【あな】~【あら】

−−−−−−−あな(#ana)−−−−−−−
・穴埋めをする
(あなうめをする) 1.地面にできた穴を埋める。2.不足や欠損、また、落ち度などを補(おぎな)う。 類:●穴を埋める埋め合わせをする 例:「デートをすっぽかした穴埋めは必ずするから」
・穴が開く
(あながあく)[=空く] 1.損失や不足ができる。 用例:黄・
文武二道万石通−下「路銀にはどうしたあなのあく事と」 2.手順通り事が運ばないで、空虚な時間、間の抜けた場面ができる。3.定員の一部が欠けたり、担当者が居なくなったりする。 用例の出典:文武二道万石通(ぶんぶにひゃくまんごくとおし) 江戸後期の黄表紙。3冊。朋誠堂喜三二作、喜多川行麿画。天明8年(1788)刊。頼朝の命により、畠山重忠が諸大名を文武二道に分けるという趣向の展開の中で、寛政の改革の文武奨励の実相をうがち、洒落やこじつけによる滑稽を狙った作品。
・穴があったら入りたい(あながあったらはいりたい)・あれば〜 恥じ入って身を隠したいほどに思う。 類:●穴をして入(い)るべからしむ●汗顔の至り面目ない 出典:「新書−審微」「季孫聞之、慙曰、使穴可入、吾豈忍見[ウ冠+必]子哉」 出典:新書(しんしょ) 政治論。賈誼(かぎ)。前漢。紀元前170年頃。10巻。道術篇は百家総合の文書で、法家、道家、墨家、儒家を含んでいる。法治の効能をハカリや鏡の喩えで現わす。また“清静を尊ぶ”も含み、黄老道家の書でもある。
・穴が埋まる
(あながうまる) 1.損失、不足、欠員などが補われる。 用例:談・古朽木−一「むだ遣ひの穴が埋らぬから」 2.手順通り事が運ばないでできた、空虚な時間、間の抜けた場面が補(おぎな)われる。
・侮る葛に倒さる
(あなずるかずらにたおさる)[=金木(かなき)で目を突く] 相手を侮(あなど)り、馬鹿にして事に及び、思わぬ不覚をとること。
・穴なき笛は耳より外に音を聞くべし
 (あななきふえはみみよりそとにねをきくべし) 説明されたり、見せられたりしなくても、ものごとの本質を見抜きなさいということ。 類:●無声の声を悟れ
・穴の開くほど
(あなのあくほど) じっと見詰める。特に、相手の顔を擬視するときの形容に使う。
・穴の狢を値段する
(あなのむじなをねだんする) 狢の巣穴の前で、まだ捕らえてもいないのに、毛皮を売る算段をすること。当てにならないことを当てにして、あれこれと目論(もくろ)むことの喩え。 類:●沖な物当て飛ぶ鳥の献立捕らぬ狸の皮算用
・穴場
(あなば) 1.芝居用語。舞台で、予想していた役者が出られなくなって生じた空白。2.俗語。競馬や競輪で、馬券や車券の売り場。3.観光地や娯楽場などで、あまり人に知られていなかったり、人が行かなかったりするが、状況の好い場所。安くて美味しいものを出す飲食店などにも言う。 例:「すすきのの穴場」
・穴へも入りたい
(あなへもはいりたい) 穴に隠れてしまいたいほど恥ずかしい。→穴があったら入りたい 類:●汗顔の至り面目ない
・穴を開ける(あなをあける) 1.欠損、損失を生じさせる。特に、金銭を使い込むときに使うことが多い。 用例:人情・
春色江戸紫−二「唄女(げいしゃ)に首丈、大造(たいそう)穴を明けたけれども」 2.事が手順通りに運ばないで、空虚な時間や間の抜けた場面を作ってしまう。3.興行などで、欠員を生じさせる。出演者が自分の都合で休む。 例:「公演に穴を開ける」 用例の出典:春色江戸紫(しゅんしょくえどむらさき) 人情本。山々亭有人(さんさんていありんど)の筆名を持つ条野伝平(1832〜1902)の著。・・・詳細調査中。 
・穴を言う(あなをいう)[=穿(うが)つ・探(さぐ)る] 人の欠陥、矛盾、癖などを指摘する。また、人が見過ごしているものごとの本質的なことを、裏面や側面から捉えて指摘する。 用例:談・風流志道軒伝−五「浮世の穴をいひ尽して」 用例の出典:風流志道軒伝(ふうりゅうしどうけんでん) 江戸中期の滑稽本。5巻5冊。風来山人(平賀源内)。宝暦13年(1763)刊。当時著名な辻講釈師深井志道軒を主人公に借り、その異国遍歴を通して、当時の世相を風刺した談義本風の作品。
・穴を埋める(あなをうめる) 1.損失や欠損、また、落ち度などを補(おぎな)う。 類:●穴埋めをする埋め合わせをする 2.ものごとがうまく運ばないでできた空虚な時間や間の抜けた場面を巧(うま)く補う。 3.欠員を補う。 例:「あいつの穴を埋めるためには三人が必要」
・坑を掘って虎を待つの計(あなをほってとらをまつのけい) 中国三国時代、曹操が劉備に命令したとされる戦略。坑は落とし穴のこと。囮(おとり)の城を残し、本隊が別方向の敵を攻撃するように装(よそお)う策略。囮を攻撃中の敵を、迂回(うかい)した本隊が側面から襲う。 故事:三国志演義−第十七回」「操密謂玄徳曰、吾令汝屯兵小沛、是掘坑待虎之計也」 この場合、「坑」は劉備のことで、「虎」が呂布のこと。曹操は袁術を攻めたが兵糧不足になり、方向を変えて宛城の張繍(ちょうしゅう)征伐に向かう。その時に、劉備に命じて小沛に布陣させ、徐州の呂布軍を良く見張らせた。

