【きは】〜【きゆ】

−−−−−−−きは(#kiha)−−−−−−−
・木灰木を育つ(きばいきをそだつ) 草木を焼いて作った灰は、草木の良い肥料となる。同類が同類を助けることの喩え。
・義は君臣情は父子
(ぎはくんしんじょうはふし) 天皇と国民の関係は、道義の上では君臣であるが、情愛の上からいえば父子の関係であるということ。
気は心
(きはこころ)
・気働き
(きばたらき) 時に応じて、心(気持ち)が敏速に働くこと。気が利くこと。 類:●気転●頓知(とんち)
・木は木、金は金
(きはき、かねはかね) 木と金属を混同してはいけない。ものごとはきちんとけじめを付けるべきだということ。また、正直で、誤魔化さないこと。 類:●木は木、竹は竹●石は石、金は金
・木は規に依って直く、人は人に依って賢し
(きはきによってなおく、ひとはひとによってかしこし) 曲がった木が尺金を当てて削られると真っ直ぐになるように、人間も色々な人と交わることによって賢くなるものだということ。
・木は林より秀ずれば風必ず摧く、行人より高ければ衆必ず非る
(きははやしよりひいずればかぜかならずくだく、こうひとよりたかければしゅうかならずそしる) 林から抜き出て一際(ひときわ)高い木は風が強く当たるので折れる。人もあまり優れていると、却(かえ)って謗(そし)りを受け失脚を免れないものである。 出典:「文選−五十三・運命論」「木秀於林風必摧之、堆出於岸流必湍之、行高於人衆必非之
・気張る
(きばる) 1.呼吸を止めて体に力を入れる。息を詰めて力(りき)む。 類:●息(いき)む 用例:史記抄−四「一方をば孟説があぐる、一方をば武王の挙るとて、きはりたほどに、
?を絶たぞ」 用例:雑俳・五色墨「隣から夫もきばる出汐時」 2.気力を奮い起こす。元気を出す。努力する。 類:●奮発する●発奮する 用例:十問最秘抄「世上一同に帰せば、力なく其の方へ諸道の事はなるべき也。一人きばりて詮なし」 3.着飾ったり恰好を付けたりして見栄を張る。 類:●体裁(ていさい)ぶる 用例:伎・幼稚子敵討−四「銭が無か、気張(キバ)ってゐる古褞袍も、其風呂敷包も、きりきりこっちへおこせ」 4.気前よく金を出す。思い切って、金銭を余計に出す。弾(はず)む。 類:●奢(おご)る●奮発する 用例:伎・御国入曾我中村−一番目「二分気張った都合八両、これにてどうぞ済ましてくれ」 用例の出典@:五色墨(ごしきずみ) 俳句集。享保16年(1731)、江戸座の点取り俳諧に不満をもって、中川宗瑞、松本蓮之、大場咫尺(しせき)、長谷川馬光、佐久間長水らが刊行したもの。洒落(しゃれ)や比喩(ひゆ)を拾て、平明に就くことに努力し、後の中興俳諧の先駆的役割を果たした。 用例の出典A:御国入曾我中村(おくにいりそがなかむら) 歌舞伎。鶴屋南北。・・・調査中。
・牙を噛む
(きばをかむ) 非常に悔しがったり、また、非常に興奮したりして、歯を強く食い縛(しば)る。 類:●歯噛みをする●切歯扼腕(せっしやくわん)
・牙を研ぐ
(きばをとぐ) 相手を傷付けようと準備すること。または、ある野心を抱き、それを遂げる機会を待つこと。 類:●爪を研ぐ
・牙を鳴らす
(きばをならす) 1.牙を剥き出しにすること。2.歯軋(ぎし)りして、悔しがること。また、怒ること。
・牙を剥く
(きばをむく) 牙を剥き出しにする。転じて、相手を害しようとする。

