虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)

ことわざの意味
虎が住む穴に入らなければ、虎の子供を奪い取ることはできない。転じて、大変な危険を冒さなければ、望みの物を手に入れることはできない。

類似のことわざ

  • 危ない所に上がらねば熟柿(じゅくし)は食えぬ
  • 枝先に行かねば熟柿(じゅくし)を食えぬ

類似の英語のことわざ

  • Nothing venture, nothing have. /Nothing ventured, nothing gained.(思い切ってやらなければ何も得られない)
  • Great gains are not achieved except by great risks.(大きなリスクなくして大きく得られることはない)

出典について

後漢書-班超伝」「官属皆曰、今在危亡之地、死生従司馬、超曰、不入虎穴、不得虎子」 漢の使者・班超(はんちょう)が西国のゼン善(ぜんぜん)へ赴いた。初め手厚く持て成されていたが、ある日を境に王の態度が冷たくなった。調べてみると、匈奴(きょうど)の使者が到着した様子。王は「遠くの漢よりも近くの匈奴」と組みたいと思ったらしい。このままでは使者全員が匈奴に引き渡されて殺されると思った班超は、この言葉を用いて部下を説き伏せ、城に火を放って、匈奴の使者を全滅させゼン善を漢の属国とした。