風が吹けば桶屋が儲かるかぜがふけばおけやがもうかる

ことわざの意味
ある事象が、一見すると全く関係のないような意外な場所に影響を及ぼすことのたとえ。また、物事の因果関係が巡り巡って、思いがけない結果をもたらすこと。 現代では、論理が飛躍しすぎていて説得力がない、こじつけのような理屈を指して使われることもある。

用例

  • A国での小さな政変が、回り回って我が家の家計を直撃するなんて、まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」だ。
  • 彼の説明は「風が吹けば桶屋が儲かる」のような論理の飛躍があり、どうも納得がいかない。
  • バタフライ効果のように、些細なきっかけが予想外の結末を生むことを「風が吹けば桶屋が儲かる」と言う。

ことわざの由来

江戸時代の浮世草子『世間学者気質(せけんがくしゃかたぎ)』に記述された話が由来とされています。 一見関係のない「風」と「桶屋」がどのようにつながるのか、その理屈(因果の連鎖)は以下の通りです。

  1. が吹くと砂埃が舞い上がる。
  2. 砂埃が目に入り、盲人(目が見えない人)が増える。
  3. 当時、盲人は三味線を弾いて生計を立てていたため、三味線の需要が増える。
  4. 三味線の皮として猫の皮が必要になり、が乱獲されて減る。
  5. 猫が減ると天敵がいなくなり、ネズミが増える。
  6. 増えたネズミが**桶(おけ)**をかじって駄目にする。
  7. 桶が売れるようになり、桶屋が儲かる。