−−−−−−−あに(#ani)−−−−−−−
・兄貴風
(あにきかぜ) 兄、または、年長者ということで威張る。 類:●兄貴面●兄貴顔●兄風  例:「兄貴風を吹かす」
・豈図らん
(あにはからん)[=図らんや・図りきや] 事態が予想外である時に、前に付けて使う。 ★「(そんなことを)どうして前もって考え付こうか」の意から。 1.(「…とは」「…と」「…ことを」などを伴って) どうしてそんなことを予想しただろうか。 用例:−161「あにはかりきや、太政官の地の今やかうの庭とならんことを」 例:「豈図らんや、あいつと彼女が結婚とは」 2.(「…とは」などを伴なわず副詞的に) 意外であることに。思い掛けないことに。 例:「豈図らん、相手が自滅してくれた」
・兄嫁と曲がり木(あによめとまがりき) 兄嫁の性格も曲がった木も、共に真っ直ぐに矯(た)め直すのは難しいということ。曲がりを修正することが困難なものの喩え。

−−−−−−−あね(#ane)−−−−−−−
・姉女房は身代の薬(あねにょうぼうはしんだいのくすり)[=所帯(しょたい)の薬] 姉さん女房は、その家の全てに効能がある薬のようなものである。年上の女房は、遣り繰りが巧いので財産も増え、夫を立てるので円満な家庭を築けるものであるということ。 類:●年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ
・姉は菅笠妹は日傘(あねはすげがさいもとはひがさ・いもうとは〜) 姉妹でも、嫁(とつ)ぎ先によって身分や境遇が違ったものになるということの喩え。 ★「菅笠」は、農作業などの屋外仕事で被(かぶ)るもの。「日傘」は、安楽な生活の比喩。

−−−−−−−あの(#ano)−−−−−−−
・彼の声で蜥蜴食らうか時鳥(あのこえでとかげくらうかほととぎす) ものごとは外見と違う場合が多いものだということの喩え。 ★俳人、榎本其角の句。
・彼の世千日此の世一日
(あのよせんいちこのよいちにち) 死後の千日の楽しみより現世の一日の享楽の方が良いという考え。
・彼の世の使い
(あのよのつかい) 冥府の世界から来る迎えの使者という意味で、病人の死期が迫っている場合などに来ると考えられている。 類:●冥土(めいど)の使者●死に神

−−−−−−−あは(#aha)−−−−−−−
・阿婆擦れ(あばずれ) 1.悪く人擦れがして、厚かましいこと。また、そのような者。 類:●擦れ枯らしお転婆●莫連(ばくれん)●不良 ★古くは男女両方に言った(「浮世床」に見られる)が、現在では女に限って使う。 2.乱暴な言動。ふざけた行為。 用例:浄・三荘太夫五人嬢−三「手くだのあばずれ、畳叩いて煮返へる」 ★乱暴なという意味の「暴(あば)」から、または、軽率なという意味の「あばけ」からという。 ★また、浮わついた様子をいう「淡(あわ)し」が重なった「あわあわし」が、人に揉まれて狡賢(ずるがしこ)くなった「あわすれる」に変化し、「あばずれ」になったものという。平安時代の宮仕えの女房社会で既に使われていたらしい。
痘痕も靨(あばたもえくぼ)・笑窪

−−−−−−−あひ(#ahi)−−−−−−−
・阿鼻叫喚(あびきょうかん) 阿鼻地獄に陥った者が泣き叫ぶということから、非常な惨苦に陥り、号泣しながら救いを求める様子。
・家鴨が文庫を背負う
(あひるがぶんこをせおう) 背が低く尻の大きい不格好な女の歩く姿を、アヒルに喩えて言った言葉。
・家鴨の火事見舞い
(あひるのかじみまい) 背の低い人、特に女が尻を振り振り急いで歩く姿をアヒルに喩え、嘲って言った言葉。
・家鴨の脚絆
(あひるのきゃはん) 1.アヒルは仮令(たとえ)脚絆を履いても、なお水に入る。このように、生物の天性を変えることは難しいのだということの喩え。2.アヒルの足が短いことから、短いものを喩えていう言葉。

