ことわざの意味
どんなに親密な間柄であっても、最低限の礼儀は守らなければならないという教え。親しさになれて遠慮がなくなると、かえって不和の原因になることを戒める意味。
用例
いくら長年の友人だからといって、約束の時間にいつも遅れてくるのはよくない。「親しき仲にも礼儀あり」という言葉を忘れてはいけない。
ことわざの由来
明確な出典となる物語はありませんが、古くから日本で言われている俗諺(ぞくげん)の一つです。思想的な背景としては、中国の古典『論語』にある「和を以て貴しと為す」や、親しい中にも節度を保つべきとする儒教の礼節の教えが影響していると考えられています。また、かつては「親しき仲に垣(かき)をせよ」とも言われていました。
類似のことわざ
- 親しき仲に垣をせよ
- 心安いは不和の基(こころやすいはふわのもと)
- 良い仲も笠を脱げ
英語の類似のことわざ
- A hedge between keeps friendship green.(間に垣根があるほうが、友情はいつまでも青々と保たれる)
- Familiarity breeds contempt.(馴れ馴れしさは軽蔑を生む)