【たは】~【たも】
・束になって掛かる(たばになってかかる) 大勢が一緒になって一人に向かう様子。 例:「束になって掛かってきやがれ」
・駄馬の先走り(だばのさきばしり) 競走などで、最初だけ先行するが、やがて息切れして追い越されてしまうこと。無能な者ほど功名を急ぎ、その結果失敗するものであるということ。 類:●竜頭蛇尾●痩せ馬の道急ぎ
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・荼毘に付す(だびにふす) 死者を火葬にすること。 参考:荼毘 梵語(サンスクリット語)の音訳。焚焼、焼身と訳する。
・旅の犬が尾を窄める(たびのいぬがおをすぼめる) 家の中では威張っているのに外に出ると途端に意気地がなくなるような人を冷やかして言う。 類:●内弁慶
・旅の空(たびのそら) 1.「空」は、境遇とか境地の意味で、旅先の土地のこと。また、旅先。多く、頼りなく心細い様子を言うときに使う。 用例:竹取「旅のそらにたすけ給べき人もなき所に」 2.旅先で眺める空。
・旅の恥は掻き捨て(たびのはじはかきすて)
・旅の人(たびのひと) 1.旅人。2.河童(かっぱ)の忌み詞。
・旅の丸寝(たびのまるね・まろね) 旅行中に着物を解かないで着のみ着のままで寝ること。 類:●旅中の仮寝(かりね)
・旅は憂いもの辛いもの(たびはういものつらいもの) 旅行中は、生活も不便だし、知った人もなく頼る人もないから、兎角(とかく)心配や辛いことが多いものである。
・旅は情け人は心(たびはなさけひとはこころ) 旅行中には人の情けが何よりも嬉しく感じられる。また、人の身には心の持ち方が何より大切であるということ。
・旅は道連れ世は情け(たびはみちづれよはなさけ)
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・だぶつく 1.水などが溢(あふ)れる。また、あふれそうになって、容器の中で揺れ動く。だぶだぶする。 用例:大淵代抄−三「波風も一句に吹き収って生死海はそっともたぶづかぬぞ」 例:「水を飲み過ぎて腹がだぶつく」 2.衣服などが大き過ぎて身体に合わず、だぶだぶする。 例:「ズボンがだぶつく」 3.物品や金銭などが出回り過ぎて余る。 類:●あり余る 例:「米がだぶつく」 用例:雑俳・伊勢冠付「金・たぶ付て居る鴻の池」 用例の出典①:大淵代抄(だいえんだいしょう) 禅門抄物。・・・調査中。 用例の出典②:伊勢冠付集(いせかむりづけしゅう) 雑俳。・・・調査中。
・誑かす(たぶらかす) 巧(うま)いことを言ったり、誤魔化したりして人を騙(だま)す。欺(あざむ)く。 用例:観智院本三宝絵−中「是は世を狂(タフラ)かすあしき物なり」 ★「たぶろかす(誑)」の変化<国語大辞典(小)> 用例の出典:三宝絵詞(さんぼうえことば) 平安中期の仏教説話集。3巻。源為憲。永観2年(984)成立。冷泉院第二皇女尊子内親王が永観元年(983)17歳で出家の時撰進したといわれる。上巻は釈迦の本生談、中巻は広く日本の僧俗18人の事歴。大部分は日本霊異記による。下巻は月次に仏教行事(法会)の来歴を解説して説話を加えて平易に説いた仏教入門書。今昔物語集や古本説話集の先駆をなすもの。本来は絵を伴ったらしいが、散逸して本文だけ現存している。
・懦夫をして立たしむ(だふをしてたたしむ) 意気地なしの男にさえ、志を立てさせるほど立派な言動であること。 出典:「孟子−万・下」「故聞伯夷之風者、頑夫廉、懦夫有立志」 ★孟子が、中国殷末周初の賢人・伯夷(はくい)の清廉さを評して言ったもの。
・多分に漏れぬ(たぶんにもれぬ) 他の大部分の人と同様である。例外ではない。 類:●御多分に漏れず 例:「御多分に漏れず」というように使う場合が多い。
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・多弁能無し(たべんのうなし) 「多弁」は、口数が多いこと、お喋りなこと。口数が多い者ほど何もできないものだということ。
−−−−−−−たま(あ)(#tana1)−−−−−−−
・魂合う(たまあう) 男と女など、魂が一つに結ばれること。互いに思う心が一致すること。 用例:万葉−3276「天地に思ひ足らはし玉相者(たまあはば)君来ますやと」
