悠悠自適(ゆうゆうじてき)

ことわざの意味
悠悠自適(ゆうゆうじてき)とは、世俗のわずらわしさから離れ、何ものにも束縛されることなく、心静かに自分の思うままにゆったりと暮らすことを意味します。「悠悠」はゆったりとして落ち着いているさま、「自適」は自分の心に適(かな)うままに、気ままに楽しんで暮らすことを指します。主に、仕事や責任から解放された後の、自由で穏やかな生活を表す際に用いられます。

用例

  • 定年退職後は、田舎で悠悠自適の生活を送りたいと考えている。
  • 彼は若くして成功を収め、今は悠悠自適の毎日を楽しんでいる。
  • 長年の苦労が報われ、ようやく悠悠自適の境地に至ることができた。
  • 都会の喧騒を離れ、山奥で悠悠自適に暮らすのが彼の夢だ。

ことわざの由来

「悠悠自適」は、特定の故事成語に直接由来するものではなく、「悠悠」と「自適」という二つの漢語が組み合わさってできた四字熟語です。

  • 悠悠(ゆうゆう): ゆったりとして落ち着いているさま。また、時間的・空間的に果てしなく広がるさま。漢字の「悠」は、人が人の背中に水をかけて洗い清めるさまに「心」を組み合わせたもので、清らかでゆったりとした様子を表します。
  • 自適(じてき): 自分の心に適(かな)うように、思うままに楽しんで暮らすこと。何ものにも束縛されず、のびのびと過ごすこと。

これらの言葉が合わさり、「世間のことに煩わされず、自分の思いのままにゆったりと暮らす」という意味を表すようになりました。「優遊自適」「優游自適」「悠優自適」などと表記されることもあります。

類似のことわざ

  • 晴耕雨読(せいこううどく): 晴れた日には畑を耕し、雨の日には家で読書をするという、自然に合わせた穏やかで自由な生活。