【とら】〜【とん】

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・捕えどころがない
(とらえどころがない) 証拠や論拠にする手掛かりがない。判断する材料がない。 類:●掴みどころがない
・虎にして冠す(とらにしてかんす・かんむりす) 虎に冠を被せたようということで、人らしく服装を整えてはいるが、虎のように猛悪である。 出典:「史記−斉悼恵王世家」「斉王母家、駟鈞悪戻、虎而冠者也」 ★前漢の襄(じょう)王の母方の伯父・駟鈞(しきん)の性格を評した言葉。 参考:沐猴にして冠す
・虎に翼
(とらにつばさ)[=羽・角] ただでさえ強い者が更に威力を加えること。 類:●鬼に金棒駆け馬に鞭 出典:「韓非子−難勢」「毋為虎傅翼、将飛入邑択人而食之」
・虎になる
(とらになる) 酷(ひど)く酔う。酔って恐いもの知らずになる。 類:●泥酔する●大虎(おおとら)になる ★「酒(ささ)」と「笹」を掛けて、笹に付きものの虎と表現した。暴れる粗暴さの意味も込めている。
・どら猫(どらねこ) 飼い主がなく、うろついて食物などを盗んだりする猫。 類:●野良猫●泥棒猫 ★「どら」は、「どろ」と関係ある語か<国語大辞典(小)> ★「泥棒猫」と「野良猫」が混じってできた言葉かとも言う。 参考:「どろぼう」の語源 「どろ」は取、「ぼう」は坊で卑称、また「とりうばう(取奪)」の中略など、その他諸説ある<国語大辞典(小)>
・捕らぬ狸の皮算用
(とらぬたぬきのかわざんよう) まだ捕らえないうちから狸の皮を売ることを考えるという意味で、不確実な事柄に期待を掛けて、まだ実現してもいないのに、それを元にあれこれ計画を立てること。 類:●皮算用沖な物当て飛ぶ鳥の献立穴の狢を値段する先ず兎を捕まえろ
虎の威を借る狐
(とらのいをかるきつね)
・虎の尾を踏む
(とらのおをふむ) 強暴な虎の尾を踏むということで、極めて危険なことのたとえ。 類:●竜の鬚を撫でる薄氷を踏むが如し深淵に臨むが如し●春氷を渉(わた)るが如し●虎の口へ手を入れる●朽ち縄を杖に突く 出典:「易経−履卦」「履虎尾、不咥人、亨」<虎の尾を踏むような危険な地位にあっても、正しいことを胸に抱いていれば、虎に食われることはない>
・虎の頭
(とらのかしら) 虎の頭部。また、虎の頭部に似せて作ったもの。 
俗信:昔、虎の頭を煮る真似をした湯で産湯(うぶゆ)を使わせると、その子の邪気を払い、生涯無病で過ごせると思われていた。
・虎の皮
(とらのかわ) 1.虎の毛皮。敷物などとして珍重された。2.捕らぬ狸の皮算用」に掛けて、「そうはいかない」を洒落(しゃれ)て言った言葉。 用例:滑・
続膝栗毛−七「いやいやさうはとらの皮さ」 3.「虎の皮の褌(ふんどし)」の略。 用例の出典:続膝栗毛(ぞくひざくりげ) 滑稽本。十返舎一九。文政3年(1820)。上州草津温泉道中続膝栗毛。木曽街道・中仙道の道中記。膝栗毛(東海道中)の続編。
・虎の口
(とらのくち) 極めて危険な場所や事柄の喩え。「虎口(ここう)」を訓読みした言葉。 用例:増鏡−久米のさら山「大塔の尊雲法親王ばかりは、虎の口をのがれたる御さまにて」
・虎の子
(とらのこ) 1.虎の子供。2.虎は我が子を非常に大事に守り育てるということから、大切にして手元から離さないもの。秘蔵している金品。 例:「虎の子の貯金」
・虎の子渡し
(とらのこわたし) 1.親虎が三匹の子を連れて川を渡る様子を形どった庭石の配置。京都竜安寺の石庭のものがその代表的なもの。2.苦しい生計の遣り繰り。 類:●無理算段 用例:浮・西鶴置土産−四「其蔵なから質に置き、虎の子わたしにはし給へども」 3.碁石などを使ってする遊び。4.次々に手渡すこと。リレー式に、順繰りに手渡すこと。5.馬術の秘伝の一つ。馬に乗って梯子(はしご)の上を渡る術。 