・魂あり(たまあり) ものごとを巧く処理する技量がある。 用例:十訓抄−一「かれが小童にてあるを見るに、たまありげなりければ」
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・玉が上がる(たまがあがる) 陰謀や策略であることが露見する。 ●種が分かる●種が割れる●ねたがばれる
・環の端無きが如し(たまきのはしなきがごとし) 輪になっている環のように、巡り巡って終わるところを知らないことの喩え。際限がないこと。 類:●耳金の端無きが如し
・魂消る(たまげる) 吃驚(びっくり)すること。驚くこと。 類:●肝を潰す●仰天する●たまぎる●たまがる ★「げる」は「きえる」の変化<国語大辞典(小)>
・卵に目鼻(たまごにめはな)
・卵の四角と女郎の誠(たまごのしかくとじょろうのまこと) 1.遊女に誠は有り得ないということ。2.有り得ないことの喩え。
・卵を温めるよう(たまごをあたためるよう) 鳥が卵を温めるように、非常に大切にすること。 類:●真綿で包むよう●蚕を繭でくるむよう
・卵を見て時夜を求む(たまごをみてじやをもとむ) まだ孵化(ふか)していない鶏卵のうちから時を告げることを期待する。転じて、あまりにも早計なこと。結果を急ぎ期待し過ぎることの喩え。 出典:「荘子−斉物論」
・卵を渡る(たまごをわたる) 割れ易い卵の上を歩くというところから、極めて危険なことの喩え。 類:●累卵の危うき●薄氷を踏む
−−−−−−−たま(さ)(#tama3)−−−−−−−
・偶さか(たまさか) 1.思い掛けないこと。偶然であること。 類:●偶々(たまたま) 用例:万葉−2396「玉坂(たまさかに)吾が見し人を」 2.稀(まれ)であること。その機会が数少ないこと。 用例:落窪−4「よき帯などたまさかにありけるなども、皆大将殿に奉り給ふ」 3.滅多(めった)にないこと。あまり期待はできないが、ひょっとしてそうなるであろうこと。 用例:竹取「若し天竺(てんぢく)にたまさかにもて渡りなば」 ★多く、「に」「にも」を伴って副詞的に用いられる。<国語大辞典(小)>
・魂が抜ける(たましいがぬける) 魂が肉体から離れてしまうという意味から、何をする気力も失って、ぼんやりしている状態。気力が抜ける。
・魂尽く(たましいつく) 1.命が絶える。死ぬ。2.驚きや喜びで茫然となる。
・魂分く(たましいわく) 才覚があって、ものごとに分別(ふんべつ)がある。
・魂を入れ替える(たましいをいれかえる) 性根(しょうね)を入れ替える。心を改める。 類:●改心する
・魂を消す(たましいをけす) 1.心が消え入るような思いがする。心から寂しく思う。非常に寂しい思いをする。2.非常に驚き恐れる。 類:●肝を冷やす●魂を冷やす●魂消る
・魂を天蓋に飛ばす(たましいをてんがいにとばす) 非常に嬉しくなって、うっとりとする様子。すっかり夢中になる様子。 類:●魂天蓋に飛ぶ
・魂を冷やす(たましいをひやす) 非常に驚き恐れる。 類:●肝を冷やす
・騙すに手無し(だますにてなし) 1.相手が騙す気で、巧みに欺(あざむ)かれたら、いくら用心してもこれを防ぐ手段がない。2.騙すよりほかに方法がない。
−−−−−−−たま(た)(#tama4)−−−−−−−
・玉散る(たまちる) 1.玉が飛び散る。露や水飛沫(みずしぶき)などが、玉が散るようにして散る。2.刀剣の刃が光り煌(きら)めく様子の形容。 例:「抜けば玉散る氷の刃」
・玉椿の八千代まで(たまつばきのやちよまで) 中国の伝説の椿のように、八千年もの間長く続きますようにという願いの言葉。長寿を祝って、また、夫婦の長く変わることのない契(ちぎ)りを祝って言う。 用例:浄・仮名手本忠臣蔵「玉椿の八千代までとも祝はれず」 参考:大椿
・玉と欺く(たまとあざむく) 玉であるかのように見せ掛ける。 ★多く草の葉に置く露にいう。<国語大辞典(小)>
