悪銭身につかず
賭博や不正な手段などで苦労せずに手に入れた金銭は、ありがたみが薄いため無駄に使ってしまいがちで、結局すぐになくなってしまうという教え。
用例
宝くじで高額当選した知人がいたが、高級車や遊興費に散財してしまい、一年も経たないうちに元の生活に戻ってしまった。まさに悪銭身につかずだ。
ことわざの由来
「悪銭」とは、質の悪い貨幣のことではなく、盗みやギャンブルなどで不当に手に入れたお金、いわゆる「あぶく銭」のことを指します。 額に汗して働いて得たお金ではないため、その重みや価値がわからず、つまらないことに浪費して手元に残らないことを戒めています。
類似のことわざ
- あぶく銭身につかず
- 人垢(ひとあか)は身につかぬ
- 虚(うつ)ろの物は身につかぬ
英語の類似のことわざ
- Easy come, easy go.(楽に入ったものは楽に出ていく)
- Ill got, ill spent.(不正に得たものは不正に使われる)
ことわざを使った文学作品
- 太宰治『グッド・バイ』 「けれども、悪銭身につかぬ例えのとおり、酒はそれこそ、浴びるほど飲み、愛人を十人ちかく養っているという噂」
- 河竹黙阿弥『三人吉三廓初買』(歌舞伎) 「もし悪銭は身に附かずとはよく申したもの、僅二月たつかたたぬにみんな耗(す)ってしまひました」