【ちい】〜【ちと】

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・小さく産んで大きく育てる(ちいさくうんでおおきくそだてる) 1.赤ん坊は、小さいうちに安産で産み、のちに大きく育てるのが子育ての極意(ごくい)である。 ★時に、早産であった両親を励(はげ)まして言う。 2.転じて、起業するときは、初めから大きいところを狙わないで、小規模で始めて徐々に大きく育てていくのが着実で賢(かしこ)いやり方だという喩え。
・小さくとも針は呑まれぬ
(ちいさくともはりはのまれぬ) いくら小さいといっても針を呑むことはできない。転じて、人やものが、小さいからといって侮(あなど)れないことの喩え。 類:●山椒は小粒でもぴりりと辛い
知音
(ちいん)
・知音女房
(ちいんにょうぼう) 自分から馴染みになって、貰った妻。恋女房。 用例:滑・膝栗毛−8「そりやわしが知音女房ぢやわいな」

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・知恵出でて大偽あり
(ちえいでてたいぎあり)[=偽(いつわ)りあり] 人間が素朴で清純であった大昔は自然のままに生活して平和であったが、世が下って、人間の知恵が発達するに従い、嘘を吐いたり騙したりすることが多くなって、世の中が乱れてきたということ。 出典:「老子−一八章」「大道廃有仁義、慧智出有大偽
・知恵が付く(ちえがつく) 知恵がだんだんと備(そな)わってくるという意味で、子供が大人びてくること。 
★「知恵付く」というようにも用いる<国語慣用句辞典(集)>
・知恵が無い(ちえがない) その場に応じた機転や工夫が足りない。馬鹿げている。 類:●能がない●馬鹿らしい
・知恵が回る
(ちえがまわる) 良く気が付く。頭の回転が早い。 例:「大男総身に知恵が回り兼ね
・知恵と力は重荷にならぬ(ちえとちからはおもににならぬ) 知恵と力は、有り過ぎて困ることはないということ。
・知恵にも能わず
(ちえにもあたわず) 良い思案が浮かばない。どんなに知恵を絞っても駄目だ。
・知恵の鏡
(ちえのかがみ) 知恵が優れて明らかなことを、鏡に喩えた言葉。 
★多く、「知恵の鏡も曇る」と続けて、正常な判断を失う意に用いられる<国語大辞典(小)>
・知恵の火
(ちえのひ) 仏教用語。智慧が煩悩を焼き尽くすことを、火に喩えた言葉。
・千重の一重
(ちえのひとえ) 1.千分の一。2.数多くあるうちの、ほんの一部分。 類:●氷山の一角
・知恵の持ち腐り
(ちえのもちぐさり)[=持ち腐れ] 優れた知恵を持っているのに、実際にはこれを十分に活用していないこと。
・知恵の矢
(ちえのや) 仏教で、矢が目的物を射落とすように、煩悩をすっぱりと断ち切ることの喩え。また、知恵の働きが早いことを、矢の早さに喩えた言葉。
・知恵は小出しにせよ
(ちえはこだしにせよ) 一度にありったけの知恵を出し切ると苦境に立つことが多いから、時に応じて少しずつ出した方が良い。
・知恵は万代の宝(ちえはばんだいのたから) 優れた知恵は、その人の宝だけではなく、万人のまた後世も万代にも亘(わた)る宝となるものだということ。 類:●智は万代の宝
・知恵袋
(ちえぶくろ) 1.知恵の全てが入っていると想像された袋。ありったけの知恵。 例:「知恵袋を絞る」 2.その仲間の間で、特に知恵ある者。 類:●知恵者
・知恵を借りる(ちえをかりる) 他人に相談して適当な教示を受けるという意味で、自分では解決できない問題を他人の力に頼って処理しようとすること。他人から良い考えや方法を教えて貰う。
・知恵を絞る(ちえをしぼる) あれこれと一所懸命考える。いろいろ考えて良い方策を思い付く。 類:●捻り出す
・知恵を付ける
(ちえをつける) 傍(そば)にいる者が色々と教えて唆(そそのか)す。近くにいる者が入れ知恵をする。 類:●入れ知恵する●唆(そそのか)す

