網呑舟の魚を漏らす(あみどんしゅうのうおをもらす)

ことわざの意味
呑舟の魚とは、船を呑むほど大きな魚のことで、善悪ともに、大人物・大物の喩え。網の目が粗いために舟を呑むほどの大魚までも逃がすということ。法の規定が大まかなため、大罪人を逃がしてしまうということ。

類似のことわざ

  • 天に目なし大魚網を破る

対義のことわざ

出典について

史記-酷吏伝・序」「網漏於呑舟之魚、而吏治蒸蒸、不至於姦、黎民艾安」

出典の詳細

史記(しき) 中国の正史。前漢の司馬遷撰。同少孫補。130巻。24史の第1。黄帝から前漢の武帝に至る歴史書で、12本紀(帝紀)・10表・8書・30世家・70列伝に分けて記述。計52万6千5百字。著者自身が名付けた書名『太史公書』(たいしこうしょ)は、「漢書」を初め後世の正史や、日本の「日本書紀」などの模範となった。この注釈書としては、南朝劉宋の裴忱の「史記集解」、唐の司馬貞の「史記索隠」、唐の張守節の「史記正義」、明の凌稚隆の「史記評林」などがある。