−−−−−−−あふ(#ahu)−−−−−−−
・泡銭
(あぶくぜに) たいした苦労もしないで得た金銭。また、悪事や賭博(とばく)で手に入れた金銭。 類:●悪銭
・阿付迎合
(あふげいごう) 《四熟》 「阿付」は、おもねること、「迎合」は、へつらうことで、人に気に入られようとしてそのその人の言い成りになり、おべんちゃらを言う。 類:●取り持ち屋●茶坊主●迎合(あど)を打つ米搗(つ)き飛蝗(ばった)●太鼓持ち●阿諛(あゆ)迎合●提灯(ちょうちん)持ち
危ない橋を渡る(あぶないはしをわたる)
・危なきこと累卵の如し
(あぶなきことるいらんのごとし) 累卵=卵を積み重ねること。建造物などが、極めて不安定で危険な状態にあること。
虻蜂取らず(あぶはちとらず)
・油売り
(あぶらうり) 1.油を売り歩くこと。また、その行商人。2.怠け者。 
★藍色の綿服に、渋染めの、胸当てと前垂れ兼用のものを掛け、油を入れた丸桶をてんびん棒でになって、夕刻から売り歩いた<国語大辞典(小)>
・油が切れる(あぶらがきれる) 1.機械などの油がなくなる。魚などの体から脂肪分が抜ける。2.精力が続かなくなる。元気がなくなる。 例:「油がきれて動けない」
・脂が乗る
(あぶらがのる) 1.魚などが脂肪分に富んで、最も食べ頃である。旬である。 例:「夏の鰺は油が乗ってうまい」 2.女性の肌が弾力や潤いに富んで、最も盛りの頃である。 例:「脂の乗った女優」 3.興味を覚えて乗り気になる。調子が出てきて面白いように捗(はかど)る。 例:「涼しくて勉強に脂が乗る」
・油紙へ火のついたよう(あぶらがみへひのついたよう) 良く喋(しゃべ)る。 類:●鉋屑(かんなくず)へ火がついたよう
・油尽きて火消ゆ
(あぶらつきてひきゆ) 油が切れると火も燃えられない。根源となるものが尽きると、それによってもたらされるものごとが自然に消滅するという喩え。また、生命力の盛んな若い時には煩悩に迷うが、年をとると次第に落ち着きを得るという場合にも使う。
・油壺から出したよう
(あぶらつぼからだしたよう)[=出たよう・出すよう] つやつやとして美しい。
・脂に画き氷に鏤む
(あぶらにえがきこおりにちりばむ) 脂の上に絵を描き、氷に彫刻 をしても、やがては溶けて消えてしまう。努力をしても報われず、徒労(とろう)に終わってしまうことの喩え。「鏤む」は彫刻するの意。 類:●氷に鏤め水に描く水に絵を描く行く水に数書く骨折り損のくたびれ儲け 出典:「塩鉄論−殊路」「雖有賢師良友、如画脂鏤冰、費日而損功」
・油虫
(あぶらむし) 1.半翅(はんし)目、アブラムシ科に属する昆虫の総称。俗称ありまき。2.
?(ごきぶり)の異名。3.家蝙蝠(いえこうもり)の異名。4.人に付き纏い、害を与えたり、無銭で飲食、遊楽などしたりするのを常習とする者を罵っていう。 類:●集(たか)り 5.遊郭などでひやかしの客。 類:●ひやかし
・油を売る
(あぶらをうる) 仕事を怠(なま)けて無駄話をする。また、仕事の途中で時間を潰して怠ける。 
★江戸時代、髪油を売り歩く者が婦女を相手に話し込みながら商ったところから<国語大辞典(小)>
・油を掛ける(あぶらをかける)[=言う] 煽(おだ)てる。お世辞を言って扇動する。
・油を差す
(あぶらをさす) 火に油を注いで火勢を盛んにさせる。元気付ける。また、人を扇動する。煽(おだ)てる。 反:■水を差す■冷や水を掛ける
・油を絞る(あぶらをしぼる) 油を取る時、搾木(しめぎ)に掛けて押し潰(つぶ)すところから。 1.骨身を削るような苦労を重ねて金銭を手に入れる。2.他人に散々苦労させて、その利益を自分のものにする。3.人の失敗や欠点を厳しく叱って懲らしめる。 類:●とっちめる●
油を取る
・油を注ぐ(あぶらをそそぐ) 人の感情や行動を更に煽り立てる。誉めそやして煽(おだ)てる。 類:●火に油を注ぐ
・油を取る(あぶらをとる) 1.煽(おだ)てる。おべんちゃらを言う。2.仕事などで、手を抜く。骨惜しみをして怠(なま)ける。
・油を乗せる
(あぶらをのせる) 1.相手の気に入るようなことを言う。おべっかを使う。2.調子に乗って、ものごとを誇張して言う。
・炙り出す
(あぶりだす) 1.火で炙って、書かれている文字や絵を現し出す。2.主に受け身の形で、他方面からの考察や照合で、隠されていることを明らかにする。
・溢れる(あぶれる) 1.余って零(こぼ)れる。また、必要とされずに散らばっている。点在する。 用例:平家−二「淀、羽束師、宇治(中略)芹生の里とあぶれゐたるつはもの共」 2.脱落してはみ出す意味から、零落(おちぶ)れる。また、零落れて放浪する。 用例:源氏−東屋「見苦しきさまにて世にあふれん」 3.法を外れてのさばり出る意味から、無法な振る舞いをする。暴れる。暴力を振るう。 用例:春雨物語「今はあぶれにあぶれて親も兄も谷の流れにけおとして」 4.余りものになる。仕事や獲物などにありつけずに終わる。 ①仕事に有り付けない。買い手が付かないで、売れ残る。 用例:随・麓の色−三「おちゃをひくをあふれるといふはあまれるなり」 ②狩猟や釣りで、獲物が捕れない。 例:「釣りに行ってあぶれた」 用例の出典:麓の色(ふもとのいろ) 随筆集。明和5年(1768)。飯袋子(はんたいし)撰。5巻。・・・調査中。

