【とさ】~【とよ】
・土左衛門(どざえもん) 1.溺死した人の死体。水死者。 類:●土左(どざ) ★享保のころの江戸の力士、成瀬川土左衛門が、異常に太っていたところから、それにたとえていいだした語という<国語大辞典(小)> 2.役に立たない者。
・鶏冠に来る(とさかにくる) 怒りや悲しみ、驚きなどのために、頭に血が上る。かっとなる。 類:●頭に来る●逆上する
・どさくさ紛れ(どさくさまぎれ) 混雑に乗じて事を行なうこと。取り込みに紛れて悪事を働くこと。
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・年あり(としあり) 1.稲が良く実る。豊年である。豊作である。 用例:新勅撰−410「あらはれてとしあるみ世のしるしにや」 2.長い年月が経過する。数年になる。 用例:俳・去来抄−同門評「予、此人を教る事とし有」 用例の出典①:新勅撰和歌集(しんちょくせんわかしゅう) 9番目の勅撰集。鎌倉時代。貞永元年(1232)後堀河天皇の命により藤原定家が撰し、文暦2年・嘉禎元年(1235)最終的に成立。代表歌人は、藤原家隆・良経・俊成・公経・道家、慈円、源実朝など。幕府に近い人物の歌が目立つ一方で後鳥羽院に近い関係者の歌が除かれている。 用例の出典②:去来抄(きょらいしょう) 江戸中期の俳論。3冊。向井去来。安永4年(1775)刊。芭蕉およびその門人の俳論を集成したもので、版本では「先師評」「同門評」「修行教」の三部から成るが、本来は「故実篇」を加えた四部作。蕉風俳諧の本質に触れたものが多く、不易流行、かるみ、さび、しおりなどを研究する貴重な資料。
・年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ(としうえのにょうぼうはかねのわらじをはいてでもさがせ) 年上の女は目走りが利くから「目ます繁盛」といって重宝がられたらしい。それを嫁としてを得るため、擦り減らない「鉄(かね)の草鞋」を履いて、方々歩いて探せということ。「金の草鞋」は、年上の女房に限らず、値打ちの高いものを探すときの喩え。 類:●姉女房は身代の薬●七つ違いは鉦(かね)や太鼓で探せ ★「金(きん)の草鞋」と言われることもあるが、誤用。 蛇足:「1つ年上(一つ勝り)の女房」なのか「2つ」なのかは諸説あり、大方では「1つ」が優勢。「3つ」という説まであるが、現在では、年齢差は省いて使われることが多い。6つ違いは睦ましい、8つ違いは末広がりなどの言い習わしもある。 参考:諸国道中金草鞋(しょこくどうちゅうかねのわらじ) 絵草紙。十返舎一九。文化11年(1814)。24編。絵草紙に滑稽文や狂歌を織り交ぜ、土地土地の紹介をした道中記。著者が道中で世話になったお店(たな)を、積極的に本文中に紹介するという、積極的なタイアップ広告を行なっていた。
・年遅し(としおそし) 閏月(うるうづき)があって、例年よりも季節の訪れが遅い。 用例:宇津保−国譲・下「としいとをそきとしにて」
・年が改まる(としあらたまる) 1.年が替わって新しい年になる。年が替わる。2.年号が変わる。改元される。
・年甲斐もない(としがいもない) 年齢に相応(ふさわ)しくない愚かな事をする。年齢に似合わず無分別である。好い年をして浅はかな行いをする。 例:「私としたことが年甲斐もない」
・年が薬(としがくすり)[=意見] 年齢がその人の行動を制御する薬になるという意味で、年を取るに従って思慮分別が身に付いてくるということ。
・年が足る(としがたる) 年齢が積もる。大人になる。また、老年になる。 用例:源氏−東屋「いはけなくとしたらぬほどにおはすとも」
・年五十にして四十九年の非を知る(としごじゅうにしてしじゅうくねんのひをしる) 五十歳になって、今までの四十九年間の生活が間違いだらけであったことに気付く。 1.何歳になっても、更なる修養(しゅうよう)を心掛けるべきだということ。 類:●六十にして六十化する 出典:「淮南子−原道訓」「キョ[草冠/遽]伯玉、年五十而知四十九年非」 2.とかく人生には、後悔が多いものであるということ。
・年寒くして松柏の凋むに後るるを知る(としさむくしてしょうはくのしぼむにおくるるをしる) 寒い冬に他の植物は萎(しお)れると、松や児手柏(このてがしわ)が緑の色を保っていると知れる。艱難(かんなん)に遭って初めて、人の真の価値が分かるものである。また、通常の時は君子も常人と違わないが、事変に遭うとその真価が現れるものだということ。 類:●歳寒の松柏●挙世混濁して清士見わる 出典:「論語−子罕」「歳寒然後、知松柏後凋也」