・玉となって砕くとも瓦となって全からじ(たまとなってくだくともかわらとなってまったからじ) 男子たるものは名誉のためにいさぎよく死んでも、いたずらに生きながらえて恥をさらしたくはないものだ。 類:●玉砕 反:■瓦全 参照:「北斉書−元景安伝」 「大丈夫寧可玉砕、不能瓦全」 出典:北斉書(ほくせいしょ) 中国の正史。二十五史の一つ。50巻。唐の太宗の時、李百薬奉勅撰。貞観10年(636)成立。現存本は後人が補(おぎな)ったもの。北斉の歴史で本紀8巻、列伝42巻からなる。
−−−−−−−たま(な)(#tama5)−−−−−−−
・玉成す(たまなす) 1.玉のように立派である。玉のように見える。 用例:浮・好色一代女−一「玉(タマ)なす金盃」 2.汗や涙が、大粒の玉のような形となって盛んに出る。 例:「玉なす汗を拭う」
・玉に掛ける(たまにかける) 策略に掛ける。騙(だま)す。
・玉に瑕(たまにきず)
・玉に使う(たまにつかう) 騙(だま)す材料にする。策略の手段として使う。
・偶に出る子は風に遭う(たまにでるこはかぜにあう) 普段(ふだん)家に閉じ篭もってばかりいる子が外へ出掛けてみると、その日に限って強風が吹くものである。やりつけないことをすると、大失敗をしたり酷(ひど)い目に遭ったりするものだという喩え。
・玉の緒(たまのお) 「玉」は「魂(たま)」に通じ、霊魂が身から離れないよう繋ぎ止めておく紐を意味する。転じて、命。生命。 類:●息の緒
・玉の顔(たまのかんばせ・かおばせ) 玉のように美しい顔。極めて美しい顔。 類:●玉顔(ぎょくがん)
・玉の声(たまのこえ) 1.美しい声。また、詩文などの美しい文章。 類:●玉声(ぎょくせい) 2.鈴の異称。
・玉の輿(たまのこし) 1.貴人が乗る立派な美しい輿。2.身分の低い女が貴人の立派な輿に乗るということから、女が婚姻などによって富貴な身分を得ること。3.葬礼の輿。
・玉の輿に乗る(たまのこしにのる) 貧しい、または、身分の低い女が、金持ちや貴人の妻になること。
・玉の杯底無きがごとし(たまのさかずきそこなきがごとし) 外見がとても美しくて立派なものなのに、最も肝心な部分が欠けていることの喩え。
・玉の塵(たまのちり) 雪の異称。 類:●玉塵(ぎょくじん)
・玉の枢(たまのとぼそ) 玉のように美しい扉。転じて、美しい住居のこと。
・玉の砌(たまのみぎり) 1.玉を敷いたように美しい石畳。また、美しい庭のこと。2.天皇・法皇のお傍(そば)。高貴な方がいるところ。
−−−−−−−たま(は)(#tama6)−−−−−−−
・玉光る(たまひかる) 玉のように美しく光っている。美しい人を誉める言葉として用いる。 用例:今昔−五・二「玉光る女、一人乗りたり」
−−−−−−−たま(ま)(#tama7)−−−−−−−
・玉琢かざれば宝とならず(たまみがかざればたからとならず)[=器(うつわもの)と〜] 優れた人も、学問や修養をしなければ有用の人になることはできない。 類:●玉磨かざれば光なし 出典:「礼記−学記」
・玉磨かざれば光なし(たまみがかざればひかりなし) どんな玉でも磨かなければ美しい光は出ない。同様に人間も、いくら素質があっても錬磨しなければ立派な人間にはなれない。 類:●瑠璃の光も磨きから●玉琢かざれば器を成さず
・玉虫色(たまむしいろ) 1.玉虫の羽のような金属的光沢を帯びた美しい金緑色・金紫色のこと。2.転じて、解釈によってどのようにでも受け取れる文章などの、ぼかした表現のこと。曖昧(あいまい)な表現。 例:「玉虫色の答申」
−−−−−−−たま(や)(#tama8)−−−−−−−
・玉響(たまゆら) 時間の経過がごく僅かであること。暫しの間。ほんの少しの間。 類:●暫時 用例:方丈記「しばしもこの身を宿し、たまゆらも心を休むべき」 ★「万葉−二三九一」の「玉響(たまかぎる)きのふの夕(ゆふへ)見しものを」の「玉響」を「たまゆらに」と訓じ、玉の触れ合うようにかすかなさまと解したところから起こった語<国語大辞典(小)>
−−−−−−−たま(ら)(#tama9)−−−−−−−
