【はは】~【はや】

−−−−−−−はは(#haha)−−−−−−−
・幅が利く
(はばがきく) その方面で、大いに世間に認められ、勢力や影響力がある。金や権力を得て世間を大きな顔で渡る。 類:●
羽振りが利く
・憚り多し
(はばかりおおし) 大変に勿体(もったい)ない。申し訳がなく恐縮である。 類:●恐れ多い
・憚りながら(はばかりながら) 1.不躾(ぶしつけ)で遠慮されることではあるが。無遠慮ながら。 用例:発心集−四「憚ながら有待の身は思はずなる物ぞ」 2.主として目上の人に向かって、遠慮しながら意見を述べるときなどに、前置きとして言う。恐れながら。 例:「憚りながら御忠告申し上げます」 3.大きな口を利くようだが。生意気に聞こえるかもしれないが。主に、自らを誇示するときなどに用いる。 類:●不肖ながら 例:「憚りながら、俺も男だ」
・幅寄せ
(はばよせ) 1.自動車の運転で、併走車に接近して、道路脇に寄せたり、停止状態にしたりすること。2.駐車場などで、車を前後に往復運転しながら、駐車位置を横方向にずらすこと。
・幅を利かす
(はばをきかす)[=利かせる・やる] 自分の存在を大きく認めさせるようにする。威勢を揮(ふる)う。 類:●羽振りを利かす 例:「町内で幅を利かせている」
・幅をする
(はばをする)[=なす] 1.威勢を揮(ふる)う。 類:●
幅を利かす 2.見得(みえ)を張る。うわべを飾って威張る。〔日葡辞書〕 3.伸び伸びとした姿勢を取る。寛(くつろ)ぐ。
・婆を掴まされる
(ばばをつかまされる)[=引かされる・引く] 「婆」はトランプのジョーカーのこと。 1.「婆抜き」でジョーカーを引く。最後にジョーカーを引いて負ける。2.転じて、つまらないものを手にすることの喩え。特に、損な役回りを押し付けられることを言う。 例:「税金問題で婆を引かされるのは庶民だ」 ★「糞(ばば)を掴まされる」との混同もあるか。「糞」は、大便や汚いものを指す幼児語
・幅を取る
(はばをとる) 1.広い場所を占める。2.威勢を揮(ふる)う。 類:●幅を利かす 3.ゆとりを持たせる。また、論点などを態(わざ)と暈(ぼ)かす。

−−−−−−−はふ(#hahu)−−−−−−−
・歯節へ出す(はぶしへだす) 口に出して言う。口外する。 用例:浄・国性爺合戦−後日「重ねて歯節へも出さば命が無いぞ」
・羽振りが良い
(はぶりがいい) 1.権力を持っている。 類:●羽振りを利かす 例:「財界で羽振りが良くなってきた」 2.暮らし向きが良く、金銭的に余裕がある。また、気前が良い。 反:■尾羽打ち枯らす 例:「外車など乗り回して、相当羽振りが良い」 ★着物の柄などが煌(きら)びやかであることを、鳥の羽の色が鮮(あざ)やかであることに喩えたものか。
・羽振りが利く
(はぶりがきく) その方面で勢力や影響力がある。金や権力を得て、大きな顔をして世の中を渡る。 類:●幅が利く
・羽振りを利かせる(はぶりをきかせる)・利かす 地位や勢力、金銭などを利用して、思うように振舞う。 類:●幅を利かす

−−−−−−−はへ(#hahe)−−−−−−−
・バベルの塔(ばべるのとう) 1.旧約聖書の創世記第11章に記述されている塔。 ★ノアの子孫たちがシナルの地に建てようとした、頂が天に達するほどの巨大な塔で、その僭越がエホバの神の怒りにふれ、人々は互いにことばが通じなくなって離散したという<国語大辞典(小)> 2.古代バビロニアに建てられた聖塔。3.転じて、不可能な計画。実現の見込みがない架空の計画の喩え。

−−−−−−−はほ(#haho)−−−−−−−
・歯亡び舌存す(はほろびしたそんす) 硬く丈夫に見える歯は却(かえ)って早くなくなり、柔軟な舌が長く残る。剛強な者は却って早く滅び、柔軟な者が後まで生き残るということ。 類:●柳に雪折れなし高木風に折らる 出典:「説苑−敬慎」「夫也、豈非以其柔耶。也、豈非以其剛耶」