・年問わんより世を問え(としとわんよりよをとえ) 年齢の多少を問題にするより、その人の過去の処世が立派であったか、そうでないかを問題にせよ。経験の多少を問題にしなさい。
・年には勝てぬ(としにはかてぬ)
・年に不足はない(としにふそくはない) 1.世間の例から考えたら、高齢なので、いつ死のうとも心残りはない。 2.年齢が若過ぎるということはない。
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・年の内(としのうち) 1.一年の間。年中。 用例:源氏−薄雲「としのうちゆきかはる時々の花もみち」 2.その年のうち。年内。 用例:古今−一「年の内に春はきにけり」
・年の功(としのこう) 年をとって経験が豊富になったこと。また、その経験の力。 例:「亀の甲より年の功」
・年の瀬(としのせ) 年の暮れ。年末。 類:●歳暮●歳末 ★「年を越せるかどうか」は、江戸時代の庶民にとっては重大事であり、その大変さを、流れの急な「瀬」に喩えたもの。渡り切れなければ、死あるのみということ。
・年は薬(としはくすり) 年齢が積もるにつれて、自然に思慮分別が加わるものだということ。
・年端も行かぬ(としはもいかぬ) 年のほどが一人前に到達していない。まだ年齢が幼いこと。
・綴じ目を合わす(とじめをあわす) 1.辻褄を合わせる。2.約束を守る。
・疾しや遅し(としやおそし) 1.急いでもなお遅いと思えること。非常に急ぐ様子。慌てふためく様子。 用例:浄・桂川連理柵−下「としや遅(オソ)しと走りくる」 2.すぐさま。早速。速やかに。 用例:浄・近江源氏先陣館−九「としやおそしと納戸を出で」 用例の出典:桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ) 浄瑠璃。世話物。2段。菅専助(すがせんすけ)。安永5年(1776)大坂北堀江座初演。信濃屋の娘お半と隣家の四十男帯屋長右衛門とが伊勢参りの石部の宿での契(ちぎ)りから、お半は懐妊、二人は桂川で心中する。通称「お半長右衛門」。
・徒手空拳(としゅくうけん) 《四熟》 何も持たないこと。また、自分の身一つだけで頼むべきものがないこと。事業などを始めるのに資本が全く無いこと。
・泥鰌の地団太(どじょうのじだんだ) 自分の力が弱いのを弁(わきま)えないで、強い者に立ち向かうことの喩え。 類:●蟷螂(とうろう)の斧●石亀の地団太●ごまめの歯軋り
・徒食(としょく) 何も仕事をしないで、ぶらぶらと遊び暮らすこと。 類:●座食●居食い●食い倒れ
・屠所の羊(としょのひつじ) 屠所に引かれてゆく羊。 1.刻々に死期が迫っていることの喩え。2.不幸や破局に直面して気力を失い、悲しみに打ちひしがれた様子。 類:●生け簀の鯉●牲(にえ)に赴く羊 出典①:「北本涅槃経−三八」「如因趣市歩歩近死。如牽牛羊詣於屠所」 出典②:「平治物語」
・年寄りの言うことと牛の鞦は外れない(としよりのいうこととうしのしりがいははずれない) 経験に裏打ちされた老人の意見には、間違いや見当外れが少ないものである。 類:●亀の甲より年の劫●老いたる馬は道を忘れず●親の言葉と茄子の花は千に一つの無駄もない ★「鞦」は、牛や馬の尻に掛けて、鞍(くら)や車の轅(ながえ)を固定させる紐(ひも)のこと。
・年寄りの冷や水(としよりのひやみず)
・年を食う(としをくう) 年齢を重ねる。老齢になる。 類:●年を取る●年を拾う●年を重ねる
・どじを踏む(どじをふむ)[=食う・組む・働く・張る] 間抜けなことをする。失敗する。 類:●へまをやる ★語源説①:相撲用語「土地を踏む」から。②「とちる」が名詞化したもの。③「遅鈍」が転倒したものから。
・歳を翫び日を貪る(としをもてあそびひをむさぼる) 1.歳月や時間のことばかり気にして、本来の職務を蔑(ないがし)ろにすること。 出典:「春秋左氏伝−昭公元年」「后子出、而告人曰、趙孟将死矣。主民、翫歳而ケイ[心+曷]日、其与幾何」 2.徒(いたずら)に歳月ばかりを貪り過ごすこと。
−−−−−−−とす(#tosu)−−−−−−−
・どすこい 相手の狙いをそらし、または防ぎ止めようとする際に自然に発する相撲(すもう)の掛け声。 類:●どっこい ★「何処(どこ)へ」からか。
・どすを利かせる(どすをきかせる) 「どす」は凄味(すごみ)のこと。相手を恐れさせるような態度でする。
・どすを呑む(どすをのむ) 短刀や匕首(あいくち)を懐(ふところ)に隠し持つ。
