった知恵の木の実のこと。 ★寓話。アダムとイブは、神から食べることを禁じられていたが、蛇に誘惑されて禁を破り、実を食べ、楽園から追放されたという。 2.比喩的に、固く禁じられてはいるが、非常に魅力に富んだ誘惑的な快楽や行為。
・金的を射当てる
(きんてきをいあてる)[=射止める・射落とす] みんなの憧れの的であるものを、自分が手に入れる。
・金殿玉楼
(きんでんぎょくろう) 《四熟》 金や玉で飾った殿舎という意味で、極めて美しい御殿のこと。
金時の火事見舞い
(きんときのかじみまい)
・金時の醤油煮き
(きんときのしょうゆだき) 元々顔の赤い金時を醤油で煮たら、益々赤くなるということ。 類:●金時の火事見舞
・銀のスプーンを持って生まれてくる
(ぎんのすぷーんをもってうまれてくる)[=銜(くわ)えて〜] 金持ちの家庭に生まれること。また、そういう家でそだつこと。 ★英語の慣用句「Born with a silver spoon in one’s mouth.」から。
・金の卵
(きんのたまご) 1.手に入れるのが難しい、将来性のある若い人材。将来を嘱望される人材。2.企業にとって、将来が期待される商品や企画。
・金箔が剥げる
(きんぱくがはげる) 上辺を飾っていたものが取れて実質が現われる。 類:●箔が剥げる鍍金(めっき)が剥げる化けの皮が剥がれる
・金蘭の契り
(きんらんのちぎり)[=交わり] 親友が心を同じくするその堅さは、固い金をも断ち切るほどであり、友情のまことの美しさは香りの高い蘭のようである。親友の固い友情の喩え。 類:●金石の交わり●金蘭の交わり●断金の契り断金の交わり刎頚(ふんけい)の交わり管鮑の交わり水魚の交わり 出典:「易経−繋辞・上」「二人同心、其利断、同心之言、其臭如
・襟を開く
(きんをひらく) 1.衣服の襟を開く。 2.隠し立てをしないで、心の中に思っていることをすっかり話す。 類:●胸襟を開く

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