柔よく剛を制すじゅうよくごうをせいす

ことわざの意味
柔軟な性質のものが、かえって堅くて強い性質のものを意のままに制御し、勝利するということ。しなやかに適応するものが、頑なで強いものに勝つという教え。

用例

正面から反論するのではなく、相手の意見を一度受け入れてから説得する手法は、まさに「柔よく剛を制す」ビジネス交渉術だ。

ことわざの由来

中国の古い兵法書『三略(さんりゃく)』にある一節「柔能く剛を制し、弱能く強を制す(じゅうよくごうをせいし、じゃくよくきょうをせいす)」に由来します。本来は、力任せではなく、しなやかな対応ができる者が、剛直で強い者をコントロールできるという政治や処世術を説いたものでした。

類似のことわざ

  • 柳に雪折れなし
  • 老子の「柔弱は剛強に勝つ」
  • 柳に風

英語の類似のことわざ

  • Soft and fair goes far.(柔和で公明正大なのが成功する)
  • Better bend than break.(折れるより曲がるほうがよい)