−−−−−−−とせ(#tose)−−−−−−−
・渡世が成る(とせいがなる) 世渡りができる。暮らしが立つ。
・渡世を送る(とせいをおくる)[=暮らす] 世渡りをする。暮らしを立てる。
−−−−−−−とた(#tota)−−−−−−−
・塗炭の苦しみ(とたんのくるしみ) 泥に塗(まみ)れ、火に焼かれるような、甚(はなは)だしい苦しみ。
・土壇場(どたんば)[=土断場] 1.首斬りの刑を執行する場所。首斬り場。2.自分にとって不都合な、切羽(せっぱ)詰まったとき。進退窮(きわ)まった状況。また、最後の決断を迫(せま)られるような場面。 例:「土壇場で底力を発揮した」
−−−−−−−とち(#toti)−−−−−−−
・とち狂う(とちぐるう・とちくるう・どちぐるう) 1.巫山戯(ふざけ)る。戯(たわむ)れる。 用例:雑俳・柳多留−一一「とち狂ふふりで袂へ文を入れ」 2.それが正しいと勘違いする。判断を誤まる。 例:「何をとち狂ってしまったのか」 ★「とち」は接頭語<国語大辞典(小)> ★昨今では清音で「とちくるう」と読まれることが多い。 参考:とち 〔接頭〕名詞や動詞に付いて、そのものが愚かである、ふざけたさまである意を表す。「とちあま」「とち食らう」「とち狂う」など<国語大辞典(小)>
・栃ほどの涙(とちほどのなみだ) 栃の実ほどの、とても大きな涙。子供っぽいほど大粒の涙。 類:●豆板ほどの涙●真珠の涙 ★栃の実は、直径が約三センチもある。
・橡麺棒を食らう(とちめんぼうをくらう)[=食う・振る] 非常に慌てる。非常にうろたえる。 類:●面食らう 用例:俳・俳諧洗濯物−夏「夕立にとちめんほうをふる野哉」 ★「とちめく坊」の転か。一説に、栃麺は粘り気が乏しいために麺棒を忙しく扱うことからという<大辞林(三)> 用例の出典:俳諧洗濯物(はいかいせんたくもの) 俳諧。椋梨一雪(むくなしいっせつ)撰。寛文6年(1666)。・・・調査中。
・とちる 1.舞台などで、役者がうろたえて拍子を失い、台詞(せりふ)や仕種を間違える。浄瑠璃・歌舞伎の社会で用いられた語。 用例:黄・盧生夢魂其前日「みんなとちらぬやうにしやれ」 ★他動詞的にも用いる<国語大辞典(小)> 2.一般に、うろたえる。まごまごする。慌てる。 用例:雑俳・神酒の口「すっこんだ・五歩せん番で句がとちる」 3.やり損なう。失敗する。 ★他動詞的に用いる<国語大辞典(小)> 類:●へまをする 例:「卒業式の答辞をとちる」 ★「とち」は、「とちめく」の「とち」<国語大辞典(小)> ★「とちめんぼう」の「とち」を活用させたもの<大辞林(三)> 用例の出典①:盧生夢魂其前日(ろせいがゆめそのぜんじつ) 黄表紙本。山東京伝。・・・調査中。 用例の出典②:神酒の口(みきのくち) 雑俳。・・・調査中。
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・蠹啄めば梁柱を剖く(とついばみめばりょうちゅうをさく) 木食い虫が木を食って、ついには梁(はり)や柱まで食い破(やぶ)る。 1.禍(わざわい)は小さいうちに除かないと大変なことになるということ。 出典:「淮南子−人間訓」「故蠹啄剖梁柱、蚊虻走牛羊、此之謂也」 2.小さいものが大きいものを制することの喩え。 類:●蚊虻も牛羊を走らす 出典:「説苑−説叢」「蠹エン[虫+彖]仆梁柱、蚊虻走牛羊」
・とつおいつ 1.手に取ったり下に置いたりするという意味。ああしたりこうしたりして。あれこれと手立てを尽くして。 用例:集成本狂言・節分「最前からとつおいつ口説けども承引めされぬ」 2.ああすれば良いかこうすれば良いか、決心が付かない様子。あれやこれやと。 用例:浮・沖津白浪−五「取つ置(ヲイ)つ他人雑ずに夫婦相談示し合」 ★「取りつ置きつ」から転じた「とっつおいつ」の変化<国語大辞典(小)> 用例の出典①:節分(せつぶん) 狂言。各流。節分の夜、蓬莱島(ほうらいじま)の鬼が来て女を口説く。女は妻になるからと偽り、隠れ蓑、隠れ笠、打出の小槌などを貰うと、豆を撒いて鬼を追い出す。 用例の出典②:裙模様沖津白浪(つまもようおきつしらなみ) 四世鶴屋南北の合巻。通称「奴の小万」。・・・詳細調査中。 参考:集成本狂言(しゅうせいぼんきょうげん) ・・・調査中。
・取っ替え引っ替え(とっかえひっかえ) 「取り替え引き替え」の変化。あれやこれやと次々取り替えて。代わる代わる。 例:「取っ替え引っ替え顔を出す」
