虎視眈眈(こしたんたん)

ことわざの意味
虎視眈眈(こしたんたん)とは、虎が獲物を鋭い目つきでじっと見下ろして機会をうかがっている様子から転じて、強い者が機会を狙って、油断なく形勢をうかがっているさまを表す言葉です。相手の隙をじっと待ち構え、目的を達成しようとする野心的な態度を指します。

用例

  • ライバル企業は、我が社の新製品の発売を虎視眈眈と狙っている。
  • 彼は、次の社長の座を虎視眈眈とうかがっている。
  • 若手選手たちが、ベテラン選手のポジションを虎視眈眈と狙っている。
  • その国は、隣国の領土を虎視眈眈と機会をうかがっていた。

ことわざの由来

「虎視眈眈」は、古代中国の占いの書物である『易経(えききょう)』の「頤(い)」の卦にある一節、「虎視眈眈、其欲逐逐、无咎(虎視眈眈として、其の欲逐逐たれば、咎なし)」に由来します。 これは、「虎が獲物を狙うようにじっと見下ろし、その欲するところを追い求めるならば、悪い結果にはならない」という意味です。ここから、強い者が機会をじっとうかがう様子を表すようになりました。

  • 虎視(こし): 虎が獲物を鋭い目つきで見ること。
  • 眈眈(たんたん): 獲物を狙って見下ろすさま、にらむさま。

類似のことわざ

  • 機を窺う(きをうかがう): 何かをするのに都合の良い時機が来るのを待ち受けること。
  • 爪を研ぐ(つめをとぐ): 獣が獲物を襲う前に爪を鋭くするように、機会を待って準備を整えること。