・堪らない(たまらない) 1.我慢できない。堪(こら)えられない。遣り切れない。耐(た)え難(がた)い。 用例:曾我物語−一「滝口、たまらぬ男にて、首を取るか取らるるか、力は外にも有らばこそ」 例:「毎日暑くて堪らない」 2.程度が甚だしい。好・悪、善・悪などと共にいう。 類:●堪(こた)えられない 3.…されることに耐えられない。とても困る。 例:「毎朝五時に起こされたのでは堪らない」 4.程度が甚(はなは)だしい。じっとしていられないほどである。 例:「娘が可愛くて堪らない」 ★形容詞などの連用形に「て」の付いた形に添えて用いる場合には、「ひどく…である」という感情をあらわす<国語大辞典(小)> 用例の出典:曾我物語(そがものがたり) 軍記物語。仮名本は12巻、真名本は10巻。作者は伊豆・箱根関係の唱導師か。鎌倉中期から南北朝時代にかけて成立か。曾我兄弟の敵討ちに関して発端から後日談に至るまでの伝承を故事などをまじえて語る。「曾我物」といわれるジャンルのもとになる作品。
・堪るものか(たまるものか) そのような事が起こる筈がない。また、そのような状態のままにしておく訳にはいかない。 例:「負けて堪るものか」 ★動詞の連用形に「て」の付いた形に添えて<国語大辞典(小)>
−−−−−−−たま(を)(#tamawo)−−−−−−−
・璧を懐いて罪あり(たまをいだいてつみあり)・玉を〜 身分不相応の物を持ったり、不相応のことをしたりすると、兎角(とかく)禍(わざわい)を招き易いということ(周のことわざ)。 類:●持ったが病 出典:「春秋左氏伝−桓公十年」「周諺有之、匹夫無罪、懐璧其罪」
・だまを呉れる(だまをくれる)[=やる] 凧揚げのときのように、ものを操る糸を伸ばすこと。転じて、騙(だま)すこと。誤魔化すこと。 用例:雑俳・川柳評万句合−安永八「色むすめたはこのけふでだまをくれ」
・だまを食わす(だまをくわす) 1.「だま」は「騙(だま)す」という語の語幹。人を騙すこと。 用例:滑・浮世床−初「此中の晩もだまを食わした)」 2.「だま」は、凧を糸で上手に操る[俚言集覧]という意味で、相手を自分の思い通りにすること。約束事などを違(たが)えること。
・玉を転がすよう(たまをころがすよう) 音や声の高く澄んだ響きの喩え。特に、美しい声のことを指す。 類:●鈴を転がすよう
・玉を敷く(たまをしく) 美しい玉を敷く。また、美しい玉石を敷き並べたようである。
・だまを出す(だまをだす) 凧の糸を出しきることから、心の底まで曝(さら)け出すこと。
・玉を衒いて石を賈る(たまをてらいていしをうる) 1.立派な玉を見せておいて、実際はつまらない石を売り付ける。いかにも値打ちがあるかのように見せ掛けて、実際は値打ちのないものを売る喩え。 類:●羊頭狗肉 2.見せ掛けや触れ込みは立派だが、実質が伴なっていないことの喩え。 出典:「法言−問道」「衒玉而賈石者、其狙詐乎」 ★「衒(てら)う」は見せびらかす意。
・玉を磨く(たまをみがく) 玉を磨くように美しくする。玉を磨くように立派にする。立派に育てる。
−−−−−−−たみ(#tami)−−−−−−−
・駄味噌を上げる(だみそをあげる) 「駄味噌」は、役にも立たない手前味噌のことで、下らない自慢話のこと。つまらない自慢話を盛んにする。勝手なことを言い立てる。 類:●法螺(ほら)を吹く●大口を叩く●大風呂敷を広げる●大言壮語する
・民の口を防ぐは水を防ぐよりも甚し(たみのくちをふせぐはみずをふせぐよりもはなはだし) 人民の言論を権力によって抑え付けることは、河川の氾濫(はんらん)を防ぐよりも難しく、恐ろしい結果を招くものである。言論を弾圧して人民の怒りが爆発したら、世情騒然として穏やかでなくなり、堤防が崩れて水が溢(あふ)れ出るどころの騒ぎではなくなるということ。 類:●衆心城を成す●衆口金を鑠(と)かす 出典:「国語−周語・上」「防民之口、甚於防川、川壅而潰、傷人必多、民亦如之」 周の?王(れいおう)は民が王の悪口を言うので、死刑を以ってこれをやめさせた。すると悪口を言う者がいなくなったので、得意になって邵公(しょうこう)に自慢した。邵公は民の口を塞(ふさ)ぐことを諌(いさ)めたが、聞き入れられなかった。
・民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず(たみはこれによらしむべし、これをしらしむべからず) 1.人民は、指導して政道に従わせることはできるが、一人一人にその道理を説(と)いて理解させることは難しいものである。 出典:「論語−泰伯」「子曰、民可使由之、不可使知之」 2.(為政者の身勝手な解釈で) 人民というのは命令によって従わせれば良いので、原理や方針を説明する必要はないのである。