−−−−−−−きひ(#kihi)−−−−−−−
・踵を返す
(きびすをかえす)[=転じる・廻(めぐ)らす] 後戻りすること。引き返すこと。
・踵を接す
(きびすをせっす・くびすを〜・しょうを〜) 隙間なく並んだり続いたりしている。 ★戦国時代の黄歇(こうけつ)が、秦王に対して献言した言葉による。 出典:「戦国策−秦」「韓・魏父子兄弟、接踵而死於秦者百世矣」
・驥尾に付す
(きびにふす)[=付く・託(たく)す] 己を謙遜して使い、優れた貴方に付き従って行動します。また、優れた貴方の行なった仕事などを見習ってします。 出典:「史記−伯夷伝」「蒼蠅(そうよう)驥尾に付して千里を致す」

−−−−−−−きふ(#kihu)−−−−−−−
・木仏金仏石仏(きぶつかなぶついしぼとけ) 情に動かされない人の喩え。また、融通(ゆうずう)の利かない人の喩え。 類:●石部金吉●木石漢●木の股から生まれる●You cannot draw blood out of a stone.(石から血は出ない)
・季布の一諾
(きふのいちだく) 絶対に信頼できる約束。 類:●金諾 出典:「史記−季布欒布列伝」 故事:季布は楚の名将軍。初め項羽の将軍となったが、項羽が滅ぼされてから漢の高祖に従った。一旦引き受けたことは、間違い無く実行したので、人々から信頼された。

−−−−−−−きへ(#kihe)−−−−−−−
・詭弁
(きべん) 「詭」は違うという意味。道理に合わない弁論。間違った結論を導いているのに、見掛け上は正しそうな虚偽の論法。こじつけの論。 類:●偽弁 例:「詭弁を弄(ろう)する」 出典:「史記−屈原賈生列伝」

−−−−−−−きほ(#kiho)−−−−−−−
・気骨が折れる
(きぼねがおれる) 気苦労が多い。気疲れがする。 用例:浮・
人倫糸屑−潜上者「何事にもかた有やうに見せかけたいも気(キ)ぼねのをれる事」 用例の出典:人倫糸屑(??) ・・・調査中。

−−−−−−−きま(#kima)−−−−−−−
・気前が良い
(きまえがいい・よい) 金銭や物に執着しないで、さっぱりしている。けちけちしない。 類:●切れ離れがよい
・決まり文句
(きまりもんく) いつも決まって使われる文句。また、型に嵌まって新鮮味のない表現を指しても言う。 類:●常套語(じょうとうご)●決まり口上(こうじょう)
・決まりが悪い
(きまりがわるい・わりい) 1.ものごとに対する態度がきちんとしていないこと。また、秩序(ちつじょ)が乱れていること。締まりが付かないこと。 用例:伎・お染久松色読販−中幕「鼠に懸ては、猫めが居らぬと、第一きまりがわるい」 2.他人に対して面目(めんぼく)が立たない。また、恥ずかしい。 類:●面目ない
・決まりが付く(きまりがつく) 決着が付く。議論などが合意に達する。解決する。 類:●けりが付く
・決まりを付ける(きまりをつける) 決着を付ける。解決する。議論などで、合意に達するようにする。 類:●けりを付ける

−−−−−−−きみ(#kimi)−−−−−−−
・気味が好い(きみがよい・いい) 1.好い気持ちである。気持ちが好い。快(こころよ)い。2.胸が透(す)くようである。好ましくない人が災難に会ったり失敗した時など、意地悪く喜ぶ場合に用いる。 類:●好い気味
・気味が悪い
(きみがわるい・わりい) 1.一般的に、気持ちが良くない。気分が良くない。 用例:虎寛本狂言・悪太郎「アア、呑み足らいで気味が悪い」 2.なんとなく恐ろしい感じである。不安な気持ちがするようである。 類:●薄気味悪い 用例:黄・江戸生艶気樺焼−下「夜がふけてはきみがわるいから」 用例の出典:悪太郎(あくたろう) 狂言。各流。乱暴者の悪太郎が、酔って寝ているうちに、伯父に坊主にされ、出家の覚悟を決めて、来あわせた僧と念仏を唱(とな)える。類曲に「悪坊」がある。
・君君たらずと雖も、臣は臣たらざる可からず
(きみきみたらずといえども、しんはしんたらざるべからず) 君主が君主としての徳がなくても、臣下というものは、飽(あ)くまで臣下としての道を守り、忠義を尽くさなければならないという儒教の教え。君主や主(あるじ)に仕(つか)える者は、「忠義」を尽くすべきだということ。 出典:「孝経−序」「君雖不君、臣不可以不臣父雖不父、子不可以不子」
・気脈を通じる
(きみゃくをつうじる) 1.共通の目的や利益などのために、密かに相互間の連絡を取り合う。意志を通じる。2.共謀して何かを行なう。