・取っ替え兵衛(とっかえべえ) 1.江戸時代に「取っ替えべえ取っ替えべえ」と呼ばわって売って歩いたことから、鍋・釜・キセル・折れ釘などの古鉄(ふるかね)類と引きかえに飴を売り歩いた行商人。 ★正徳年間(1711〜16)に、江戸浅草俵町紀の国屋善右衛門が紀州道成寺の僧のために、同寺の鐘を建立しようとしたのが始め。 2.転じて、女郎が名代(みょうだい)を出して他の客へ売ること。 類:●貰(もら)い 用例:柳多留−一八「素一歩(すいちぶ)は取替え兵衛がこわいなり」 3.取り替えること。交換すること。
・ドッグイヤー(どっぐいやあ) 新語。 1.犬は人間の約7倍の速さで成長し老いていくことから、通常なら7年で変化するような出来事が1年で変化すること。特に、IT(情報技術)分野における革新のスピードが早いことを指して言う。 ★英語「dog year」から。 ★最近では「マウスイヤー」(18年)に加速しつつあるとも言う。 2.ものごとの変化が目まぐるしいことの喩え。
・毒気に当てられる(どっけにあてられる・どっきに〜) 相手の人を食った言動を目前にして唖然(あぜん)とする。
・毒気を抜かれる(どっけをぬかれる・どっき〜)[=取られる] 1.酷(ひど)く驚かされる。 類:●度肝を抜かれる 2.呆然とさせられる。特に、相手を遣り込めようと気負い立った者が、予想外の出方をされたために気勢を削(そ)がれる様子。 類:●毒気を取られる●気勢を殺がれる
・疾っくの昔(とっくのむかし)[=先] 随分前。ずっと前。 類:●疾うの昔
・どっこい 1.力を入れたり、弾みを付けて何かをしたりするときの掛け声。 類:●どすこい●どっこいしょ 用例:滑・浮世風呂−前「アア、糞だ。どっこい<トとびのき>」 2.相手の行動や言葉などが不満で、それを遮(さえぎ)るときに発する言葉。 用例:浄・国性爺合戦−千里が竹「後より和藤内どっこいやらぬと顕れ出」 例:「どっこい、世の中そんなに甘くない」 3.民謡などの囃(はや)し言葉。 ★「どこへ(何処)」の変化という<国語大辞典(小)>
・どっこいしょ 1.力を入れたり、弾みを付けて動いたりするときに発する言葉。 類:●よいしょ 例:「どっこいしょと荷物を担ぐ」 2.民謡などの囃子詞(はやしことば)。 例:「草津よいとこ一度はおいで、どっこいしょ」 ★「何処(どこ)へ」から変化した「どっこい」に強調の「しょ」を添えたものか。また、仏教用語の「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」が変化したものかとも言う。
・どっこいどっこい 1.ありったけの力を出してやっとのことでことを行なうこと。やっとこ。 用例:雑俳・机の塵「どっこいどっこい・高野へ中風一人旅」 ★掛け声の「どっこいしょ」から<国語大辞典(小)> 2.互いに同じくらいで優劣がない様子。伯仲している様子。 類:●とんとん●似たり寄ったり●好い勝負 例:「彼らの腕前はどっこいどっこいだ」 用例の出典:机の塵(つくえのちり) 狂歌集。永田(油煙斎)貞柳・貞竹。享保20年(1735)。・・・詳細調査中。
・取ったか見たか(とったかみたか) 手に取って見るか見ないかのうちにという意味で、あっという間であること。また、収入を得た傍(そば)からすぐに使ってしまうこと。 用例:洒・二日酔巵帚「とっ鷹見たかに筆をとり」 用例の出典:二日酔巵帚(ふつかよいおおいさかずき) 洒落本。万象亭(森島中良)。天明4年(1784)刊。・・・調査中。
・どっちへ転んでも(どっちへころんでも) 二つのうちのどちらになったとしてもという意味で、いずれにしろ結果的には大きな差がないこと。 類:●どっち道●どの道
・取っ締める(とっちめる) 1.手に取って締め付ける。弛(ゆる)みなく締め付ける。2.十分身に付ける。 用例:俳・やっこはいかい「学文を身にとっちめてする比に」 3.厳しく叱る。厳重に戒める。また、遣り込める。遣っ付ける。酷(ひど)い目に会わせる。 例:「悪い奴を取っちめてやる」 ★「取って締める」の転<大辞林(三)> 用例の出典:やっこはいかい 雑俳。寛文(1661〜)頃? 近世初期、江戸で流行した奴詞(やっこことば)を用いて作られた俳諧。・・・調査中。
・どっちもどっち 当事者双方ともに同じ程度に悪いこと。両方ともあまり良くないこと。
・父ちゃん坊や(とっちゃんぼうや) 十分に年を取った大人(おとな)なのに、容貌やしぐさに子供のような一面がある人のこと。多く、侮蔑的に使う。 類:●父ちゃん小僧●童顔
