試行錯誤しこうさくご

ことわざの意味
新しい物事を行う際、あらかじめ正解が分からないため、様々な方法を試しては失敗し、その失敗を修正しながら徐々に解決策や正解に近づいていくこと。

用例

  • 新しいプログラムの開発は、バグを見つけては直す「試行錯誤」の繰り返しだ。
  • 初めての料理だったので、味見をして調味料を足したり引いたり、「試行錯誤」しながら完成させた。
  • 人生は「試行錯誤」の連続であり、一度の失敗で諦める必要はない。

ことわざの由来

この言葉は、元々日本の古いことわざではなく、科学・心理学用語の「Trial and error」の翻訳語(四字熟語)として定着したものです。 19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカの動物心理学者エドワード・ソーンダイクが、猫を使った「問題箱」の実験を行いました。猫が偶然の成功を繰り返しながら脱出方法を学習していく過程を「Trial and error(試行と錯誤)」と名付けたことが始まりです。 これが日本に紹介され、学術用語としてだけでなく、一般的に「失敗を重ねて成功に近づくプロセス」を指す言葉として広く使われるようになりました。

類似のことわざ

  • 失敗は成功のもと: 失敗すると、その原因を反省して改善するので、かえって後の成功につながるということ。
  • 七転び八起き: 何度失敗しても、屈せずにその度に立ち上がって奮起すること。
  • 怪我の功名: 失敗や過ちと思われたことが、偶然良い結果をもたらすこと。(試行錯誤の中での偶然の成功に近い)

英語の類似のことわざ

  • Trial and error.(試行錯誤/由来となった言葉)
  • If at first you don’t succeed, try, try again.(もし最初にうまくいかなくても、何度も何度もやってみなさい)
  • Failure teaches success.(失敗は成功を教える)