【ねは】〜【ねん】

−−−−−−−ねは(#neha)−−−−−−−
・根葉に成る
(ねはになる) 恨みの種となる。
・根葉に持つ
(ねはにもつ) 恨む。 類:●根に持つ
・根腹を立つ
(ねはらをたつ) 心底から怒る。
・涅槃
(ねはん) 
?(ないおん)とも音訳し、滅度、寂滅と訳す。仏教用語。 1.全ての煩悩(ぼんのう)の火が吹き消されて、不生不滅(ふしょうふめつ)の悟りの智慧を完成した境地。迷いや悩みを離れた悟りの境地。 類:●解脱(げだつ) 2.釈迦の死。3.「涅槃会(ねはんえ)」の略。 4.無我の境地に入るところから、男女の性行為。また、その快楽の絶頂。

−−−−−−−ねひ(#nehi)−−−−−−−
・ねびる 1.老(ふ)けて見えるようになる。年寄り臭くなる。 用例:源氏−空蝉「鼻などもあざやかなるところなうねびれて」 2.草木が萎(な)える。萎(しぼ)む。

−−−−−−−ねふ(#nehu)−−−−−−−
・根深い(ねぶかい) 1.根が土深くまで張っている。また、奥深くまで入り込んでいる。 用例:源氏−胡蝶「ませのうちにねふかく植ゑし竹の子の」 2.考えや気持ちが非常に深い。 用例:万葉−二七六一「根深(ねふかく)も思ほゆるかも吾が思ひ妻は」 3.根気強い。 類:●執念深い 用例:浄・
夏祭浪花鑑−九「こいつねぶかい悪者」 4.原因や根拠などが、古くまたは深くて、排除できないほどである。 例:「悪感情が根深く宿る」 用例の出典:夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ) 浄瑠璃。世話物。9段。並木千柳、三好松洛、竹田小出雲合作。延享2年(1745)大坂竹本座初演。前年、堺の魚屋が長町裏で人を殺した事件を題材にとり、団七九郎兵衛、釣船三婦(さぶ)、一寸徳兵衛など侠客の達引を描いたもの。
・根太に膏薬(ねぶとにこうやく) 地口の一つ。 忽(たちま)ち潰(つぶ)れるということ。 ★「根太」は、「おでき」の一種。大腿部や臀部などにでき、赤くはれてかたく、中心が化膿して時に激痛がある。
・根太は敵に押させよ
(ねぶとはかたきにおさせよ) 根太は、残酷なぐらい思い切り強く押して膿(うみ)を出さないと治癒しないということ。

−−−−−−−ねほ(#neho)−−−−−−−
・根掘り葉掘り
(ねほりはほり) 1.根元から枝葉にまで亘(わた)って。何から何まで全部。残らず。すっかり。 用例:俳・
崑山集−一〇「ねほり葉ほり芋名月の詠哉」 2.しつこく細々(こまごま)と。隅から隅まで徹底的に。 用例:滑・膝栗毛−六「聞かけたことは、根ほり葉ほりきかんせにゃならん」 類:●根問い葉問い ★「葉掘り」は「根掘り」に語調を合わせたもの。 用例の出典:昆山集・崑山土塵集(こんざんどじんしゅう) 俳諧。鶏冠井令徳(かえでいりょうとく・れいとく)撰。明暦2年(1656)。貞門の代表的撰集。・・・・詳細調査中。

−−−−−−−ねま(#nema)−−−−−−−
・根回し
(ねまわし) 1.樹木などを移植するときの処置。広がった根を根元を中心に、鉢または穴の径よりやや小さ目のところで切断して、細根の発生を促(うなが)し移植を安全にする。2.交渉、会議など、事を巧く運ぶために、前もって手を打っておくこと。 類:●下工作

−−−−−−−ねみ(#nemi)−−−−−−−
・寝耳に入る
(ねみみにはいる) 1.睡眠中に聞くこと。2.転じて、何もしないのに思い掛けず手に入ること。 類:●棚から牡丹餅
・寝耳に水
(ねみみにみず)[=水の入るごとし] 眠っているとき耳に水を注がれるような、まったく思い掛けていなかった突然のできごと。 類:●足下から鳥●寝耳に擂り粉木●藪から棒 ★元の意味は、「寝耳」=「寝ているときに音や言葉が入ることである」として、寝ているときに堤(つつみ)が決壊した濁流の音や洪水を報せる声が聞こえた状況、を指したものだったという。・・・詳細調査中。