・惰眠を貪る(だみんをむさぼる) 1.矢鱈(やたら)に怠けて眠り込んでいるという意味で、なすこともなくぶらぶら生活していること。2.これまでの古い考え方や風俗や習慣に浸(ひた)り切って、新しい動きに目を向けないこと。
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・屯ろする(たむろする) 「屯」は、軍兵の群れのこと。兵士、また、一定の職にある者たち、ある仲間などが群れ集まる。 例:「不良たちが体育館裏に屯している」
−−−−−−−ため(#tame)−−−−−−−
・例がない(ためしがない) 前例がないという意味で、これまで、そんなことを見たり聞いたり行なったりしたことがないこと。 例:「悪が蔓延った例はない」
・矯めつ眇めつ(ためつすがめつ)[=歪(ひず)めつ] 色々な角度からよくよく見ること。 類:●矯めつ透かしつ●矯めつ歪めつ●左見右見(とみこうみ)
・駄目で元々(だめでもともと) 試(こころ)みて失敗しても、何もしない場合と結果は同じと考えて、失敗を恐れずにやってみろということ。 ★失敗しても失うものがなく、成功すれば得るものがある場合に使う。 類:●駄目元
・為にする(ためにする) 別の目的を遂(と)げようとする下心を持って事を行なう。また、自分の利益を図る下心があってそれを行なう。 例:「為にするところあっての議論」
・矯めるなら若木のうち(ためるならわかぎのうち) 老木は曲がり難いことから、年を取ってから考え方や性癖を改めようとしても難しいということ。 類:●老い木は曲がらぬ●二十過ぎての子の意見と彼岸過ぎての肥(こえ)はきかぬ●Strike while the iron is hot.(鉄は熱い内に打て)●The tree must be bent while it young.
・駄目を押す(だめをおす)[=差す] 1.囲碁で、駄目(双方の境にあってどちらの地にもならない所)を詰めて塞(ふさ)ぐ。 類:●駄目を差す ★そこへ石を詰めて数え易くし、勝敗がはっきり分かるようにした。 2.転じて、分かり切ったものごとに、万一の場合を考えて、更に確かめる。諄(くど)く念を押す。 類:●念を押す●釘を刺す●言葉の裏釘を返す 3.スポーツなどの競技で、勝利が確実になった後で、更に得点して勝利を決定的にする。 類:●止めを刺す
・駄目を出す(だめをだす) 1.演劇で、演技上の注意を与える。また、脚本や演出について注文を出す。2.一般に、依頼したものごとについて、こちらの要求に合うよう注文を付ける。
・駄目を踏む(だめをふむ) 無益で、役に立たないことをする。無駄なことをする。
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・ダモクレスの剣(だもくれすのけん) Sword of Damocles。身に付き纏(まと)う危険の喩え。危険と隣り合わせていることの喩え。 神話:「ギリシャ神話」 大臣のダモクレスがあまりにも王位の栄光を称(たた)えたので、シラキューズ王のデュオニッソスが、ダモクレスを王位に就かせた上でその頭上に毛髪(馬の尻尾とも)1本で剣を吊るし、王位にある者がいかに不安定で危険なものであるかを示した。 出典:ギリシャ神話 古代ギリシア民族の神話。ギリシア本土およびミノア、ミケナイ、北トラキアなどの神話・伝説で、主神ゼウスほかオリンポスの神々や、英雄をはじめとする人間との物語。「イーリアス」「オデュッセイア」などのほか、多くの詩や戯曲として残されている。ギリシア文化の骨格をなし、ヨーロッパの美術や文芸の源泉となった。
・袂に縋る(たもとにすがる)[=取り付く] 願う事があって、相手を離すまいと、その袂を掴(つか)む。転じて、相手の同情を引いて助けを求める。 類:●袖に縋る
・袂を絞る(たもとをしぼる) 涙で濡れた袂を絞(しぼ)る。酷(ひど)く泣くことを言う。
・袂を分かつ(たもとをわかつ) 今まで一緒だった人と関係を絶つ。人と別れる。 類:●袖分かる
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