逸話:癸辛雑識−続集下」 虎が三匹の子を生むと、その中には必ず彪(ひょう)が一匹いて、他の二匹を食おうとするので、親はまず彪を背負って対岸に渡し、次にもう一匹を背負って渡した帰りに彪を背負って戻り、残りの一匹を渡したあとで、また彪を背負って渡る。 出典:癸辛雑識(きしんざっしき) 史書。南宋の周密(1232−1298)。・・・詳細調査中。
・虎の巻
(とらのまき) 中国の兵法書「六韜(りくとう)」の虎韜巻(ことうかん)のこと。 1.兵法の秘伝書。2.芸道の秘事・秘伝の書。3.講義の種本(たねほん)。4.教科書に即して、註釈・解説した参考書。 類:●あんちょこ●虎巻(とらかん)
虎は死して皮を残し人は死して名を残す
(とらはししてかわをのこしひとはししてなをのこす)
・虎は千里を往って千里還る
(とらはせんりをいってせんりかえる) 1.虎は一日で千里の道を往復することができるということ。勢いが盛んな様子。2.虎は一日に千里の道を行くが、我が子を思ってまた千里帰って来るということから、子供を思う親の気持ちが強い様子。
・どら息子
(どらむすこ) 怠惰で遊び好きな息子。品行の悪い息子。 類:●放蕩息子●道楽息子 ★「どら」についての諸説 @打楽器の「銅鑼(どら)」から、「鐘をつく」→「金を尽く」→「金を使い果たす」ことにたとえた洒落。 A昔の遊郭の軒先にぶら下がっていた銅鑼を、「いらっしゃいませ」と景気よくジャンジャン鳴らしたところから。 B「道楽」が短縮されて「どうらく」→「どら」になった。 C「どろぼう」の「どろ」からの転。 D三河方言の「だら息子」からの変化。
・銅鑼を打つ
(どらをうつ)[=かわく] 放蕩する。放蕩で金を浪費する。遊興で財産を使い果たす。
 類:●金銅鑼を打つ ★「金尽く」を「鉦撞く」にかけ、さらに「銅鑼を打つ」にもじった語ともいう<国語大辞典(小)>
・虎を画きて狗に類す
(とらをえがきていぬにるいす) 力量のないものが優れた人の真似をして、却(かえ)って軽薄になったり、無様な結果に終わったりすること。あまりに高遠なものを求めて、却って不成功に終わったりすること。 類:●竜を描きて狗に類す 出典:「後漢書−馬援伝」「画虎不成、反類狗者也」
・虎を野に放つ
(とらをのにはなつ)[=千里の野に〜]・[=赦(ゆる)して竹林(ちくりん)に放す] 1.猛虎を野に放って自由にさせておくという意味で、猛威を揮う者などを、その力を存分に発揮できる状態におくこと。2.後で禍(わざわい)を招くような危険なものを野放しにしておくことの喩え。 類:●
虎を養いて患いを遺す●生殺しの蛇に噛まれる ★源頼朝が平氏に捕らえられ伊豆に流された折、頼朝の人物を見て世人が評した言葉。 出典:「日本外史−頼朝正記・源氏上」「是猶放虎於野耳」 出典:日本外史(にほんがいし) 歴史書。頼山陽(らいさんよう)。文政10年(1827)老中松平定信に献上。22巻。日本初の正統的歴史書。源平より徳川までの盛衰興亡を、流暢な漢文体で書いたもの。その情熱的な文章は、幕末の勤王思想に大きな影響を与えた。
・虎を養いて自ら患いを遺す
(とらをやしないてみずからうれいをのこす) 可愛がって育てた虎の子供が、後に猛虎になって禍(わざわい)となる。禍根を断たないで、禍の種を残すことの喩え。 出典:「
史記−項羽本紀」「養虎自遺患也」 ★項羽の和議を受け入れた漢王に対する張良と陳平の進言。

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・取り敢えず
(とりあえず) 1.猶予なく。直ぐに。直ちに。 例:「取るものも取り敢えず駆け付ける」 用例:浮・日本永代蔵−四「取あへず、暇乞なしに上方にのぼり」 2.色々しなければならないことを差し置いて、まず第一に。先ず最初に。差し当たって。 例:「取り敢えずお知らせまで」 用例:
親元日記−文明17年8月4日「先不取敢御肴にて御銚子まいる」 ★取るべきものも取らずに、の意から<大辞林(三)> 用例の出典:蜷川親元日記(にながわちかもとにっき) 武家方記録。蜷川親元。寛正6年(1465)〜文明18年(1486)−現存分より−。蜷川家は歴代幕府政所代の職にあった家。幕府と諸大名の関係や、将軍家、伊勢氏(主家)の動向、芸能を含む当時の武家の行事を記す。自筆原本が一部残っている。
・取り上げる
(とりあげる) 1.置いてあるものを手に取って上げる。拾い上げる。 用例:−一五一「はちすのうきはのいとちひさきを池よりとりあげたる」 2.意見、申し出などを採用する。申請されたものごとを受理する。 例:「彼の意見を取り上げる」 3.財産などを没収する。 類:●召し上げる 用例:日葡辞書「ヤク、または、チギャウヲトリアグル」 4.徴収(ちょうしゅう)する。徴発する。 例:「税金を取り上げる」 5.取って自分のものにしてしまう。騙(だま)して、また力尽くで奪い取る。 用例:滑・浮世床−二「素一歩工面した所が、紙入の類みな取(トリ)あげられて手になし」 6.手を貸して赤子を生ませる。また、育てる。 用例:曾我物語−九「君をば乳のうちより、それがしこそ取あげ奉ては候へ」 7.髪を手繰り上げて結ぶ。 用例:義経記−五「かぶとをばぬいでたかひもにかけ、みだしたるかみとりあげ」 8.中世日本で、髪上げを行なって、元服させる。 用例:平家−一〇「君の御元服候し夜、かしらをとりあげられまいらせて」 9.特に取り立てて問題にする。問題として扱(あつか)う。 用例:滑・浮世風呂−二「子供の喧嘩をとり上るは悪うございます」 10.身分などを引き上げる。上位に付ける。 類:●取り立てる 用例:伎・好色芝紀島物語−五幕「到頭場末の家主とまで取りあげた此の与九兵衛」 用例の出典:好色芝紀嶋物語(こうしょくしきしまものがたり) 歌舞伎。世話物。河竹黙阿弥。6幕。明治2年(1869)。枕探しの濡衣を着せられ、責め殺された遊女敷島が亡霊となって現われる。情人重三郎がその仇を討つ。
・取り合わせ
(とりあわせ) 1.取って合わせること。調和するように配合、配置すること。 類:●組み合わせ●調和 例:「これは良い取り合わせだ」 2.口添え。取り成し。 類:●仲介 用例:浄・心中万年草‐上「おいとまの出る様に取合せ頼みます」
・鳥居立ち
(とりいだち) その格好が鳥居の姿に似ているところから、両脚を開いて、立ちはだかること。 類:●仁王立ち 用例:浄・神霊矢口渡「宮居の前に鳥居立ち、遁さぬやらぬと家来共」
・取り入る
(とりいる) 1.選び出してその事に関係する。関わる。 用例:
今鏡−六「公事などは職者におはせしかど、世のまめなる事はとりいられぬ御心にや」 2.目上の人などの気に入られようとする。諂(へつら)う。愛顧を得ようとして媚び諂う。 例:「上役に取り入る」 用例:仮・浮世物語−二「己富貴に誇り、大名方にとりいり」 用例の出典@:今鏡(いまかがみ) 歴史物語。平安時代。10巻。嘉応2年(1170)成立。作者未詳(中山忠親、源通親などとも)。「大鏡」の後、万寿2年(1025)から嘉応2年に亘(わた)る記述。四鏡の一つ。「小鏡」・「続世継(しょくよつぎ)」。 用例の出典A:浮世物語(うきよものがたり) 仮名草子。江戸前期。5巻。浅井了意作。万治年間(1658〜1661)刊。諸国修業中の主人公浮世房を通して、当時の世相を写し、風刺したもの。浮世草子の先駆をなす作品。「続可笑記」。
・取り柄
(とりえ) 1.取り上げて用いるべきところ。格別に良いところ。特に役立つところ。 類:●得手●長所 例:「飲んだくれるだけでなんの取り得もない宿六」 2.動機。切っ掛け。 用例:日葡辞書「コレヲトリエニシテ」
・鳥威し
(とりおどし) 1.農作物を食い荒らす鳥を威して追い散らすために田畑に設ける仕掛け。案山子(かかし)や鳴子、空砲などの類。秋の季語。 2.案山子が弓矢を持っているところから、持ってはいるが役に立たない弓矢のこと。弓矢を嘲(あざけ)っていう言葉。