−−−−−−−ねむ(#nemu)−−−−−−−
・合歓の木の花が七変りすると盆が来る(ねむのきのはながなながわりするとぼんがくる) 合歓の花の咲き終わった頃がお盆であるということ。 ★岐阜県のことわざ。

−−−−−−−ねも(#nemo)−−−−−−−
・ね文字
(ねもじ) 女房詞。「ね」で始まる言葉。 1.練貫(ねりぬき)。2.練絹(ねりぎぬ)。3.葱(ねぎ)。4.練貫のような白い色の箸。白箸(しらはし)。杉箸(すぎばし)。5.日本髪の根に足すところから、髢(かもじ)(=添え髪・入れ髪)。
・根も葉もない
(ねもはもない)・根もない なんの根拠もない。 類:●事実無根

−−−−−−−ねよ(#neyo)−−−−−−−
・寝よとの鐘
(ねよとのかね) 人々に寝る時刻であることを知らせる鐘。亥(い)の刻(22時頃)に打った鐘。 類:●初夜の鐘 用例:浮・西鶴織留−六「夜は寝よとの鐘鳴りて次第にふけ行く程に」

−−−−−−−ねら(#nera)−−−−−−−
・狙いを付ける
(ねらいをつける) 獲物に対して照準をぴったりと合わせるという意味で、攻撃の目標を定めること。また、人を自分の支配下に置こうとしたり、こちらの陣営に引き入れようとしたりして、見当を付けること。 類:●狙いを定める

−−−−−−−ねり(#neri)−−−−−−−
・練り歩く(ねりあるく) 1.行列を作ってゆっくり行進する。 例:「祭礼の行列が練り歩く」 2.蛇行して歩く。 例:「町の中を練り歩く」
・練り牛も淀まで
(ねりうしもよどまで) 京を出た牛は、遅かろうが速かろうが、結局は淀に辿(たど)り着く。ものごとはその速さに関わりなく、結果は同じであるということ。 類:●早牛も淀、遅牛も淀
・練馬大根(ねりまだいこん) 1.大根の品種の一つ。 東京都練馬区東南部原産のもの。2.形状から、太い足の喩え。 類:●大根足

−−−−−−−ねる(#neru)−−−−−−−
・寝る子は育つ
(ねるこはそだつ) よく眠る子供は、大きく、丈夫に成長する。寝ることは子供の成長に欠かせないことである。 類:●泣く子は育つ
・寝る間が極楽(ねるまがごくらく) この世を生き抜くのは実に大変なことであり苦労の絶えないが、寝ている間だけは、何もかも忘れていられるので極楽にいるようなものだということ。 類:●寝るほど楽はなし●寝た間は仏

−−−−−−−ねれ(#nere)−−−−−−−
・練れる(ねれる)・煉れる・錬れる 1.物が、練られて良い状態に調和する。また、煮られて柔らかくなる。 用例:日葡辞書「イトガネレタ」 2.人が、経験を積んで巧みになる。修養や経験を積んで、人柄が円満になる。 用例@:日葡辞書「ネレタヒト」 用例A:浄・甲賀三郎窟物語−一「牛嶋は練れた粋方(すいはう)」 用例の出典:甲賀三郎窟物語(こうがさぶろういわやものがたり) 浄瑠璃。竹田出雲・文耕堂合作。享保20年(1735)初演。甲賀三郎の地獄廻り伝説を扱ったもの。