・取って置き(とっておき) 1.貴重品などを大事に仕舞っておくこと。後日、いざという時のために、品物などを蓄えておくこと。また、そのもの。 類:●取っとき 例:「取って置きのへそくり」 2.大事にして人前に出したがらない人という意味から、秘蔵の人。愛人。愛妾。3.特に、大事に仕舞っておいて稀に着る着物。晴れ着。 類:●一張羅
・取って返す(とってかえす・かやす) 進行した状態や進んだ地点から、初めの状態・地点へ戻る。途中から引き返す。 例:「旅先から取って返す」
・取って代わる(とってかわる) 他の人の地位を奪い、自分がそれに就く。 例:「魏(ぎ)に取って代わった晋(しん)も間もなく滅んだ」
・取って付けたよう(とってつけたよう) 言動・態度・格好が不自然でわざとらしい様子。 例:「取って付けたようなお世辞」
・取って出る(とってでる)[=出(ず)] 飛び出す。駆け出る。
・取って退く(とってのく) 退(しりぞ)く。遠ざかる。
・取っても付かぬ(とってもつかぬ)[=付かれず] まったく寄せ付けようとしない。素っ気なくあしらう。
・咄咄人に逼る(とつとつひとにせまる) 詩文や書画などに感銘を受けて、誉める言葉。 出典:「世説新語−排調」
・突拍子もない(とっぴょうしもない) 並外れている。とんでもなく調子外れである。 類:●とんでもない 例:「突拍子もない発想」 ★「ない」は強調の意を添える<国語大辞典(小)>
・どつぼに嵌まる(どつぼにはまる) どうしようもない酷(ひど)い状態に陥(おちい)る。 類:●二進も三進もいかない ★「どつぼ」は、関西方言で「肥溜め」のこと。 ★「野壺(のつぼ)」と関連のある言葉か、とも言う。
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・途轍もない(とてつもない) 全く道理に合わない。また、極めて図抜けている。 類:●途方もない●途方途轍もない●とんでもない●とひょうもない 用例:評判・菊寿草−中「とてつもないおつりきな、きゃんの口合よし」 用例の出典:菊寿の草摺(きくじゅのくさずり) 歌舞伎所作事。長唄。作詞者不明。初世杵屋正治郎作曲。西川扇蔵振付。天明7年(1787)江戸桐座初演。曾我五郎と化粧坂(けわいざか)少将との草摺引の舞踊化。
・土手を築かば木を植えよ(どてをきずかばきをうえよ) 土手を作ろうとするならば、崩れ難(にく)くなるように木を植えなさい。単に作るだけでなく、長持ちのする方法を講ぜよということ。
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・徒党を組む(ととうをくむ) 仲間、団体、一味などを組むこと。また、その仲間、団体、一味。特に、不穏なことをなすために集まった仲間。
・鯔の詰まり(とどのつまり・どどのつまり)[=詰め・仕舞(しま)い・果て] 色々やって、または、煎じ詰めていった最後のところ。多く、思わしくない場合に使う。 類:●結局●畢竟(ひっきょう) 用例:洒・戯作四書京伝予誌「とどのつまりは二ばん番頭がむかひに来て」 例:「とどのつまりは無駄骨だった」 ★ボラは成長して行くに従って名称が変わり、最後に「とど」といわれるところからという。一説に「とど」は「止」、また、「到頭」の変化とも<国語大辞典(小)> 用例の出典:戯作四書京伝予誌(げさくししょきょうでんよし) 洒落本。山東京伝。寛政2年(1790)。・・・詳細調査中。
・止めを刺す(とどめをさす) 1.確実に殺すために、急所を刺して息の根を止める。 ★江戸時代の刑罰で、「とどめ」は、咽喉(のど)を右から貫(つらぬ)くものであったらしい。 2.転じて、ものごとを確実に処理する。後で苦情や異義が出てこないように、念を押しておく。3.決定的な打撃を与える。再起できなくなるほどに徹底的に打ちのめす。 4.〜が最も優れている。〜に限る。 例:「花は吉野に止めを刺す」
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・隣に蔵が建てば、うちでは腹が立つ(となりにくらがたてば、うちでははらがたつ) 隣が裕福になると、嫉妬ややっかみが出るものである。日頃から良い近所付き合いをしていても、隣は隣うちはうちで、どうしても嫉妬心は起きてしまうものである。 ★「建つ」と「立つ」を掛けた洒落。
・隣りの芝は青い(となりのしばはあおい) 他人のものはなんでも良く見えるということの喩え。 類:●隣りの花は赤い●他人の飯は白い
・隣りの糂?味噌(となりのじんだみそ) 他人のものは何でも良いものに見える。