−−−−−−−きめ(#kime)−−−−−−−
・木目が細かい
(きめがこまかい) 1.人の皮膚や物の表面が繊細で滑らかである様子。2.心遣いや配慮などが細かい所まで行き届いていること。
・決め込む
(きめこむ) 1.入れ物に隙間なく巧く合うように入れる。ぴたりと嵌(は)め込む。 用例:滑・七偏人−初「羊羮の折のなかへすっぽりときめこませ」 2.はっきり決める。きちんと決める。 例:「結論を決め込んで掛かる」 3.事実や事の有りように関係なく、そうと信じて疑わない。 類:●独り決めにする 例:「合格するものと決め込む」 4.自分でそうであるつもりになって、そのように振る舞う。 例:「色男を決め込んでいる」 5.そうしようと決心した通りにする。 例:「居留守を決め込む」
・極め札を付ける
(きめふだをつける) 書画・刀剣などに鑑定書を付けるという意味から転じて、ものごとを事実や事のありように関係なく、独り決めにすること。
・鬼面人を嚇す(きめんひとをおどす) 鬼の面を被(かぶ)って人を脅かす。見せ掛けの威勢で人を脅すこと。こけおどしを掛けること。

−−−−−−−きも(#kimo)−−−−−−−
・肝煎り
(きもいり) 1.あれこれ世話をする人。特に人間関係の取り纏(まと)めなどに骨を折る人。 類:●世話焼き●取り持ち 例:「社長の肝煎りで結婚式を挙げた」 ★「肝を煎ること」すなわち「心遣(こころづか)いをすること」の意<国語大辞典(小)> 2.役名。江戸時代、職制上の肝煎り(=高家肝煎り・寄合肝煎りなど)や、村の庄屋・名主(なぬし)などを指して言った。 ★もと、町内の世話役の意<新明解国語辞典(三)> ★「庄屋・名主」については、北陸・東北地方での称<学研国語大辞典> 3.奉公人、里子(さとご)、遊女などを周旋(あっせん)すること。また、それを生業(なりわい)とする者。 用例:雑俳・川柳評万句合「肝煎は道々うそを言ひ含め」
・亀毛兎角
(きもうとかく) 《四熟》 亀の甲羅に毛が生えていることと、兎に角が生えていること。実在しないものごとの喩え。 類:●兎角●兎角亀毛●雪中の筍 出典:「首楞厳経」・「大般涅槃経」・「大智度論」・「摩訶止観」など 出典:摩訶止観(まかしかん) 仏典。随の高僧で天台宗の創始者・天台大師智?(538〜597)が説き、阿難に比されるその門人・章安灌頂(561〜632)によって筆録編纂。20巻。仏道修行の実践と理論を具体的かつ体系的に説いたもの。「心は巧みな画師が種々の五陰を描くが如し。一切世間の中、心より造られざるはなし」と説く。日本では平安時代に流行し、以後の日本文化の形成にも大きな影響を与えた。
・肝が煎れる
(きもがいれる)[=焼ける] 腹が立つ。癪(しゃく)に障って気がいらいらする。 類:●癪に障る
・肝が大きい
(きもがおおきい) 心が強くて、ものごとに怖(お)じない。度胸があること。
・肝が据わる
(きもがすわる) 度胸がある。滅多なことでは驚いたりしない。 ★生来の気質などに言う。
・肝が小さい
(きもがちいさい) 度胸がない。臆病である。怖がり。 類:●小心