−−−−−−−ねを(#newo)−−−−−−−
・音を上げる
(ねをあげる) 泣き声を上げるという意味から転じて、困難や苦難に耐えられず弱音を吐く。参ったと言う。 類:●降参する●弱音を吐く ★「音(ね)」は、「鳴」「泣」と同源で、虫や動物の鳴き声、人の泣き声の意味。または、笛の音。
・根を下ろす
(ねをおろす) 確かな位置を占(し)める。揺ぎないものとなる。不動の地位を占める。 類:●定着する●居座る
・根を切る(ねをきる) 1.病根を絶つ。 類:●根治(こんじ)する 2.宿弊(しゅくへい)を根本から改める。悪弊を根こそぎ改革する。
・根を締む
(ねをしむ) 心を引き締める。
・根を釈てて枝に灌ぐ
(ねをすててえだにそそぐ) 水をやるのに、根に注がないで枝に注ぐ。根本的なことを修(おさ)めることをしないで、末端の些事(さじ)にばかり精を出そうとすること。 類:●本末転倒 出典:「淮南子−泰族訓」「今不知事修其本、而務治其末、是釈其根、而灌其枝也」
・根を断って葉を枯らす
(ねをたってはをからす) 1.木を枯らすためには、枝や葉を切るだけでは不十分であり、木の根を切り取らなければならない。同様に、誤ったことを正すためには、一つ一つの事態に対処するだけでなく、その根本的な原因を取り除かなければ効果はないということ。2.元も子も失い、全体を滅ぼしてしまうことの喩え。 類:●枝を伐って根を枯らす
・音を泣く
(ねをなく) 「泣くことを泣く」という意味。泣く。また、鳥や虫が声を立てて鳴く。
・根を生やす
(ねをはやす) その場所にしっかり腰を落ち着ける。長い間同じ間所に動かずにいる。 類:●根っこを生やす 例:「嫁の実家がある土地に根を生やす」