−−−−−−−あへ(#ahe)−−−−−−−
・あべこべ 1.ものごとの順序・位置・表裏・関係などが、本来の逆になっている状態。 類:●逆様(さかさま) 例:「それじゃあ親子の立場があべこべだ」 2.ものごとの方法・方向・位置などが、反対である様子。また、結果が予期に反すること。 例:「あべこべに殴られた」 ★『倭訓栞』では「彼辺此辺」、『俗語考』では「彼方此方」、『両京俚言考』では「あちらべこちらべ」の略とされている。

−−−−−−−あほ(#aho)−−−−−−−
・阿呆が酢に酔ったよう
(あほうがすによったよう) 締まりがなく、だらしない。とりとめのない様子。
・阿呆の鳥好き貧乏の木好き
(あほうのとりずきびんぼうのぼくずき) 鳥を飼ったり木を愛玩したりするのは、時間の無駄であり、役に立たない趣味であるということ。自分の境遇や環境も顧(かえり)みず趣味に没頭することを嘲(あざけ)って言う。 類:●碁打ち鳥飼い馬鹿の中
・阿呆の鼻毛で蜻蛉を繋ぐ
(あほうのはなげでとんぼをつなぐ) 阿呆みたいに鼻毛を長く伸ばしているのを、嘲(あざけ)って言う言葉。
・阿呆律義
(あほうりちぎ) 《四熟》 度を外れて正直であること。 類:●馬鹿正直正直一遍
・阿呆を尽くす
(あほうをつくす) ふざけたこと、または愚行をやりたいだけやる。 類:●馬鹿を尽くす●放蕩三昧(ほうとうざんまい)の沙汰(さた)
・あほんだら・あほだら もと上方(かみがた)方言。愚か者を意味する「阿呆(あほ)」を強めて言った言葉。多く、関西地方で使われる。 類:●大馬鹿者●あほだら ★「阿呆太郎」からか<国語大辞典(小)> 参考:阿呆陀羅経(あほだらきょう) 宝暦(1751〜64)以後、大坂に起こり、のち江戸にも伝わった俗謡。乞食坊主が小さな二個の木魚を叩いたり、扇子(せんす)で拍子を取ったりしながら、世上の事件などに取材して作った八八調の文句を「仏説あほだら経」という唄い出しで唄ったもの。 ★「あほだら」を、仏典の陀羅尼、曼陀羅などにこじつけて経文めかした語<国語大辞典(小)>

