華胥の国に遊ぶ(かしょのくににあそぶ)

ことわざの意味
好い気持ちで昼寝をすること。
華胥の国(「列子-黄帝」にある故事で)とは、中国古代の天子、黄帝が昼寝の夢に見たという理想郷。人々は自然に従って生き、物欲、愛憎なく、生死にも煩わされることなく良く治まっていたという国。

出典について

中国の道家列子(れっし)の典籍。8巻。列子の撰と伝えられるが、実際には前漢の後半に初めて出現し、現行本は、さらに六朝道家の手が加えられている。戦国以来の伝説的道家思想として、情欲を去り心を虚しくして自然に従うべきことを説く一方、六朝の思想である快楽主義、神仙思想、仏教思想の影響の見えることが特色である。「沖虚真経」。

ことわざに関連する人物の詳細

列子(れっし)とは、中国戦国時代の道家の思想家。名は禦寇(ぎょこう)。虚(きょ)の道を得た哲人として伝えられるが、その伝記は明らかでなく、「荘子」によって虚構された人物と思われる。唐代に「沖虚真人」の称号を贈られた。