−−−−−−−はま(#hama)−−−−−−−
・蛤で海をかえる(はまぐりでうみをかえる) 「かえる」は汲み出すこと。蛤の貝殻で海の水を測るなどという、到底(とうてい)成し遂げることができないこと。いくら努力しても無駄なこと。 類:●大海を手で塞く 参考:東方朔「答客難」「以管天、以蠡測海」 人物:東方朔(とうぼうさく) 中国前漢の文人。前154頃〜前92頃。字は曼倩(まんせん)。諧謔、諷刺の才に優れ武帝に寵愛された。西王母の仙桃を盗んで食べた話など数々の逸話で知られる。著に「東方先生集」「非有先生論」などがある。 参考:東方先生集(とうぼうせんせいしゅう) ・・・調査中。
・蛤踏む心地(はまぐりふむここち) 潮干狩りのとき、足で探(さぐ)って蛤を取るのは大変であることから、歩き疲れた状態の喩え。
・蛤能く気を吐いて楼台を成す(はまぐりよくきをはいてろうだいをなす) 古く中国で、大蛤(=蜃(しん))が吐く気で海中から楼台の形が現れるとされていた。 類:●蜃気楼 出典:「史記−天官書」
・浜千鳥の跡(はまちどりのあと) 浜にいる千鳥が、砂の上を歩いて付けた足跡のこと。「文字」の暗喩。 ★中国の故事では、鳥の足跡を見て文字を作り出したといわれる。
・浜の真砂(はまのまさご・まなご) 砂浜の砂。数が多くて数え切れないところから、無数にあるもののこと。 ★「真砂」の真は、美称<大辞林(三)>
・浜も狭に(はまもせに) 浜辺を塞(ふさ)ぐほど大量にものがある様子。広い浜辺も狭くなるほど沢山(たくさん)。 用例:万葉−1780「御船出でなば浜毛勢爾(はまモセニ)」

−−−−−−−はみ(#hami)−−−−−−−
・食み出す(はみだす) 1.押されて外方向へ膨(ふく)れ出る。隙間から外へ溢(あふ)れ出る。一定の範囲から一部が外へ出る。 用例:雑俳・俳諧−一六「はみだしてきたなき桶の黒砂糖」 例:「解答欄から字が食み出す」 2.比喩的に、仲間から除(の)け者にされる。疎外(そがい)される。 例:「社会から食み出して生きる」 3.食べ始める。食い出す。 例:「牧草を食み出した」

−−−−−−−はむ(#hamu)−−−−−−−
・歯向かう(はむかう)・刃向かう 1.噛み付こうとして、歯を剥(む)き出して向かっていく。また、刃物を持って向かっていく。2.力がある者に反抗して向かっていく。逆らう。抵抗する。敵対する。 類:●楯突く●手向かう 用例:伎・浮世柄比翼稲妻−三幕「どうぞ、あなたに、刃向(ハムカ)ふ事は」 例:「権力に歯向かう」

−−−−−−−はめ(#hame)−−−−−−−
・羽目に落ちる(はめにおちる)[=陥(おちい)る] 困った状態になる。悪い事態になる。窮境に陥(おちい)る。 ★「破目」とも書く<大辞林(三)>
・羽目に掛かる(はめにかかる) 勢いに乗ること。次第に調子が出てきて、興に乗ること。 類:●興に乗じる
・羽目に付く(はめにつく) 1.羽目板にぴったり付く。隅の方へ寄る。 用例:談・禁現大福帳−二「大屋の息子壁隣ゆへ羽目に付て置た」 2.新しく入牢(じゅろう)してきた罪人が、隅の方に押し付けられる。3.窮地に陥(おちい)る。 類:●羽目に落ちる 用例:雑俳・柳多留拾遺−巻八「念仏も三百両ではめにつき」 用例の出典①:禁現大福帳(きんげんだいふくちょう) 洒落本。1巻。宝暦5年(1755)。・・・調査中。 用例の出典②:俳風柳多留拾遺(はいふうやなぎだるしゅうい) 蔦屋から「古今前句集」の板木を譲り受けて、星運堂花久が享和2年(1802)に改題して出した本。
・馬銜を外す(はめをはずす)[=放す]・羽目を外す 興に乗って度を過ごす。調子付いて程度を越える。 類:●箍を外す天井を抜く ★「はめ」は「はみ(馬銜)」の転で、「はみ」を外して馬を自由にする意からとも<大辞林(三)>

−−−−−−−はも(#hamo)−−−−−−−
・は文字(はもじ) 1.恥ずかしいことの意味の女房詞(にょうぼうことば)。「おはもじ」とも。 ★「はずかしい」の後半を略し、「文字」を添えたもの<国語大辞典(小)> 2.お歯黒または歯ブラシを指す婦人語。
・刃物を渡る
(はものをわたる) 刃物の上を歩いて渡るという意味から、ちょっとでも間違うと大変な事態になるような、非常に危険な行為をすること。 類:●剃刀の刃を渡る
・鱧も一期、海老も一期(はももいちご、えびもいちご) 鱧も海老も一生を送ることに変わりはないという意味で、人の一生には貧富・賢愚・身分の違いはあっても、さして変わらぬものであるという喩え。 類:●櫨(はぜ)は飛んでも一代、鰻(うなぎ)はぬたっても一代
・波紋を投ずる(はもんをとうずる)[=投げる] 何事もない静かな所を波立たせる。事を起こしたり、問題を提起したりして、その影響を広げる。変化や動揺のきっかけになる。 類:●平地に波瀾を起こす
・波紋を広げる(はもんをひろげる) 水面に波紋を広げるという意味から、他のものごとに影響を及ぼし、それを広く行き渡らせること。