−−−−−−−あま(#ama)−−−−−−−
・甘い汁を吸う(あまいしるをすう) 苦労しないで利益だけを得る。
・甘い酢(あまいす) 甘味を混ぜて甘くした酢。転じて、考えが甘いこと。好い加減な考え、態度。
・天降り
(あまくだり)・天下り 1.天上界から地上界に降りること。また、その人。2.上役から下役へ、あるいは、官庁から民間への強制的なおしつけや命令。また、そのようにして任命された人。 類:●天降り人事 参考:天降り人事(あまくだりじんじ) 1.企業などの人事が上層部で勝手に決められ、それが強制的に下へ押し付けられること。2.特に、官庁の職員が、民間会社などの重要な地位に就任すること。
・天降る
(あまくだる)・天下る 1.天上界から地上界に降下すること。 用例:万葉−4094「葦原の瑞穂の国を安麻久太利(アマクダリ)知らしめしける」 2.官庁から、天降り人事によって、民間へ就任する。
・甘く見る
(あまくみる) ものごとを軽く見て、安易に気を許したり、軽蔑したりする。 類:●侮(あなど)る●嘗(な)める
・雨栗日柿
(あまぐりひがき・あめぐりひがき) 《四熟》 雨の多い年は栗がよく実り、晴れの日の多い年は柿がよく実るということ。栗が豊作の年は、柿が不作だということ。 類:●日柿雨栗●日柿水栗
・甘酒進上
(あまざけしんじょう) 《四熟・囃し言葉》 子供の遊びで、敵方や鬼を囃(はや)すときに言う言葉。また、幼児を呼び寄せる時に使う言葉。 例:「ここまでおいで、甘酒進上」
・甘酒屋の荷
(あまざけやのに) 天秤棒の前の箱に茶碗やお盆を、後ろの箱に甘酒の釜を据えていたところから、一方が熱いがもう一方は冷たいということで、片思いを言う洒落(しゃれ)。 類:●甘酒売りの荷
・余すところなく
(あますところなく) 残らず。尽(ことごと)く。すっかり。 類:●悉(ことごと)く
雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
・雨垂れ落ちは三途の川
(あまだれおちはさんずのかわ) 軒下(=雨垂れの落ちるところ)はこの世とあの世の境のようなもので、家を一歩出ると、思いも寄らない危険が待ち構えていたりするものである。家を出るときには気を付けなさいということ。 用例:浪曲・石松金比羅代参「跨ぐ敷居が死出の山、雨垂れ落ちが三途の川」
・甘茶を飲ます
(あまちゃをのます) 上辺(うわべ)だけ巧いことを言って、他人の機嫌を取る。 類:●飴を嘗めさせる
・天つ乙女
(あまつおとめ) 1.天上に住むと考えられる少女。天女。2.天女のように、美しく舞うところから、五節(ごせち)の舞姫のこと。 類:●天人(あまびと)●天人(てんにん)●あめびと
・海人なれや己が物から泣く(あまなれやおのがものからなく) 普通の人は欲しいものを持たないで泣くのに、海人は自分の持っている物を人が貰って呉れないで泣く。 
★自分のものが原因で泣く人を冷やかす意で使ったことわざか<国語大辞典(小)> 出典:「古事記−中」・「日本書紀−仁徳即位前(前田本訓)」 故事:古事記−中」によれば、大雀命(おおさざきのみこと)と菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)とが、互に帝位を譲りあっていたとき、ひとりの海人が魚を献上したが、両皇子とも譲りあってこの魚を受け取らなかったので、海人は遂に魚を捨てて泣いたという。
・天の川を掻き流すよう(あまのがわをかきながすよう) 雄弁な人のこと。
・天邪鬼
(あまのじゃく) 1.民話などに悪役として登場する鬼。 
★「瓜子姫」に出るものが有名。記紀神話の天探女(あまのさぐめ)に由来するともいわれる<大辞林(三)> 2.仏像で、仁王(におう)や四天王の足下に踏み付けられている小悪鬼。また、毘沙門(びしゃもん)の鎧の腹に付いている鬼面の名。3.何かにつけて人の意に逆らった行動ばかりをする、捻(ひね)くれ者。 類:●旋毛曲がり臍曲がり
・海人の捨て舟
(あまのすてぶね) 漁師が乗り捨てた舟のこと。 
★頼るもののない、儚い身の上を喩えて言うこともある<国語大辞典(小)>
・海人の濡れ衣
(あまのぬれぎぬ・ぬれごろも) 海人は、常に濡れ衣を着ていることを「濡れ衣」にかけて、濡れ衣を着る、無実の罪を蒙(こうむ)る。
・雨夜の月
(あまよのつき) 雨降りの夜の月。 1.存在を想像することはできても、実際に目にする事ができないものの喩え。また、想像するだけで、実現しないものの喩え。 例:「詞花和歌集−恋・上」「影見えぬ君は雨夜の月なれや」 2.《季・秋》 雨のために見ることのできない中秋の名月。 類:●雨の月
・雨夜の星
(あまよのほし) 雨降りの夜の星の意味で、あっても見えないもののこと。または、極めて稀(まれ)なもの。
・余りと言えば
(あまりといえば) あまりにも。程度が甚(はなは)だしく酷(ひど)い様子。特に、哀(あわ)れな人に同情するときなどに使う。 例:「あまりといえば気の毒な人で」
・余り物に福がある(あまりものにふくがある) → 残り物に福がある