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・血が上がる
(ちがあがる)[=起こる・上(のぼ)る] 1.精神的ショックや、産後の疲労などによって、逆上(のぼ)せるなどの異常を起こす。2.興奮して頭に血が集まる。かっとする。 類:●逆上する●上気する 例:「頭に血が上がる」
・血が通う(ちがかよう) 1.血が流れている。生きている。2.事務的公式的でなく、人間的な温かい感情や思い遣りがある。 例:「血の通った行政」
・地が傾いて舞いが舞われぬ
(ちががたむいてまいがまわれぬ) 踊り手が、上手く踊ることができないのは舞台が傾いているからだと言い訳する。1.自分の怠慢や失敗を棚に上げて、責任を他人に擦(なす)り付けることの喩え。 類:●堂が歪んで経が読まれぬ 2.屁理屈を捏(こ)ねて勿体(もったい)ぶり、なかなか行動に移そうとしないことの喩え。 類:●勿体を付ける堂が歪んで経が読まれぬ
・近き縁
(ちかきゆかり) 1.血縁が近い者。2.親しい間柄。
・近くて見えぬは睫
(ちかくてみえぬはまつげ) 自分の睫は近すぎて見えない。 1.身近なことは案外気付かないものだということ。 類:●秘事は睫の如し遠きを知りて近きを知らず灯台下暗し 2.他人の短所などは良く見えるのに、自分のことは案外分かっていないものだという喩え。 類:●傍目八目
・近くの他人
(ちかくのたにん) 「遠くの親戚より近くの他人」を略した言葉で、遠くに住んでいる親戚よりも近所に住んでいる他人の方が、いざというときには頼りになるということ。隣人を大切にしなければいけないという教訓。
・血が騒ぐ(ちがさわぐ) 興奮して、じっとしていられなくなる。腕を揮(ふる)いたくなる。感情が昂(たか)ぶる。 例:「ラガーマンだった頃の血が騒ぐ」
・近しき中に礼儀あり
(したしきなかにれいぎあり・うちに〜)[=垣を結(ゆ)え] 親密過ぎて節度を越えれば却(かえ)って不和の元になるから、礼儀だけは守るようにすることが必要である。 類:●親しき中にも礼儀あり
・地下に潜る
(ちかにもぐる) 国家からの干渉を避けて、世間に知られないようにして非合法な社会運動や政治運動をする。また、また追及を逃れるため、世間から身を隠す。
・血が上る
(ちがのぼる) → 
血が上がる
・血が引く
(ちがひく) 恐怖や驚きで顔が青褪(ざ)める。 類:●血の気が引く
・近火で手を焙る
(ちかびでてをあぶる) 1.手を温めるなら、遠くの火を当てにするより、小さくても近くの火に頼る方が良い。遠い将来の大きな利益より、目先の小さな利益を物にする方が先決だということの喩え。2.動けばもっと暖かいところがあるのに、近くの火鉢で間に合わせる。手近な利益に飛び付かず、長期の展望を持ちなさいということの喩え。
・近惚れの早飽き
(ちかぼれのはやあき) 惚れっぽい人は、飽き易いということ。また一般に、ものごとに熱中し易い人は熱意が冷めるのも早いということの喩え。 類:●熱し易いものは冷め易い●A hasty meeting a hasty parting.(早く出会って、早く別れる)
・近道は遠道
(ちかみちはとおみち) 近道は往々にして悪路だったり危険だったりして、却(かえ)って時間が掛かるものだということ。手っ取り早く仕上げようとして手を抜くと、後で却って手数が掛かる。回り道のようでも、安全で確実な道を選ぶのが賢明だということ。 類:●急がば回れ●The more hurry, the less speed.
・力及ばず
(ちからおよばず) 努力をしたが力が足りない。どうにも仕方がない。 類:●是非ない 用例:平家−六「勅命なればちから不及」
・力瘤を入れる
(ちからこぶをいれる) 特に注意して熱心にものごとに対処する。特別に重要と思われることに熱心に尽力する。また、好意を寄せるものに、重点的に熱意を傾ける。 類:●
力を入れる力を込める 例:「受験勉強に力瘤を入れる」
・力に余る(ちからにあまる) 自分の力の及ぶ範囲を越える。 類:●手に負えない
・力にする
(ちからにする) 頼みにするという意味で、精神的な支えとして、他人に縋(すが)り、寄り掛かること。
・力になる(ちからになる) 1.助けとなる。人のために骨を折る。尽力する。 類:●力を貸す●力添えをする 例:「困ったときは力になるからね」 2.頼れる。頼みどころになる。
・力任せ
(ちからまかせ) 加減しないで出せる限りの力を出すこと。
・力のモーメント
(ちからのもーめんと)[=能率] モーメントは英語のmoment。力が物体をある一点を中心に回転させる効果を表わす量。異なる作用線上にあって、大きさが等しく平行で逆向きの二つの力。その点から力の作用線に下した垂線の長さと力の大きさとの積で表わされる。 類:●偶力
・力山を抜き気は世を蓋う(ちからやまをぬききはよをおおう) その力は山を引き抜くほど大きく、その盛んな意気は天下を一呑みにする勢いである。威勢がよく意気が盛んであることを言い、英雄の勇壮な気概を表現したもの。 類:●抜山蓋世 出典:「史記−項羽本紀」「力抜山兮気蓋世、時不利兮騅不逝、騅不逝兮可奈何、虞兮虞兮奈若何」 
項羽が垓下(がいか)で漢軍に包囲され、四面楚歌の声を聞いて詠った詩の一節。
・地から湧いたよう
(ちからわいたよう) 突然、地中から飛び出してきたように、これまでなかったものが現れたという意味で、不意に人や物が目の前に出現した時の形容。 例:「天から降ったか地から湧いたか
・力を合わす(ちからをあわす)[=合わせる] 助け合ってものごとをする。一緒になってものごとに当たる。
・力を入れる
(ちからをいれる) 1.力を込めてする。一所懸命になってする。2.骨を折る。努力する。3・他人のことに助力する。応援する。 類:●贔屓(ひいき)にする●肩入れする
・力を得る
(ちからをえる) 助けを得て活気付く。何かに励まされて力付く。 例:「声援に力を得て頑張る」
・力を落とす
(ちからをおとす) がっかりする。気力を急に失う。元気を失う。失望する。 類:●落胆する
・力を貸す
(ちからをかす) 手助けをする。手伝う。助力する。 反:■力を借りる
・力を借りる
(ちからをかりる) 手助けをして貰う。手伝って貰う。 反:■力を貸す
・力を立てる
(ちからをたてる)[=込める] 力を特に強く入れる。 用例:徒然草−五三「ただ力をたてて引き給へ」
・力を付ける
(ちからをつける) 1.元気になるように励ます。 類:●力付ける 2.学力や技量が向上し、揺るぎないものになる。実力が付く。
・血が沸く
(ちがわく) 感情が昂(たか)ぶる。興奮する。元気が迸(ほとばし)る。 類:●血湧き肉踊る