・肝が潰れる(きもがつぶれる)[=抜ける] 酷(ひど)く驚く。 類:●吃驚(びっくり)する●肝消える●魂消(たまげ)る
・肝が菜種になる
(きもがなたねになる) 非常に驚く。多く、「あったら肝が菜種になった」の形で用いられる。 類:●
肝が潰れる ★肝が、油を搾る菜種粒のようにつぶれる意。一説、菜種粒のように小さくなる意とも<国語大辞典(小)>
・肝が太い
(きもがふとい) 胆力が大きい。大胆だ。また、図太い。 類:●胆(たん)が据わる
・気もそぞろ
(きもそぞろ) 心が落ち着かないこと。そわそわする様子。 用例:浄・夏祭浪花鑑−七「人は来ぬかと気もそぞろ」
・肝膾を作る
(きもなますをつくる) 内臓を切り刻むほどの思いをするという意味で、酷(ひど)く心配すること。非常に気を揉(も)む。 類:●断腸の思い 用例:源平盛衰記−四二「この扇誰か射よと仰せられむと、肝膾を作り、かたづを飲るものもあり」
・驥も櫪に伏す
(きもれきにふす) 駿馬も老いるとむなしく厩に繋(つな)がれたままでいるが、志は大きいものだということ。才能ある者が世に認められず、力を発揮できずにいることの喩え。 類:●驥塩車に服す 出典:曹操「楽府−碣石篇・其四」「老驥伏櫪、志在千里」
・肝に染む
(きもにしむ・そむ) 深く感じて忘れないこと。 類:●心に銘ずる●感銘する
・肝に銘ず
(きもにめいず) 心に刻み込むようにして忘れない。しっかり覚えておく。 類:●
肝に染む●心に銘ず●拳拳服膺(けんけんふくよう)
・肝の束
(きものたばね) 1.急所中の急所。五臓六腑が一つに束ねられているものと見て、その束ね目。内臓の中で最も大切な所。2.ものごとに恐れない気力。 類:●肝っ玉 3.ものごとの重要な所。 類:●要点●急所
・肝を煎る
(きもをいる) 1.心をいら立てる。腹を立てる。また、心を悩ます。2.心遣いをする。熱心になる。3.世話をする。間を取り持つ。 類:●肝を焼く●肝を焦がす
・肝を砕く
(きもをくだく) 1.心配事や悩み事のために、あれこれと思いが乱れること。心が苛(さいな)まれること。2.心を尽して努め、考えること。苦心して考えを巡らすこと。
・肝を消す
(きもをけす) 1.酷く驚くこと。 類:●魂消る
肝を潰す 2.心を尽くす。苦心する。 類:●心を砕く
・肝を据える
(きもをすえる) 固く決心する。覚悟を決める。 類:●腹を据える
・肝を出す
(きもをだす)[=投げ出す] 思い切ってすること。また、負けぬ気を出すこと。
・肝を潰す
(きもをつぶす)[=拉(ひし)ぐ・飛ばす] 非常に驚く。 類:●
肝を消す肝を冷やす●肝を飛ばす●肝を拉(ひし)ぐ●肝を減らす
・肝を嘗める
(きもをなめる) 酷く苦しい思いをすること。特に、仇討ちやものごとを成就(じょうじゅ)させるために苦しみを経験する。 類:●臥薪嘗胆
・肝を冷やす
(きもをひやす) 驚き恐れて、ひやりとする。
・記問の学
(きもんのがく) 単に記問に過ぎない学問のこと。「記問」とは、古書を読んでただ暗記しているだけで、自分のものになっていないこと。知識を少しも活用しないこと。 類:●口耳の学●口耳三寸の学●耳学問 出典:「礼記