−−−−−−−あみ(#ami)−−−−−−−
・編笠一蓋(あみがさいっかい) 《四熟》 編笠1つの他には何もないこと。身軽なこと。無一物の境涯。
・網心あれば魚心(あみごころあればうおごころ) 相手の出方次第で、こちらにも応じ方がある。 類:●魚心あれば水心
・編み出す
(あみだす) 1.毛糸の服などを編み始める。2.自分で工夫(くふう)して新しい物や方法を考え出す。また、作り出す。 類:●考え出す 例:「燕返しを編み出した」
・阿弥陀も銭ほど光る
(あみだもぜにほどひかる)[=の光も金ほど] 阿弥陀のご利益さえも、賽銭(さいせん)の多少によって影響される。金銭の威力が大きいことの喩え。 類:●地獄の沙汰も金次第
網呑舟の魚を漏らす
(あみどんしゅうのうおをもらす)
・網無くて淵を覗くな
(あみなくてふちをのぞくな) 十分の用意がないうちはものごとを行なうな。努力をしないでは、何事も巧くいかない。何もしないくせに、他人の成功を羨んでばかりいてはならない。 出典:「抱朴子
?学」「夫不学而求知、猶願魚而無網焉。心雖勤而無獲矣」
・網に掛かった魚
(あみにかかったうお) 網に掛かった魚は逃げることが出来ないところから、どうにも逃げられない状態。 類:●網の魚
・網の目から手
(あみのめからて) 方々から手が出てくること。それを所望する人が多いこと。
・網の目に風溜まらず
(あみのめにかぜたまらず)[=留(と)まらず] 網は風の防ぎにはならないということから、その甲斐(かい)がないこと。無駄なこと。
・網の目に風留まる
(あみのめにかぜとまる) 1.あるはずがないこと、不可能なことの喩え。2.常識的には有り得ないことが、たまにはあるということ。 類:●雨の夜にも星●蚊帳の目に風たまる ★「網の目に風留まらず(溜まらず)」は、無駄なことの喩え。
・網の目を潜る
(あみのめをくぐる) 1.網の目の数のようにたくさんの人目の中を、避けるようにして通る。2.捜査網や、監視などを巧みに避ける。 類:●網を潜る
・網を張る(あみをはる) 1.鳥や魚を捕えるために網を張り巡らす。2.犯人や客など、目当ての人物を捕えるために手筈を整えて待ち受ける。 類:●張り込む

−−−−−−−あめ(#ame)−−−−−−−
・蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 《四熟》 1.蛙や蝉の鳴き声が煩(うるさ)いことから、がやがやと喧(やかま)しく喋る様子。2.議論や文章などが下手なこと、また、無駄な言い回しが多くて、内容が乏しいこと。 出典:蘇軾の詩
・黄牛に腹突かる(あめうしにはらつかる) 角がなくて大人しい牝牛に腹を突かれるということから、嘗(な)めて掛かっていた相手に遣り込められる。
・雨が降ろうと槍が降ろうと
(あめがふろうとやりがふろうと) どんなことがあっても。決心したからには、どんな障害があろうと、必ず遣り遂げようという固い決意を表わす言葉。 類:●火が降っても槍が降っても●火の雨が降っても●石に噛(かじ)り付いても●石に食い付いても
・飴細工の狸(あめざいくのたぬき) 腹の大きい臨月に近い婦人を狸に準えて嘲る言葉。 類:●飴狸(あめだぬ)
・雨塊を破らず
(あめつちくれをやぶらず) 雨が静かに降り、土を壊(こわ)すことなく滲(し)み込む。世の中が良く治まり、泰平であることの喩え。 類:●吹く風条(えだ)を鳴らさず●海波を揚げず 出典:「塩鉄論−水旱」「当此之時、雨不破塊、風不鳴条」
・雨露を凌ぐ
(あめつゆをしのぐ・うろを〜) 1.雨や夜露が掛からないようにする。 例:「昨夜は駅の待合室で雨露を凌いだ」 2.住居に屋根がある。最低限の住に処(か)を持っている。また、最低限の生活を維持していることの喩え。 例:「どうにか雨露を凌いでいる」
・飴と鞭
(あめとむち) 1.ビスマルクが社会主義者に対してとった政策で、弾圧(鞭)と譲歩(飴)を併用したこと。人民に対して、甘い生活条件と厳しい刑罰を同時に使い分ける政治技術。2.転じて、一般に、上位の者の硬軟両様のやりよう。 類:●人参と鞭 例:「あの女は、飴と鞭で男を操る」
・雨に沐い風に櫛る
(あめにかみあらいかぜにくしけずる) 雨や風を身に浴びて苦労する。世の様々な苦労を体験することのたとえ。 類:●櫛風沐雨(しっぷうもくう)
・天に跼り地に蹐む(あめにせぐくまりちにぬきあしにふむ・せかがまり〜) 天地の間にあって、小さくなって恐れ慎(つつし)んでいる様子。 出典:「詩経−小雅」「謂蓋高、不敢不。謂蓋厚、不敢不
・雨につけ風につけ
(あめにつけかぜにつけ) 雨が降れば降ったで、風が吹けば吹いたで常に。何かを常に心に掛けているような心境。 類:●年がら年中
・天の下知らしめす(あめのしたしらしめす)[=知ろしめす・知らす・知ろす] この国土をお治めになる。天下をご統治なさる。
・雨の夜にも星
(あめのよにもほし) 雨の夜でも稀(まれ)に星が見えることがある。有り得ないような不思議なことでも、稀にはあること。 類:●網の目に風が溜まる
・雨晴れて笠を忘る
(あめはれてかさわする) 困難が去ると、その時に受けた恩をすぐに忘れてしまうことのたとえ。類:●暑さ忘れて蔭忘る喉元過ぎれば熱さを忘る
雨降って地固まる
(あめふってじかたまる)
・雨や霰と
(あめやあられと) 雨や霰のように次々と。矢や弾丸などが絶え間なく飛び来る様子。
・雨を冒し韮を剪る(あめをおかしにらをきる) 来訪した人を手厚く持て成すこと。友情が厚いことの喩え。 類:●冒雨剪韮(ぼううせんきゅう) 出典:「郭林宗別伝」「夜冒雨至、剪韮作炊餅食之」 後漢の郭林宗(かくりんそう)のところに、ある夜激しい雨の中を友人が訪ねて来た。林宗は喜んで、雨の中を冒して韮を切り、饅頭を作って歓待した。
・飴を食わす
(あめをくわす)[=舐(ねぶ)らせる] 1.勝負事などでわざと負けて相手を喜ばせる。より大きな利を狙(ねら)って、相手に小さな利を与える。 類:●飴をしゃぶらせる 用例:滑・浮世風呂−前「一番飴をねぶらせると、本気で勝たつもりで居る」 2.甘言など、巧いことを言って人を騙(だま)す。