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・知己(ちき) 1.自分の気持ちや考えをよく知っている人。自分をよく理解してくれる人。 類:●親友 出典:「史記−刺客列伝・預譲」「士為知己者死」 参照:士は己を知る者の為に死す 2.知人。友人。知り合い。 例:「あいつとは十年来の知己だ」
・遅疑逡巡
(ちぎしゅんじゅん) 「遅疑」も「逡巡」も、躊躇(ためら)ったり迷っていたりしている様子を意味する。ものごとが色々な障害にぶつかって捗(はかど)らないこと。 類:●躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)
池魚の殃い(ちぎょのわざわい)
・池魚籠鳥
(ちぎょろうちょう) 池の魚と籠の中の鳥。不自由な身の上のこと。身体が束縛されて自由でない喩え。特に、宮仕えに縛られて、悠々自適の理想的な生き方ができない我が身を嘆いて使う。 類:●籠の鳥 出典:「文選−潘岳・秋興賦序」「譬猶池魚籠鳥而有江湖山藪之思」
・契りを結ぶ
(ちぎりをむすぶ)[=交(か)わす] 1.互いに契る。約束を取り交わす。 用例:宇津保−俊蔭「この日の本の国に契むすべる因縁あるによりて」 2.夫婦の縁を結ぶ。また、義兄弟の関係になる。 類:●契りを籠(こ)む
・千切れても錦
(ちぎれてもにしき) 細かく切れてしまっても、錦織の布はそれだけの価値があるという意味で、良質のものは、仮令(たとえ)壊れてしまっても、それ相当の実質的な価値は失われないものである。 類:●腐っても鯛