−−−−−−−きや(#kiya)−−−−−−−
・客足(きゃくあし) 商店、興行場などに客が来ること。客の集まり具合い。 例:「客足を引く」「客足が遠のく」
・逆取順守
(ぎゃくしゅじゅんしゅ) 《四 道理に背いた方法で天下を取るのは良いが、取った以上は道理に適(かな)った方法で行なうべきだということ。 出典:「史記−陸賈伝」「湯武逆取而以順守之」 ★中国古代、殷の湯王や周の武王が、武力で天下を奪いとり、それを守るのに正道に則(のっと)り、良い政治を行なった。
・隔生即忘
(きゃくしょうそくもう・そくぼう)[=則忘] 《四熟》 普通一般の人は、この世に生まれ変わるときには、前世のことを全て忘れ去っているということ。
・客と白鷺は立ったが見事(きゃくとしらさぎはたったがみごと) 客はあまり長居せずに、早めに席を立つのが良い。立った姿が美しい白鷺と、客が席を立つ事を掛けた言葉。 類:●客と剃刀は立つのが良い
・客発句に亭主脇
(きゃくほっくにていしゅわき)[=客人〜] 連歌や連俳では客に発句を作らせ、主人は脇句を付けて、客に花を持たせるものだということ。また、主人側が客に花を持たせること一般を喩えても言う。
・気休め
(きやすめ)・気安め 1.一時的な安心。一時的な満足。 例:「気休めに煙草を吸った」 2.その場だけ安心させるために言う当てにならない言葉やそのような動作。 例:「気休めは言うな」
・脚下照顧
(きゃっかしょうこ) 《四熟》 禅宗の「脚下を照顧せよ」を省略した言葉。 1.足下(あしもと)を照らし、己の心を顧みよ。真理を外に求めずに、自分の内側に求めなさいということ。 類:●照顧脚下 2.履物を揃えなさいという意味で、禅寺などの玄関に掲げられる。 類:●看脚下 出典:
臨済録(りんざいろく) 中国唐代の禅書。1巻。臨済宗の開祖、臨済義玄の法語を弟子の三聖慧然が集録したもの。 「無位の真人」のくだりは有名。正しくは「鎮州臨済慧照禅師語録(ちんしゅうりんざいえしょうぜんじごろく)」。
・脚光を浴びる
(きゃっこうをあびる) 舞台に立つこと。また、転じて、広く世間から注目されること。社会の注目の的になること。
・ぎゃふんと言わせる(ぎゃふんといわせる) 1.こちらの言い分に、一言も抗弁できないようにさせる。完全に言い負かす。 類:●ぎょふんと言わせる ★「ぎゃふん」は、二つの感動詞「ぎゃ」と「ふん」である。「ぎゃ」は驚き叫ぶさまを意味し、「ふん」は「ふむ」と同じ承諾を意味する<語源由来辞典 2.勢いを挫(くじ)く。また、思い知らせる。 類:●目に物見せる 例:「天狗になっているあいつにぎゃふんと言わせてやる」 ★1970年代後期から80年代前期の、少年雑誌により一般化したという。

−−−−−−−きゆう(あ)(#kiyuu1)−−−−−−−
杞憂(きゆう)
・旧悪を念わず
(きゅうあくをおもわず) 他人の過去の悪事や過失を問わなければ、人から恨まれることも稀(まれ)である。寛容な態度で人と接するべきであるということ。 類:●既往は咎めず 出典:「論語−公冶長」「子曰、伯夷叔斉、不念旧悪、怨是用希」 ★清廉潔白で一生を貫(つらぬ)いた伯夷・叔斉を見習うべきであるという、孔子の言葉から。
・牛飲馬食
(ぎゅういんばしょく) 《四熟》 牛のように大量の水を飲み、馬のようにがつがつ食べる。人並み外れて飲食すること。 類:●鯨飲馬食●痛飲大食●暴飲暴食
・蚯蚓結ぶ
(きゅういんむすぶ) みみずが寒気のために、身を伸ばすことができないで縮まっているという意味で、冬至の頃の極寒を表現した言葉。
・窮猿林に投じて木を択ぶに暇あらず
(きゅうえんはやしにとうじてきをえらぶにいとまあらず) 追い詰められた猿が林に逃げ込む時、木の善し悪しを選んでいる暇はないということで、困窮の状態にある時は、地位や俸禄について選り好みしている余裕はないということ。