−−−−−−−あも(#amo)−−−−−−−
・あ文字(あもじ) 姉(あね)を指す女房詞。

−−−−−−−あや(#aya)−−−−−−−
・怪しみを見て怪しまざれば怪しみ却って破る(あやしみをみてあやしまざればあやしみかえってやぶる) 怪しい事を見てもこちらが気に掛けさえしなければ、怪しい事は自然に消えてしまうものだ。
・過まちては則ち改むるに憚ること勿れ
(あやまちてはすなわちあらたむるにはばかることなかれ) 過失を犯したら、体裁(ていさい)などを気にせず、躊躇(ためら)うことなく改めなさい。 類:●過ちて改めざる是を過ちと謂う●過ちをかざる勿れ 出典:「論語−学而」「主忠信、無友不如己者、過則勿憚改
・過ちの功名
(あやまちのこうみょう) → 怪我の功名
・過ちは好む所にあり
(あやまちはこのむところにあり) 自分の得意なことや、好きなことをしているときに、過失や失敗は起こりがちであるから、注意しなければならないという戒め。 類:●河童の川流れ猿も木から落ちる●好きな事には騙され易い●善く游ぐ者は溺れ善く騎る者は堕つ
・過ちを文る
(あやまちをかざる) 過ちを、改めもせず、反省することもなく、繕い誤魔化すこと。 出典:「論語−子張」「小人之必文
・過ちを見てここに仁を知る
(あやまちをみてここにじんをしる) ある人の過失も、その動機や原因を観察すれば、その人の人間性を知ることができる。 出典:「論語−里仁」「人之過也、各於其党、観過斯知仁矣」
・菖蒲と杜若
(あやめとかきつばた) 共にアヤメ科の多年草で、そのどちらであるか見分けにくい。物の見分けがつかないようなときのたとえに用いる。また、数名の美女を比較して、何れも美しいと誉める場合などにも使う。 類:●何れ菖蒲か杜若
・文目も知らず(あやめもしらず) 物の道理の分別、善悪の区別などが分からない。

−−−−−−−あゆ(#ayu)−−−−−−−
・阿諛迎合
(あゆげいごう) → 
阿附(あふ)迎合
・歩み寄る(あゆみよる) 1.歩いて近寄る。お互いに近付く。 用例:蜻蛉−下「あゆみよるものから、又たちのきて」 2.意見や主張を互いに譲歩して、合意点に達するように近付け合う。
・歩みを運ぶ
(あゆみをはこぶ) 1.出掛ける。または、歩を進める。2.神仏などに参詣する。参拝に赴(おもむ)く。