・隣りの宝を数える(となりのたからをかぞえる) なんの役にも立たないことをする。
・隣りの花は赤い(となりのはなはあかい) 他人のものはなんでも良いものに見えることの喩え。 類:●隣の糂?味噌●余所の花は良く見える●隣りの芝は青い●他人の飯は白い
・図南(となん)
・斗南の一人(となんのいちにん)
・図南の翼(となんのつばさ) 鵬(おおとり)が南方に向かって翼を広げようとするという意味から、大事業をしようとする志・計画、また器量。 出典:「荘子−逍遥遊」
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・堵に安んず(とにやすんず)[=を安くす] 垣根の内で安んじるという意味。家に安んじて住む。不安なく暮らす。また、安心する。 出典:「三国志−蜀志・諸葛亮伝」
−−−−−−−との(#tono)−−−−−−−
・堵の如し(とのごとし) 大勢の人が集まって、垣根を巡らしたように立ち並ぶ。人垣を築く。また、見物人が多いことの喩え。 出典:「晋書−衛カイ伝」
・砥の如し(とのごとし) 道路などが、砥石(といし)の表面のように平らなこと。 出典:「詩経−小雅・大東」
・殿様仕事(とのさましごと) 費用も時間も気にせず、気長にする仕事。
・どの面下げて(どのつらさげて)[=顔(かお)下げて] どのような顔をして。何の面目があって。当然恥ずかしさを感じるところなのに、それを感じないのを罵(ののし)って言う。 類:●図々しくも
・どの道(どのみち) いずれにしても。どういう経過を辿(たど)ってもいずれ同じ結果になるという場合に使う言葉。 類:●どっちみち●どっちへ転んでも 用例:伎・お染久松色読販−序幕「どの道わしはお糸を欺して」 例:「どの道死ななければならない命」
−−−−−−−とは(#toha)−−−−−−−
・とは言うものの(とはいうものの)[=言いながら・言え] そうはいっても。けれども。先行の事柄に対して、それを認めながらも、それにやや反したり矛盾したりする事柄を述べるときに言う。
・駑馬十駕(どばじゅうが) 《四熟》 鈍(のろ)い馬が車を付けて十日走る。才能のない者も努力すれば優れた者に追い付くということの喩え。 類:●騏驥(きき)の跼躅(きょくちょく)は駑馬の安歩に如かず 出典:「荀子−勧学」「驥一日而千里、駑馬十駕、則亦及之矣」
・飛ばず鳴かず(とばずなかず) 1.長い間鳴きも飛びもしないでじっとしているという意味で、将来の活躍を期して長い間機会を待っている様子。2.現在では、長い間何の活躍もしないでいることを自嘲的に、または軽蔑して言うことが多い。 類:●鳴かず飛ばず 故事:「呂氏春秋−重言」や「史記−滑稽列伝」など 「三年不蜚、又不鳴」の句による。
・とばっちり 傍らにいて災いが降り懸かること。また、その災い。 類:●傍杖(そばづえ)を食う●尻が来る●尻を食う●とばちり 用例:滑・浮世風呂−四「とんだ所(とこ)へ浮騰(トバッチリ)がかかるもんだぜ」 ★「とばしり(迸)」の変化<国語大辞典(小)>
・怒髪天を衝く(どはつてんをつく)[=冠(かんむり)を〜] 激しい怒りのために、逆立った髪の毛が冠を突き上げるということで、激しい憤怒の様子。また、そのような凄(すさ)まじい形相。 出典:「史記−廉頗藺相如列伝」「相如因持璧、卻立倚柱、怒髪衝冠」 ★中国、紀元前283年、秦の昭王が趙の恵文王に和氏の璧と十五城を交換しようと強要してきたとき、使者に立った藺相如が、壁を取り返したときの表情から。 参考:完璧
・駑馬に鞭打つ(どばにむちうつ)
−−−−−−−とひ(#tohi)−−−−−−−
・鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)
・飛び切り(とびきり) 1.高く飛び上がって斬り付けること。 例:「天狗(てんぐ)飛び切りの術」 2.程度が普通でないこと。遥かに優れていること。ずば抜けていること。極上。 例:「旬のものは飛び切り美味い」
・飛び付く(とびつく) 1.身を躍(おど)らせて相手に掛かってゆく。勢いよく飛んで取り付く。 類:●飛び掛かる。 用例:愚管抄−二「樋口京極辺より出来たりける火、思ひもよらぬに飛付て焼にけるなり」 2.興味を持ったものや、欲しいと思ったものにすぐ手を出す。 用例:談・根無草−後「此子は一はねはねふと思へば、飛(トビ)つく程慾いから」
・鳶に油揚げを攫われる(とびにあぶらあげをさらわれる) 思い掛けず、横合いから大切なものを奪われる。当然自分のものになると思っていたものを、不意に横取りされて呆然とする様子。