−−−−−−−きゆう(か)(#kiyuu2)−−−−−−−
・九回の腸
(きゅうかいのちょう)[=思い] 曲がりくねりの多い腸という意味で、憂(うれ)え悶(もだ)えて腸が捻じれるほどの悲しみのこと。 類:●断腸の思い 出典:
司馬遷の「報任安書」「一日而九回」 出典:報任安書(じんあんにほうずるのしょ) 前漢。司馬遷。獄中の知人に当てた書簡。 人物:司馬遷(しばせん) 中国、前漢の歴史家。前145頃〜前86頃。太史令司馬談の子。字は子長。李陵(りりょう)が匈奴に降(くだ)った時、陵を弁護して武帝の怒りを買い宮刑に処せられた。これに発奮して「史記」を書いたという。
・裘葛を換う
(きゅうかつをかう) 冬服を着、また夏服に着替えるという意味で、冬と夏を経過すること。一年経過すること。
・久闊を叙する
(きゅうかつをじょする) 久し振りの挨拶をする。無沙汰を詫(わ)びる。 類:●
旧情を温める
・旧柯花を生せず
(きゅうかはなをしょうぜず) 枯れた枝には花が咲くことはない。衰えたものは再び栄えたりはしないということ。また、現実的な喩え。 反:■枯れ木に花
・救過不贍
(きゅうかふせん) 失政を救う力が足りないこと。 出典:「戦国策−巻四・秦二」「太公救過不贍。何暇乃私魏醜夫乎」
・旧歓を暖める
(きゅうかんをあたためる) 久しく交わりが絶えていた人と、かつての楽しみや友情を回復すること。
・牛驥同
?[白/十](ぎゅうきどうそう) 《四熟》 「?[白/十]」は「飼い葉桶」のこと。足の遅い牛と速い馬を同じ飼い葉桶で飼うという意味から転じて、優れた人物を、牛や馬と同じに扱うこと。また、賢者も愚者も同一に待遇することの喩え。 類:●驥をして鼠を捕らえしむ 出典:正気歌(せいきのうた) 詩。文天祥(ぶんてんしょう)。南宋。元の軍隊と五坡嶺に戦って敗れ、囚われの身となった折、元の大都の獄中でつくった五言の古詩。最後まで元に屈せず、宋への忠義を通した姿から、正気歌は、日本の幕末の志士にも影響を与えた。
・汲々としてこれ努む
(きゅうきゅうとしてこれつとむ) あくせくして一生懸命に尽くすという意味で、精一杯ものごとに励(はげ)み、気持ちに余裕のない状態にあること。
・九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう) 多くの牛の中の一本の毛という意味で、多数の中の極めて少ない一部分。比較できないほど僅(わず)かなこと。取るに足りないものごとのこと。 類:●滄海の一粟 出典:「文選」・「漢書
司馬遷伝」
・窮屈袋
(きゅうくつぶくろ) 袴(はかま)。
・吸血鬼
(きゅうけつき) 1.死霊、または、死人の姿を借りて現われ、人の生き血を吸うという魔物のこと。2.比喩的に、妖婦、高利貸し、搾取者など、そのように惨(むご)いことをする人間を指して言う。
・牛後
(ぎゅうご) 牛の尻の意味から転じて、強大な者の後に従って使われる者のこと。大きな組織の中で、いつまでも低い地位に留まる者のこと。 類:●牛尾(ぎゅうび)●鶏口となるも牛後となるなかれ