−−−−−−−はや(#haya)−−−−−−−
・早いが勝ち(はやいものがち) やり方は別として、とにかく早くする方が良いということ。
・早い事(はやいこと) 1.素早く。短時間で。手っ取り早く。 例:「早いこと片付けて出掛けよう」 2.早めに。時間があまり経たないうちに。 例:「早いこと知らせておこう」
・早い所(はやいとこ・ところ) 1.素早く。2.早めに。
・早い話が(はやいはなしが)[=所が] 手っ取り早く話を進めるならば。早く言えば。手短に言えば。要するに。つまり。 例:「早い話が御破算だ」
・早い者勝ち(はやいものがち) 他人より早く来た者、先に実行した者、先に希望した者などが利益を得ること。
早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく)
・早合点(はやがてん・はやがってん) よく聞いたり調べたりしないうちに、分かったつもりになること。十分に確かめないで、勝手に承知すること。 類:●早飲み込み早とちり 用例:浄・油地獄「是が親達の合力か。ハテ早合点な」
・早鐘を撞くよう(はやがねをつくよう)[=打つよう] 不安や驚き、緊張などのために、動悸(どうき)が激しくなることの喩え。 ★「早鐘」は、火事など、変事を知らせるために、続けざまに激しく打ち鳴らす鐘のこと。
・早かれ遅かれ(はやかれおそかれ) 早い遅いの違いはあっても。いずれ。そのうち必ず。 類:●遅かれ早かれ
・早かろう悪かろう(はやかろうわるかろう) 仕事は早いが、出来具合いは良くない。何事も、早ければ良いという訳ではないということ。
・早くも(はやくも) 1.事柄の進行が意外に早いこと。もう既に。最早(もはや)。 用例:車屋本謡曲・俊寛「早くも御覧じ付けられて候」 2.早くても。最も短時日で済むとしても。 例:「納品は早くも来月になる」 用例の出典:俊寛(しゅんかん) 謡曲。四番目物。各流。作者未詳。鬼界ケ島に流された俊寛ら3人に、都から赦免の使者が来て、康頼と成経は許され、哀願する俊寛一人は島に残される。「平家物語」による。「鬼界ケ島」。 参考:車屋本(くるまやぼん) 謡曲本。堺の車屋道悦刊行。文禄5年(1596)写。75番目の謡本。
・疾風に掛かる(はやてにかかる)・罹(かか) 激しい相場の変動によって、予期しない損をすることの喩え。 ★「疾風」は、急に激しく吹き起こる風のこと。また、直ぐに死んでしまう疫痢(えきり)のこと<国語慣用句辞典(集)>
・早とちり(はやとちり) せっかちに判断を下して間違えること。また、早合点(はやがてん)をすること。 類:●早合点早飲み込み 例:「早とちりして大失敗した」
・早飲み込み(はやのみこみ) 1.勉学や技芸などを、早く会得(えとく)すること。 類:●飲み込みが早い 2.よく聞いたり調べたりしないうちに、分かったつもりになること。 類:●早合点早とちり
・歯敝れ舌存す(はやぶれしたそんす) →歯亡び舌存す 出典:「淮南子−原道訓」
・早まる
(はやまる) 1.早くなる。 例:「予定が二、三日早まる」「歩みが早まる」 2.まだその時機でないのに事をする。慌てたり焦ったりして判断を誤まり、軽弾みなことをする。思慮の足りない行ないをすることにも言う。 用例:宇治拾遺−一一・八「追ふ者の、走りはやまりて、え止まりあへず」 例:「早まったことをしたもんだ」
・早耳を走らせる(はやみみをはしらせる)・走らす ものごとを素早く聞き込んで、自分勝手に考えを巡らせること。人が言うことをしっかり聞かないで、早飲み込みをし、自分勝手に理解すること。 類:●早合点
・早飯も芸の中(はやめしもげいのうち)[=内] 1.短い時間内に飯を食べることは、芸人など修行で忙しい者には必要な技(わざ)である。早飯も、芸の一つと言って良い。 類:●早飯早糞芸の中 2.空いた時間を仕事に使えるという意味では、飯を早く食べられることも、それはそれで特技の一つである。
・流行り物は廃り物
(はやりものはすたりもの) 広く世間でもてはやされる流行(りゅうこう)は、一時的なもので長続きはせず、じきに顧(かえり)みられなくなる。 類:●流行り事は六十日

次ページ