−−−−−−−あら(#ara)−−−−−−−
・洗い浚い
(あらいざらい) 何から何まで全部。残らず。すっかり。悉(ことごと)く。有りっ丈(たけ)。 例:「洗い浚いぶちまけてやる」
・洗い出す
(あらいだす) 1.洗って下地などを出す。洗って、汚れを落とす。 用例:人情・
春色恋白波−一「雑巾を洗ひ出し」 2.形や事情などを、調査・検討して明らかにする。 例:「洗い出された問題点」 用例の出典:春色恋白波(しゅんしょくこいのしらなみ?) 人情本。為永春水。・・・調査中。
・争い木登り川渡り
(あらがいきのぼりかわわたり) 危険で避けるべき事柄の例として挙げたもの。争いは愚かなことだということ。 類:●争い木登り馬鹿がする 出典:「日葡辞書
・荒稼ぎ
(あらかせぎ) 1.腕力や体力による仕事。 類:●荒仕事 2.力尽くで他人の金品を奪い取ること。強盗や追い剥ぎなど。3.手段を選ばないで、一度に多額の金品を手に入れること。大きな儲(もう)け仕事。また、暴利を貪(むさぼ)ること。 例:「霊感商法で数億の荒稼ぎ」
・粗木に弦を矧ぐが如し
(あらきにつるをはぐがごとし) 普通であれば伐採したばかりの材木で弓を作るのは不可能だが、それをやってしまうことから、ものごとを易々と遣って退けるのことの喩え。 同:●新木に弦を矧ぐが如し ★「粗木」は皮を取らぬ切りたての木、「弦をはぐ」は弓にして弦をかけること。
・荒肝を抜く
(あらぎもをぬく)[=拉(ひし)ぐ] 酷(ひど)く驚かす。度肝を抜く。 類:●荒肝を拉ぐ●度肝を抜く●肝を奪う●生き胆を抜く●生き胆を取る
・嵐の跡(あらしのあと)[=後] 1.嵐が吹き過ぎた跡。また、その跡形(あとかた)。2.騒ぎなどが収(おさ)まった状態の喩え。
・嵐の前の静けさ
(あらしのまえのしずけさ) 暴風雨の来る直前一時的に辺りが静まるところから、変事の起こる前のちょっとした間の無気味な静けさをいう。特に、悪いことが起こる直前のことを表わす。
・あらずもがな 「無ければなあ」という意味。ない方が良いこと。 例:「あらずもがなのこと」 類:●なくもがな
・争うべからざる(あらそうべからざる) 論ずる余地のない。言い争うまでもなく明白な。 例:「争うべからざる事実」
・争う物は中より取る
(あらそうものはなかよりとる)[=から取る] 1.一つのものでふたりが争っているとき、第三者が中に入って、それを取ってしまうこと。2.争う間に入って、第三者が預かる。また、ふたりの間を調停する。
・争われない
(あらそわれない)[=ぬ・ん] あることについて、あれこれ主張しようとしても、既に、それができないくらいはっきりと結果が出ている。否定することができない。隠せない。 例:「争われぬ証拠」「年齢は争われない」
・新たに沐する者は必ず冠を弾く
(あらたにもくするものはかならずかんむりをはじく) 自分自身を潔白に保とうとする者は、外物によって汚されることを恐れ避けようとする。 出典:「楚辞−漁父辞」の句
<髪を洗ったばかりの者は、必ず冠を弾いて塵を払ってから被る>
・荒波に揉まれる
(あらなみにもまれる) 1.船などが、荒れ立つ波に激しく揺り動かされる。2.困難や苦労を経験する。人生や世間の厳しさを味わう。 例:「世間の荒波に揉まれてきなさい」
・あらぬ方
(あらぬかた) 思いも寄らぬ場所。とんでもなく不都合な場所。
・荒療治(あらりょうじ) 1.患者の痛みを気にしないで、手荒く治療すること。2.転じて、ものごとを手荒く処置する。また、思い切った遣り方で改革する。
・あられもない 1.ある筈もない。有り得ない。とんでもない。 類:●予想外 用例:随・独寝−下「あられも無き人とものいひかはし」 2.そうあってはならない。相応(ふさわ)しくない。似つかわしくない。特に、女性の態度や振る舞いが、女性として適当でない場合などに多く用いる。 類:●以ての外(ほか) 用例:浄・平家女護島−二「女の丸裸、<略>若布荒布あられもない裸身に」 
★「あられ」は、「ある」に可能の助動詞「れる」の付いた「あられる」の名詞化<国語大辞典(小)>
・粗を探す(あらをさがす) 「粗」に僅(わず)かに残っている肉を探し、穿(ほじく)って食べる。転じて、他人の欠点や落ち度を探す。特に、人の小さな欠点を穿り出すことをいう。 参考:(あら) 魚や鳥獣などを調理した後に残る、まだ僅かな肉が付いている骨や頭。魚の三枚下ろしの中骨の部分などのこと。

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