−−−−−−−ちく(#tiku)−−−−−−−
・逐一(ちくいち・ちくいつ) 1.抜かすことなく、一つ一つ順を追うこと。一々全部。何から何まで皆。2.副詞的にも用い、一つ一つ順を追って。転じて、詳しく。詳細に。 例:「逐一報告するべし」
・竹頭木屑
(ちくとうぼくせつ) 「竹頭」は竹の切れ端、「木屑」は木の屑。一見役に立たないものも疎(おろそ)かにしないこと。細かなことを等閑(なおざり)にしないこと。 
故事:晋書−陶侃伝」 中国、晋の陶侃(とうかん)は、船を造ったときに出た木や竹の屑を取っておき、後になってそれぞれを役立てた。
・ちぐはぐ 1.形状などが不揃(ふぞろ)いであること。対(つい)になるべきものが揃っていないこと。 用例:雑俳・広原海−六「チグハグの椀は座敷の紋尽し」 例:「ちぐはぐな服装」 2.ものごとが食い違っている様子。調和が取れておらず、その場にそぐわない様子。 例:「ちぐはぐな会話」 ★「違う」と「はぐれる」が結び付いた言葉かという。また、「一具(いちぐ)」が「はぐれる」からか、仏教用語の「値遇(ちぐ)」⇔「反遇(はぐ)」からか、などいともいう。 用例の出典:広原海(わたつうみ) 俳諧集。松月堂不角(しょうげつどうふかく)。元禄11(1698)〜14年。22冊。・・・詳細調査中。
・竹帛に著わす
(ちくはくにあらわす) 功名(こうみょう)や手柄(てがら)が、歴史書に書き込まれる。歴史に名を残すことの喩え。 類:●竹帛に垂る●竹帛の功 ★「竹帛」の「竹」は、竹簡(ちくかん)のこと。「帛」は、布帛(ふはく)のこと。いずれも紙が発明される前の中国で、文字を書き付けたもの。ここでは、史書のこと。 出典:「淮南子−本経訓」「著於竹帛、鏤於金石可伝於人者、其粗也」
・竹帛に垂る
(ちくはくにたる) 功名や手柄が、史書に書き付けられて後世にまで伝わる。歴史に名を残す。 類:●名を竹帛に垂る竹帛に著わす●竹帛の功 ★「垂る」は、後世に残すの意味。 出典:「後漢書−?禹伝」「禹得効其尺寸、功名於竹帛耳」
竹馬の友
(ちくばのとも)
・筑羅が沖
(ちくらがおき) 1.朝鮮と日本との潮境にあたる海。日本の海の果て。 ★朝鮮と対馬との間にある巨済島の古称である「涜羅(とくら)」の変化という。また、「筑」は筑紫、「羅」は新羅の意からともいう<国語大辞典(小)> 2.言語や風俗などが中国とも日本ともつかないこと。和漢ごちゃ混ぜになっていること。 例:「和漢混ぜこぜの筑羅が沖」 3.転じて、どちらともつかないこと。中途半端なこと。曖昧(あいまい)なこと。出鱈目なこと。また、そういう人。 用例:滑・風来六部集−放屁論後篇「どちら足らずのちくらが洋(ヲキ)」
・筑羅手暗
(ちくらてくら) どっちつかずの怪しげな者。また、どっちつかずの誤魔化し。
・竹林の七賢
(ちくりんのしちけん) → 清談

