ことわざの意味
物事を荒立てたり、揉め事を起こしたりしないようにすること。平穏な状態を保つために、波紋が広がるような言動を避ける様子を指します。
用例
- 彼は職場での人間関係を円滑にするため、常に波風を立てないよう慎重に言葉を選んでいる。
- 会議で反対意見はあったが、今は波風を立てない方が得策だと判断して黙っていた。
ことわざの由来
静かな水面に風が吹いて波が立つ様子を、平穏な人間関係や社会情勢が乱れることに例えた表現です。古くから、水面が穏やかであることは平和や安定の象徴とされており、そこをあえて乱すような行為を「波風を立てる」と呼ぶようになりました。日本特有の調和を重んじる文化の中で、処世術の一つとして「波風を立てない」という否定形での使い方が定着しました。
類似のことわざ
- 角を立てない
- 丸く収める
- 事を荒立てない
- 当たらず障らず
英語の類似のことわざ
Don’t rock the boat Let sleeping dogs lie
ことわざを使った文学作品
夏目漱石などの近代文学において、世間体や周囲との調和を気にする登場人物の心理描写として、この慣用句的な表現がしばしば用いられます。