−−−−−−−きゆう(さ)(#kiyuu3)−−−−−−−
・朽索六馬を馭す
(きゅうさくろくばをぎょす) 腐った縄で六馬を操るように、極めて困難で危険なこと。 出典:「書経−五子之歌」「予臨兆民、懍乎若朽索之馭六馬
・牛山の木
(ぎゅうざんのき) 牛山に生えていた木。嘗(かつ)て具(そな)えていた立派な性質の喩え。人は、生まれながらにして善人であるということの喩え。 出典:「孟子−告子・上」「孟子曰、牛山之木嘗美矣、以其郊於大国也、斧斤伐之」 ★孟子が性善説を言い表わすのに使った表現。
九死に一生を得る
(きゅうしにいっしょうをえる)
・休止符を打つ
(きゅうしふをうつ) ものごとに一段落を付けること。
・鳩車竹馬の友
(きゅうしゃちくばのとも) 一緒に鳩車を引いたり、竹馬(たけうま)に乗ったりして遊んだ幼い時からの友だちのこと。 類:●竹馬の友
・鳩首(きゅうしゅ) 「鳩」は集めるの意味で、人々が集まって額を付け合うようにして、相談をすること。 例:「鳩首密議」「鳩首協議」
・鳩首凝議
(きゅうしゅぎょうぎ) 《四熟》 首を鳩(きゅう)して=集めて、ひそひそと話し合うという意味で、顔を付き合わせるようにして熱心に相談している様子。 類:●鳩首密議●鳩首協議
・牛首を懸けて馬肉を売る(ぎゅうしゅをかけてばにくをうる) 看板に良いものを示しておいて、実は悪いものを売ること。見掛けは立派だが内容がこれに伴っていない建物や人のことを喩えて言う。 類:●羊頭をかけて狗肉(くにく)を売る玉を衒いて石を賈る 出典:「晏氏春秋−内篇雑・下」「晏子対曰、君使服之於内、而禁之於外、猶懸牛首于門、而売馬肉於内也」
・旧情を温める
(きゅうじょうをあたためる)[=旧交を〜] 途絶えていた昔の交際を再び始める。 類:●
久闊を叙する
・牛耳る
(ぎゅうじる) 団体や党派などの中心人物となって、自分の思い通りに動かす。 類:●牛耳を執る 例:「会社を牛耳る」 
★「牛耳(ぎゅうじ)」の動詞化<国語大辞典(小)>
牛耳を執る
(ぎゅうじをとる)
・九仞の功を一簣に虧く
(きゅうじんのこうをいっきにかく) 高い築山を築くときに、最後のたった簣(もっこ)一杯の土が足りないだけでも完成しないという意味で、長い間の努力も最後のほんのちょっとの手違いから失敗に終わってしまうこと。 出典:「書経−周書・旅(リョゴウ)」「不矜細行終累大徳、為山九仞、功虧一簣
窮すれば通ず
(きゅうすればつうず)
・窮すれば濫す
(きゅうすればらんす) 貧乏すると、どんな人でも、生活に追われて堕落する。 類:●貧すれば鈍(どん)する
・九層の台は累土より起こる
(きゅうそうのうてなはるいどよりおこる) 幾層もある高層の建築物も、僅(わず)かな土を積み上げるところから始まるものであるということ。 類:●塵も積もれば山となる●積土山を成す 出典:「老子−六四」「合抱之木、生於亳末、九層之台、起於累土」 ★「九層」は、九つの層というよりもむしろ、何層も積み上がったということで、高層であることの喩え。 
・窮鼠噛狸
(きゅうそごうり) 《四熟》 追い詰められた鼠は狸(=野猫のこと)にも噛み付く。弱い者でも窮地に追い詰められて必死になれば、思いも寄らない力を発揮して、強い者に手向かうこともあるという喩え。 類:●窮鼠猫を噛む 出典:「塩鉄論−詔聖」「死不再生、窮鼠噛狸、匹夫奔万乗、舍人折弓、陳勝呉広是也」
・窮措大
(きゅうそだい) 「措大」は大事を挙措することから転じて、学者、書生のこと。貧乏な学者・書生を指す言葉。
窮鼠猫を噛む
(きゅうそねこをかむ)