・飛び火する(とびひする) 1.火災のとき、火の粉が飛んで、別の家などに燃え移る。 例:「強い北風に煽られて3軒先まで飛び火した」 2.事件などが、関係がないと思われていた人や場所にまで及ぶこと。 例:「汚職事件は政界にも飛び火した」
・飛び回る(とびまわる) 1.空中をあちこちと飛ぶ。 例:「蝿が飛び回る」 2.飛びながらあちらこちら回る。自由に走り回る。跳ね回る。 用例:中華若木詩抄−上「只今は、いづくの蜃雲の辺にか、差々の影をうつして、飛まわるらん」 3.ある目的のために諸方を駆けずり歩く。 類:●奔走する 例:「資金集めに飛び回る」
・鳶も居住まいから鷹に見ゆる(とびもいずまいからたかにみゆる) 身分が卑(いや)しい者でも、起居や動作が正しければ上品に見えるということの喩え。
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・飛ぶ鳥の献立(とぶとりのこんだて) 飛んでいる鳥を見て、まだ捕(つか)まえていないのに、もう料理の献立を考えるということ。結果が出る前から、成功することを前提にしてあれこれと次の計画を立てること。 類:●穴の狢を値段する●沖な物あて●捕らぬ狸の皮算用
・飛ぶ鳥を落とす(とぶとりをおとす)
・飛ぶように売れる(とぶようにうれる) 商品が、殊(こと)の外(ほか)順調に捌(さば)ける。引っ切り無しにどんどん売れる。 例:「猛暑でクーラーが飛ぶように売れる」
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・吐哺握髪(とほあくはつ) 《四熟》 為政者の、賢者を求める気持ちが強いこと。賢者の到来の折、待たせることなく直ぐ会うこと。 類:●握髪吐哺●握髪 故事:「史記−魯周公世家」 周公が賢者の訪問を受けたときは、洗髪の途中でも髪を手に握ったまま出ていって会い、また、一旦口に入れた食べ物でもそれを吐き出して直ぐに会った。 出典:「韓詩外伝」
・土崩瓦解(どほうがかい) 《四熟》 土が崩れるように、ものごとがだんだん崩れていって、終(つい)には支えることができないようになること。ものごとが根底から崩れて手に負えなくなること。
・途方途轍もない(とほうとてつもない) →途方もない
・途方投げ首(とほうなげくび) 途方に暮れて思案すること。どうしたら良いか手段が見付からずに思い惑う。 ★形容詞「とほうない」の語幹に接尾語「げ」の付いた「途方無げ」に、「投げ首」をいいかけた語<国語大辞典(小)>
・途方に暮れる(とほうにくれる) 手段が尽きてぼんやりする。どうすれば良いか手段に迷う。 類:●途方を失う●東西を失う●東西暮れる●前後に暮れる●行方なし●五里霧中
・途方もない(とほうもない) 1.手段が尽きてぼんやりする。 類:●途方に暮れる 例:中華若木詩抄−上「葬らんと思て、北原へ、つれてはゆけども、なにとも、とはうもない也」 2.さっぱり道理に合わない。道理に外れる。また、あるものごとの程度が、他と非常に懸け離れている。 類:●とんでもない●途轍もない 用例:咄・鹿の巻筆−一「さてとほうもない事をいふ人じゃ」 例:「途方もない高値」
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・とまれかくまれ[=こうまれ] 何はともあれ。兎も角も。 類:●兎も角 ★「ともあれかくもあれ」が変化した言葉。 用例:竹取「とまれかくまれ、まづ請じ入れたてまつらむ」
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・左見右見(とみこうみ) 《四熟》 あちらを見たり、こちらを見たりすること。 類:●矯めつ眇めつ用例:伊勢−二一「いづかたに求め行かむと門に出でて、と見かう見みけれど」 ★一説に、「み」は互いに相反する二つの事柄を並べて表現するときに付ける接尾語で、あちこちの意とする<国語大辞典(小)>
・富は屋を潤し、徳は身を潤す(とみはおくをうるおし、とくはみをうるおす・いえを〜) 財産が豊かであれば家が栄え、徳行(とっこう)を積めば、その身が尊(とうと)く立派になる。
・富を突く(とみをつく) 江戸時代の富籤(とみくじ)で、当たりを決めるために錐(きり)で木札を突く。
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・と胸を衝く(とむねをつく) 急なことに驚いてどきっとする。 類:●吃驚(びっくり)する 用例:浄・吉野都女楠「追手の勢、と胸をついて色めく所を」 ★「と胸」は、驚いてどきどきした胸のこと。「と」は接頭語。