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・知者の一失愚者の一得
(ちしゃのいっしつぐしゃのいっとく) 知者とされる人でも、多くの考えの中には一つぐらいの誤りはあり、また、愚か者でも、時には優れた考えを出すものである。
・知者は惑わず勇者は懼れず
(ちしゃはまどわずゆうしゃはおそれず) 知者は道理を弁(わきま)えているから、事に当たっても迷わないし、勇者は義によって決するから、どんな事態にも臆(おく)さない。 出典:「論語−子罕」「知者不惑、仁者不憂、勇者不懼」 参考:勇者は懼れず
・知者は水を楽しむ
(ちしゃはみずをたのしむ) 知者が事にあたって円転滑脱(=すらすらと)、巧みに事を処理していく様子を、一か所に留まることなく流れ去る水に喩えて言ったもの。 出典:「論語−雍也」「知者楽水、仁者楽山」
・知者も千慮に一失
(ちしゃもせんりょにいっしつ) 知恵の優れた人でも、多くの考えの中には、一つぐらいの思い違いや失策がある。 類:●愚者も千慮に一得 出典:「史記−淮陰侯伝」「知者千慮、必有一失
・置酒高会
(ちしゅこうかい) 盛大な酒宴を開くこと。また、その宴会。
・痴人の前に夢を説く(ちじんのまえにゆめをとく) 愚か者に夢の話をするという意味で、話が相手に通じないこと。言っても甲斐(かい)がないことの喩え。 例:「」 出典:黄庭堅の文から
・痴人夢を説く
(ちじんゆめをとく) 愚か者が夢の話をするように、話の辻褄(つじつま)が合わないこと。要領を得ない話をすること。 類:●痴人の夢 出典:「冷斎夜話」「所謂、対痴人説夢耳」

−−−−−−−ちそ(#tiso)−−−−−−−
・馳走終わらば油断すな(ちそうおわらばゆだんすな) 何かの目的で人がご馳走してくれるときには、その食事が終わったところで、さてとか、時にとかいって話し掛けてくるものである。手厚い持て成しの裏には下心があるものだから、気を引き締めているべきだということ。 類:●旨い話にゃ裏がある●只より高いものはない
・知足
(ちそく) 1.足るを知るの意味。今を満ち足りたものとし、現状に不満を持たないこと。己の身の程を知り、それ以上を望まないこと。 類:●足るを知る者は富む 出典:「老子−三三」「自勝者強、知足者富」 2.「知足天」の略。兜率(とそつ)天のこと。

−−−−−−−ちた(#tita)−−−−−−−
・千度八千度
(ちたびやちたび) 回数が非常に多いこと。幾度も幾度も。 類:●千度百度(ももたび)
・血達磨
(ちだるま) 1.全身に血を浴びて、達磨のように赤くなること。また、そのもの。 例:「血達磨になって仁王立ちしていた」 2.@細川家秘蔵の宝物。達磨の一軸。細川家出火の際、忠臣大川友右衛門が血をもって守った謂(いわ)れがある。 A歌舞伎作品の一系列。「血達磨物」。お家の重宝の達磨の掛け軸を、自分の腹を切ってその内に入れて火災から守った忠臣の話を脚色したもの。「加州桜谷血達磨(かしゅうさくらがやつちのだるま)」以下、「蔦模様血染御書(つたもようちぞめのごしゅいん)」に至る作品の通称。 参考:蔦模様血染御書(つたもようちぞめのごしゅいん) 歌舞伎。血達磨物。三世河竹新七。明治22年(1889)、市村座初演。猛火の中、忠臣・大川友右衛門自らの腹を切って御朱印(将軍などが領地や特権を与える許可状)を腹中に守るというもの。火がかりの大道具が観客を驚かせた。