−−−−−−−きゆう(た)(#kiyuu4)−−−−−−−
・旧態依然
(きゅうたいいぜん) 《四熟》 昔のままで、少しも進歩・発展していない様子。 類:●十年一日●古臭い 例:「旧態依然とした賄賂文化」
・九腸寸断す
(きゅうちょうすんだんす) 「九腸」はたくさんの腸の意味。はらわたがずたずたに断ち切れるほど、非常に悲しいこと。
・窮鳥懐に入る
(きゅうちょうふところにいる) 追い詰められて逃げ場を失った者が救いを求めに来ることの喩え。一般に、困窮者を温かく遇する場面で用いる。 類:●怒れる拳笑面に当たらず尾を振る犬は叩かれず杖の下に回る犬は打てぬ●水に落ちた犬は打つな 出典:「顔氏家訓−省事」「窮鳥入懐、仁人所憫、況死士帰我、常棄之乎」 ★「窮鳥懐に入らば、猟師も撃たず」の後半部分は日本で付けられたもの。
・急転直下
(きゅうてんちょっか) 《四熟》 事態や気持ちなどの変化変転の仕方が急激であること。また、急に事態が変わって解決に近付くこと。
・旧套を脱す
(きゅうとうをだっす) 古くからの習慣や道徳、ありきたりの思想などから逃れるという意味で、既成の秩序・形式・考え方などを打ち破って、新たな方向に進むこと。
・牛頭馬肉(ぎゅうとうばにく) → 牛首を懸けて馬肉を売る
・旧套墨守
(きゅうとうぼくしゅ) 《四熟》 1.古い仕来たりや方法などを固く守ること。2.古臭い形式や方法に拘(こだわ)って、融通が利かないこと。 類:●守株待兎●保守退嬰●因循守旧旧態依然
・牛頭を懸けて馬肉を売る
(ぎゅうとうをかけてばにくをうる) → 牛首を懸けて馬肉を売る
・牛刀を以って鶏を割く
(ぎゅうとうをもってにわとりをさく) 小さなことを処理するのに大袈裟な手段を用いることの喩え。 類:●鶏を割くに焉ぞ牛刀を用いん 出典:「論語−陽貨」「子之武城、聞弦歌之声、夫子莞爾而笑曰、
?焉用牛刀
・窮途の哭
(きゅうとのこく) 人生などに行き詰まって悲しむこと。自分の志を全(まっと)うできないのを悲しむこと。 出典:「晋書−阮籍伝」など

−−−−−−−きゆう(は)(#kiyuu6)−−−−−−−
・急場凌ぎ
(きゅうばしのぎ) 事態が切迫した時、その場の難を逃れるための、間に合わせの手段。
・牛糞馬涎
(ぎゅうふんばせん) 《四熟》 牛の糞と馬の涎(よだれ)のことで、非常に劣っているものや取るに足りないもののこと。
・朽木は雕るべからず
(きゅうぼくはえるべからず) 素質のない者にはいくら教えようとしても、どうにならないということ。 類:●朽ち木は柱にならぬ●朽木糞牆糞土の牆はるべからず 出典:「論語−公冶長」「宰予昼寝、子曰、朽木不可雕也、糞土之牆不可
也、於予与何誅」
・朽木糞牆
(きゅうぼくふんしょう) 《四熟》 朽ち木は柱にならず、糞土では壁を塗ることができない。やる気のない怠け者は、誰がどう教えようとどうにもならないという喩え。 類:●朽ち木は柱にならぬ●糞土の牆は朽るべからず 出典:「論語−公冶長」
・牛歩
(ぎゅうほ) 1.牛の歩み。転じて、歩くのが遅いこと。2.ものごとがのろのろして、中々進まないこと。思うように捗(はかど)らないこと。
・牛歩戦術
(ぎゅうほせんじゅつ) 《四熟》 議事引き延ばしのため、投票などの際、のろのろと行動すること。

−−−−−−−きゆう(や)(#kiyuu8)−−−−−−−
・窮余の一策
(きゅうよのいっさく) 苦し紛れに思い付いた、一つの手段。 類:●最後の手段

−−−−−−−きゆう(ら)(#kiyuu9)−−−−−−−
・旧離を切る
(きゅうりをきる) 親子、または親族などの関係を断つこと。 類:●勘当(かんどう)切る 
旧離(きゅうり) 江戸時代の家族法で、目上の者が、欠落(逐電、失跡、出奔、家出)した目下の者との親族関係を断つこと。奉行所に願い出、久離帳に登録されると、願人は連座の責任を免かれ、登録された者は相続権を失った。江戸後半期には、勘当(追出久離)と混同されて用いられた<国語大辞典(小)>

−−−−−−−きゆう(を)(#kiyuuwo)−−−−−−−
・笈を負う
(きゅうをおう) 「笈」は、背に負うように作られている本箱。笈を背負って旅をすること。転じて、遠方に遊学すること。
・灸を据える
(きゅうをすえる) 1.百草(もぐさ)を皮膚に載せ、それに火を点けて治療をする。2.当人の将来のためになるよう、厳しく叱り咎めること。

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