−−−−−−−ねん(#nen)−−−−−−−
・年が明く
(ねんがあく)[=明ける] 1.年季明けになる。年季勤め、年季奉公の年限が終わる。2.役目が終わる。また、好ましくない人との縁が切れる。
・念が入る
(ねんがいる) 注意が行き届いている。丁寧(ていねい)である。手数が掛かっている。
・念が届く
(ねんがとどく) 思いが通じる。願いが叶(かな)う。
・念が残る
(ねんがのこる) 心残りがある。この世に思いが残る。 類:●未練
・念が晴れる
(ねんがはれる) 思いが晴れる。気掛かりや心掛かりがなくなる。
・年がら年中(ねんがらねんじゅう) 常に。 類:●しょっちゅう●始終●年が年中
・年がら年百
(ねんがらねんびゃく) 「年がら年中」を誇張した言葉。いつも。 類:●年が年百 用例:滑・浮世風呂−二「年が年百くさくさして居るだ」
・年季が入っている
(ねんきがはいっている) 長い間修練を積んで熟練している。
・年貢の納め時
(ねんぐのおさめどき) 年貢の滞納を清算するという意味から、転じて、悪事をし続けてきた者が、終(つい)に捕らえられて、罪に服さなければならない時のこと。近頃は、婚期に遅れがちだった者が終に結婚するという時のことも指して言う。
・拈華微笑
(ねんげみしょう) 《四熟・仏教用語》 心から心に伝えること。 類:●迦葉の口に笑みを含む●以心伝心 
故事:釈迦が霊鷲山(りょうじゅせん)で弟子に説法しようとしたとき、梵王が金波羅華(こんぱらげ)を献じた。釈迦は一言も言わず、ただその花を捻(ひね)っただけなので、弟子たちはその意味が理解できなかったが、迦葉(かしょう)だけが、にっこりと笑った。それを見て釈迦は、仏法の全てを迦葉に授けた。
・鯰公
(ねんこう) 鯰髭を生やしている者という意味から、官吏のことを嘲って言う。
・懇ろになる
(ねんごろになる) 男女が特に親しい間柄になる。 類:●昵懇(じっこん)になる ★「懇ろ」は、「ねもころ」からの転。語源@:「根もころ」で「根と等しいさま」の意とする説。語源A:「根も凝(こ)ろ」で「根が入り組んでこりかたまっているさま」の意とする説。
・燃犀(ねんさい) 物を十分に見抜くこと。また、物を見抜く目があること。 
故事:晋書−温伝」 中国東晋の、温が犀の角を燃やして、牛渚磯(ぎゅうしょき)という深淵を照らし、水中の怪物の姿を見た。
・年算の賀(ねんさんのが) 長寿の祝い。賀(が)の祝い。 
参考:賀の祝い(がのいわい) 長寿の祝い。中国から伝わった風習で、四十歳(初老)から始めて、十年ごとに40の賀、50の賀、60の賀などといって祝ったが、室町時代末から42歳、61歳(還暦)、70歳(古稀)、77歳(喜寿)、88歳(米寿)、90歳(卒寿)、99歳(白寿)などに祝うようになった。108が茶寿で、111が皇寿。それより上は珍寿。
・年矢
(ねんし) 年月が早く過ぎてゆくことを、矢が飛ぶ速さに喩えた言葉。 類:●光陰矢の如し●年の矢
・念者の不念
(ねんしゃのぶねん・ねんじゃの〜) 日頃から慎重で、念には念を入れて行なうような人の方が、却って、時々不注意なことをするものだということ。
・念頭に置く
(ねんとうにおく)[=掛ける] 覚えていて心に掛ける。いつも考えている。
・念に掛ける
(ねんにかける) 気に掛ける。注意する。気を付ける。
・念には念を入れる
(ねんにはねんをいれる) 注意した上にも注意する。重ねて確認する。 類:●石橋を叩いて渡る転ばぬ先の杖 
反:■彩(さい)ずる仏の鼻を掻く危ない橋を渡る
・ねんね 1.眠ることや横になることを言う幼児語。 ★「ねる(寝)」の「ね」を二つ重ねた「ねね」の変化<国語大辞典(小)> 2.赤ん坊。小児。3.人形を意味する幼児語。4.2.から)年頃になっても赤ん坊のように幼稚で世間知らずであること。弁(わきま)えのないこと。また、その人。多く、年頃の娘に言う。 例:「もう17だというのにねんねで困る」
・年年歳歳
(ねんねんさいさい) 《四熟》 毎年毎年。 類:●年年●歳歳年年●年年去来
・年年歳歳花相似たり(ねんねんさいさいはなあいにたり) 花の姿は毎年変わらないが、花を見る人の方は毎年替わってしまう、と、老いの悲しみと人生の移ろい易さを嘆いている。 類:●青柿が熟柿弔う 出典:初唐の詩人劉廷芝(りゅうていし)の「白頭を悲しむ翁に代る」と題する詩の中の句。
・念の過ぐるは無念(ねんのすぐるはむねん) 念を入れ過ぎると、却って間の抜けたところができる。程度が過ぎことは、足りないのと同様に却って良くない。 類:●過ぎたるは猶及ばざるが如し
・念の為
(ねんのため) 確認のため。一層注意を促(うなが)すため。 例:「念のため電話番号を聞いておく」
・燃眉
(ねんび・ぜんび) 眉が燃えること。また、眉が燃えるほど火に近づいていること。転じて、危険が迫っていること。 類:●焦眉 例:「燃眉の急」
・念仏講
(ねんぶつこう) 1.念仏宗信者たちが当番の家に集まって念仏を行なうこと。後に、頼母子講(たのもしこう)に変わった。 2.〔隠語〕大勢の男が一人の女を入れ替わり立ち代わり犯すこと。婦女子を輪姦すること。 用例:人情・春色梅児誉美「お娘を正座に取り巻いて念仏講をはじめるつもり」
・念仏者と藤の花とは下がるほど見事なり
(ねんぶつしゃとふじのはなとはさがるほどみごとなり) 念仏宗の信者も遜(へりくだ)ることが大切である。念仏者の驕(おご)りを戒めていう。 類:●藤の花と念仏の行者とは下がるほど見事なり
・念もない
(ねんもない) 1.考えがない。思慮がない。 類:●念なし 2.物足りない。面白くない。3.無念である。残念である。口惜しい。4.思いも寄らない。とんでもない。5.容易である。案外だ。
・念力岩を徹す
(ねんりきいわをとおす)[=も徹る] 全く不可能と思われることも、心を集中して精一杯やれば成し遂げられる。 類:●一心岩をも通す断じて行なえば鬼神もこれを避く
・年輪を重ねる
(ねんりんをかさねる) 技芸の発展や、人の成長の歴史を積み重ねる。特に、人生の経験や苦労を重ねる。 類:●年功を積む
・念を入れる
(ねんをいれる) 十分注意する。心を篭めて丁寧にする。手数を掛ける。
・念を押す
(ねんをおす)[=使う・突く] 相手に十分に確かめる。重ねて確認する。 類:●念を突く●念を遣う

<な行>―・―<慣用句のTOP>―・―<次ページ>