−−−−−−−ちち(#titi)−−−−−−−
・父在ませば其の志を観る(ちちいませばそのこころざしをみる) 1.[宋の范祖禹(はんそう)の説]父が存命中である内は、子たるものは良く父の気持ちを察して、その心に背かないようにしなければいけない。父の没後は、その行跡(ぎょうせき)を思い出し、それを受け継ぎなさいということ。 出典:「論語−学而」「子曰、父在観其志、父没観其行」 2.[宋の朱熹の説]父が在世中は子は自由な行動ができないものだから、その子の志を観察し、父の没後はその子の行動を観察せよ。そうすれば、その子が孝行者であるかどうかが判る。
・乳臭い
(ちちくさい・ちくさい) 1.乳の臭いがする。2.子供っぽい。幼稚である。未熟である。 例:「まだ乳臭い青二才のくせに」 用例:浄・
姫小松子日の遊−二「亀王とやらん素丁稚有る由。乳くさい形りをして」 用例の出典:姫小松子日の遊(ひめこまつねのひのあそび) 浄瑠璃。吉田冠子・近松景鯉・竹田小出雲・近松半二・三好松洛(千前軒門人)。寶暦7年(1757)。 参考:子日の遊び(ねのひのあそび) 山田流箏曲の曲名。新年の初子(はつね)の日の遊びを主題にした歌詞で、昔の年中行事をあつかった曲。
・父父たらずと雖も、子は子たらざる可からず(ちちちちたらずといえどもこはこたらざるべからず) 父親が父親としての務めを果たさなくても、子は子としての務めを果たさなくてはいけないという儒教の教え。子は、「孝養」を尽くすべきだということ。 出典:「孝経−序」「父雖不父、子不可以不子」 参照:君君たらずと雖も、臣は臣たらざる可からず
・父の恩は山より高く、母の徳は海より深し
(ちちのおんはやまよりたかく、ははのとくはうみよりふかし) 父母の恩はこの上なく大きく深いという喩え。 用例:
童子教父恩者高山、須弥山尚下。母徳者深海、滄溟海還浅」 用例:浄・艶容女舞衣−下「十度契りて親子となる。父の御恩は山よりも高きとの世の教へ」  用例の出典:童子教(どうじきょう) 室町時代から広くわが国に行われていた初等教訓書。全1巻。僧安然、または、白居易の作といわれるが未詳。儒教思想・仏教思想をもとにした漢文体五言320句からなる。江戸時代、寺子屋の教科書として普及した。
・縮み上がる
(ちぢみあがる) 1.すっかり縮む。また、すっかり縮んで小さくなる。 用例:
発心集−五「髪赤くちぢみあがりたる小童」 2.恐怖や寒さで、身体が畏縮する。身体や気持ちが小さくなる。 類:●竦(すく)む 用例:滑・浮世床−二「ソコデ縮のままで縮上って、絽の羽織有てもやくにたたず」 用例の出典:発心集(ほっしんしゅう) 鎌倉初期の仏教説話集。現在流布本八巻本がよく知られるが、鎌倉初期には3巻本であったと思われる。鴨長明作。1213〜15年頃の成立か。仏伝からの引用が多く、また長明自身の経験譚も含む。仏教説話中でもっとも文芸性が濃い。
・ちちんぷいぷい御世の御宝(ちちんぷいぷいごよのおたから・おんたから) 幼児が転んだりぶつけたりして体を痛めた時に、痛みを紛らすために、摩(さす)りながら賺(すか)し宥(なだ)めること。また、そのときに唱える言葉。後略して、「ちちんぷいぷい」だけでも言う。 ★一説に、智仁武勇は御世の御宝の意とも<国語大辞典(小)> ★「智仁勇」は、知と仁と勇で、儒教で最も基本的な三つの徳のこと。そこに武を加えたものか。 ★春日局(かすがのつぼね)が幼少の徳川家光に言った言葉として伝わる。

−−−−−−−ちつ(#titu)−−−−−−−
・帙を紐解く(ちつをひもとく) 書物を開いて読む。 
参考:(ちつ) 書物の損害を防ぐためにおおい包むもの。紙、布、竹、板などを材料とするが、普通は厚紙に布をはって作る。ふまき。また、書物。

−−−−−−−ちて(#tite)−−−−−−−
血で血を洗う
(ちでちをあらう)

−−−−−−−ちと(#tito)−−−−−−−
・血と汗
(ちとあせ) 非常な忍耐と努力を要したものごとの喩え。 例:「血と汗の結晶」「血と汗で築いた地位」
・血となり肉となる(ちとなりにくとなる) 1.良く吸収されて身体の栄養となる。2.知識や技能が完全に身に付く。将来意義ある行動をするための活力源となる。
・千鳥足
(ちどりあし) 1.馬の足並みが乱れ、千鳥が飛ぶ姿のようであること。また、その歩き方。 
★一説に、その馬の足並みの音が千鳥の飛ぶ羽音に似ているところからという(五武器談)。 2.千鳥の歩き方に似ているところから、足を、左右踏み違えて歩くこと。特に、酒に酔った人がふらふらとよろめきながら歩く様子。 類:●酔歩 註釈の出典:五武器談(ごぶきだん?) 伊勢貞丈。・・・調査中。

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