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・止め処ない(とめどない) 留まるところがない。きりがない。終わりがない。際限がない。 例:「涙が止め処なく流れる」
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・ともあれかくもあれ どうあろうと。いかようであろうと。兎も角も。 類:●とまれかくまれ 用例:源氏−明石「ともあれかくもあれ夜の明けはてぬさきに御舟にたてまつれ」
・朋遠方より来たるあり(ともえんぽうよりきたるあり)・朋あり、遠方より来たる 離れたところに住む学友が思い掛けなく尋ねてくるとしたら、嬉しいことであろう。「論語」の巻頭の一節の第2句。学問の利点を言った言葉。 出典:「論語−学而」「子曰、学而時習之、不亦説乎。有朋自遠方来、不亦楽乎。人不知而不慍、不亦君子乎」 ★論語の注釈(漢代の鄭玄の注)によれば、「朋」は師を同じくした(同門の)者、「友」は志(こころざし)を同じくした者、という。
・兎も角(ともかく) 1.何はともあれ。兎に角。いずれにせよ。 類:●とにあれ 例:「兎も角やるしかない」 2.(「〜は兎も角」の形で) 〜は別として。〜は問題外である。 例:「国語は兎も角数学が問題だ」 ★「ともかくも」の変化<国語大辞典(小)>
・共白髪(ともしらが) 1.夫婦揃って長生きして、両方共に白髪になること。夫婦共に長命であることの喩え。 類:●偕老(かいろう) 2.祝い品の一つ。麻糸を束ねて、白髪に見立てたもの。夫婦揃(そろ)って長寿を保つようにとの願いから、結納(ゆいのう)・婚礼・出産の祝いに使われる。
・艫綱を解く(ともづなをとく) 舫(もや)い綱を解(ほど)いて、船出する。出帆する。
・倶に天を戴かず(ともにてんをいただかず) 相手を殺すか、自分が殺されるか、いずれにせよ双方共この世に生きてはいない。仇(あだ)を報いる決意を述べる時に言った言葉。 類:●不倶戴天 出典:「礼記−曲礼・上」「父之讎、弗与共戴天、兄弟之讎、不反兵、交游之讎、不同国」
・友は類を以って集まる(ともはるいをもってあつまる) 「類」とは同類、同じような性質の者同士のこと。似た者たちが自然と集まること。 類:●類は友を呼ぶ●同類相求む●同気相求む●同声相和す●牛は牛づれ馬は馬づれ●蓑の傍へ笠が寄る
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・兎や角(とやかく) 何のかのと。ああだこうだと。色々。あれやこれやと。雑多な事態を、特定しないまま列挙するときに使う。非難したり、迷惑に思う気持ちを込める場合が多い。 例:「兎や角言われる筋合いはない」 用例:浮・好色一代男−二「とやかく隙の入こそ笑(おか)し」 ★「とやかくや」の変化<国語大辞典(小)>
・どやす 1.殴る。打つ。ぶつ。叩く。突き飛ばす。 用例:俳・阿蘭陀丸二番船「どやされて馬追虫も音をぞなく」 2.怒鳴り付ける。 3.騙(だま)して自分の自由にする。 類:●ものにする●誑(たら)す●誑し込む 用例:浄・役行者大峯桜−二「山際の馬鹿奴(ばかめ)をどやし、資本(もとで)拵へ勝負せうわい」 用例の出典①:阿蘭陀丸二番船(おらんだまるにばんせん) 雑俳。宗円編。2巻。延宝8年(1680)。俳諧について、「俳諧の道、虚を先として実を後とす。和歌の寓言・連歌の狂言也成」と述べた。立に西鶴が関与したとも言われる。 用例の出典②:役行者大峯桜(えんのぎょうじゃおおみねざくら) 浄瑠璃。3巻。寛延4年(1751)。竹本座。近松半二の処女作。・・・詳細調査中。
・どやに付く(どやにつく) 家に帰ること。旅館に泊まること。 ★「どや」は、「宿」の「や」と「ど」を逆にした言葉で、宿屋・簡易旅館のこと。盗人・的屋(てきや)・寄席(よせ)芸人仲間などの隠語。
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・土用布子に寒帷子(どようぬのこにかんかたびら)[=綿入れに〜] 1.時節外れなこと。ものごとが逆さまなこと。また、無益、無意味なこと。2.季節に合った衣服を着られないという意味から、極めて貧乏なこと。 類:●寒に帷子土用に布子
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