・取り返しが付かない
(とりかえしがつかない) 1.取り戻すことができない。2.元の状態に戻すことができない。回復できない。 類:●追い付かない 例:「今となってはもう取り返しが付かない」
・鳥影が射す(とりかげがさす) 鳥の影が壁や障子などに映ること。また、それを来客の予兆とするところから、誰かが訪ねてきそうだという前兆。
・鳥籠に鶴を入れたよう(とりかごにつるをいれたよう) 鳥籠に背の高い鶴を入れたら狭くて身動き一つできない。押さえ付けられて伸び伸びとしていない様子。
・取り越し苦労
(とりこしくろう・ぐろう) 先のことをあれこれ考えて無駄な心配をすること。 類:●杞憂
・取り下げる
(とりさげる) 1.一旦差し出したものや預けたものを、取り戻す。 用例:大鏡−二「東宮の御くらゐとりさげられたまへることは」 2.申し出ていた訴訟や願いを取り消す。また、前言(ぜんげん)を撤回する。
・鶏寒うして樹に上り、鴨寒うして水に下る
(とりさむうしてきにのぼり、かもさむうしてみずにくだる) 同じ条件の下(もと)でも、物によってそれぞれの性質があり、その性質に従って違う行動するものだということの喩え。 類:●鴨は水に入り鶏は木に上がる●十人十色 出典:「景徳伝灯録」「鶏寒上樹、鴨寒入水
・取り澄ます
(とりすます) 真面目腐った顔付きをする。体裁を飾って気取る。勿体ぶる。 例:「取り澄ました顔」
・取り付き身上
(とりつきしんじょう) 所帯を持ったばかりで、まだ何も整っていない家庭の状態。新世帯。 類:●取り付き身代
・取り付き虫
(とりつきむし) 1.その実が衣類などに付き易いところから、植物「牛膝(いのこずち)」の異名。2.煩(うるさ)く纏(まと)わり付いて離れないものや、取り付いて害をなすようなものの喩え。 
・取り次ぐ
(とりつぐ) 1.双方の間に立って、一方から他方へものごとを伝達する。一方から受けて、他方に送る。特に上位の者に用件を伝える。 用例:宇津保−吹上・上「下づかへはみすのもとまでとりつぎ」 例:「伝言を取り次ぐ」 2.問屋や製造元から商品を仕入れて他に売る。商品の請け売りをする。 例:「商品を取り次ぐ」
・取り付く島もない
(とりつくしまもない) 「島」は、頼りや助けとなるものごとの喩え。 1.相手がつっけんどんで話を進めるきっかけが見付からない。 類:●突っ慳貪 例:「けんもほろろで取り付く島もない」 2.頼りにして取り縋(すが)るところがない。頼るべきところがなくてどうしようもない。
・取り留め
(とりとめ) 1.失いかけたものを取って留めること。押さえて留めること。2.纏(まと)まり。締(し)まり。 例:「取り留めがない話」

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鳥なき里の蝙蝠
(とりなきさとのこうもり)
・取り成し顔
(とりなしがお) その場の具合いの悪い状態を、巧く納めよう、取り繕(つくろ)おうとする顔付き。
・鳥の跡
(とりのあと)[=足] 1.鳥の足跡。2.文字。筆跡。また、文字を書いたもの。手紙。 
伝承:中国の黄帝の時、蒼頡(そうけつ)が鳥の足跡を見て文字を創作したと言われる。「蒼頡」については、個人名ではなく複数の研究者たちだとする説もある。 3.下手(へた)な筆跡。 類:●金釘流
・酉の市の売れ残り(とりのいちのうれのこり) 醜い女を指す言葉。 類:●酉の町の売れ残り 
★酉の市で売る熊手についているお多福の売れ残りの面のようなできの悪い顔の意からとも、酉の市の夜は、吉原遊郭が繁昌するのに、そういう日にさえ客のつかない醜い顔の意からともいう<国語大辞典(小)>
・鳥の空音
(とりのそらね) 鶏の鳴き真似。 用例:
後拾遺−940「夜をこめて鳥のそらねははかるとも世に相坂の関は許さじ」 故事:史記孟嘗君伝」 斉の孟嘗君が秦の国を脱出しようとしたとき、函谷関に着き供の食客が鶏の鳴き真似をして欺き、夜明け前に関門を開けさせ、無事通過した。 用例の出典:後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう) 平安末期の4番目の勅撰集。八代集の一つ。20巻。承保2年(1075)、白河天皇の下命があり、応徳3年(1086)成立。撰者は藤原通俊。和泉式部、相模、赤染衛門、能因、伊勢大輔ら320人あまりの歌1218首を四季、賀、別、旅、哀傷、恋、雑など、10部に分類して収録したもの。雑の部に神祇、釈教を新しく立て、叙景歌などに新風が見られる。
・鳥は木を択べども木は鳥を択ばず
(とりはきをえらべどもきはとりをえらばず) 1.鳥は止まる木を選べるが、木の方にはどの鳥を止まらせようなどと選ぶことはできない。人には居住地を選ぶ自由があるが、地面には居住する人を選ぶ自由はない。2.そのように、臣には君を選ぶ自由があるが、君には臣を選ぶ自由がないということ。 類:●鳥に木を択ぶの性あり魚に潭を選ぶの情有り●良禽は木を択ぶ ★孔子が孔文子の許を去る時の言葉。
・鳥肌立つ
(とりはだだつ) 寒さや恐怖などの強い刺激によって、皮膚に鳥肌ができる。 類:●総毛立つ身の毛が弥立つ
・取り引き
(とりひき) 1.商人と商人、または商人と顧客との間の売買行為。また、営利のためになす経済行為。商取引き。 例:「取引先」 ★通例送り仮名「り」「き」を省いて使う。 2.双方の利益となるような交換条件を付けた遣り取り。 類:●掛け引き 例:「犯人と取り引きする」
・取り巻き
(とりまき) 1.取り巻くこと。周りを囲むこと。2.人に纏(まと)わり付いて、機嫌を取ること。金や権勢がある人に媚び諂(へつら)うこと。また、その人。 例:「社長の取巻き連中」
・取り乱す
(とりみだす) 1.散らして乱す。取り散らす。また、身なりなどがだらしない。 用例:咄・鹿の巻筆−二「親の跡をとりみださず」 2.心の平静を失う。見苦しい態度をする。 用例:徒然草−二四一「我にもあらず、取みだしてはてぬ」 例:「秘密を暴かれて取り乱す」
・取りも敢えず
(とりもあえず) 1.取り押さえることもできないうちに。2.直ぐさま。忽(たちま)ちに。立ち所である。取るべきものも取ることができないほど急である。3.何とも処置のしようがない。 
★多く副詞的に用いる<国語大辞典(小)>
・取り持つ
(とりもつ) 1.手に取って持つ。手に握る。 用例:万葉−904「まそ鏡手に登利毛知(トリモチ)て」 2.引き受けて執り行う。責任をもって政務などにあたる。 類:●取り仕切る 用例:万葉−4008「食(を)す国のこと登理毛知(トリモチ)て」 3.双方の間に立って取り成す。仲立ちをする。周旋(しゅうせん)・斡旋(あっせん)する。また、人と人を結び合わせる場合にも使う。 用例:
増鏡−15「源中納言具行とりもちて事行ひけり」 4.接待する。引き受けて世話をする。 類:●持て成す 用例:能因本−306「まつはれ追従し、とり持てまどふ」 5.ある考えをしっかり心に抱く。 用例:徒然草−188「何方をも捨てじと心にとりもちては、一事も成るべからず」 用例の出典:増鏡(ますかがみ) 歴史物語。南北朝時代。「四鏡」の一つ。17巻。また、19巻・20巻の増補本がある。著者は二条良基説が有力だが未詳。応安年間(1368〜1374)頃の成立という。後鳥羽天皇の生誕から後醍醐天皇の隠岐からの還幸までの15代、150余年の歴史を和文で綴った。
・取りも直さず
(とりもなおさず) そのままに。即(すなわ)ち。他でもなく。上に述べたことが次に述べることに等しいこと。
・屠竜の技
(とりゅうのぎ)[=術(じゅつ) 学んでも実際には役に立たない技の喩え。 類:●徒労(とろう) 
故事:荘子−列禦寇」 竜を殺す技を身に付けるのに多くの費用と時間を掛けたが、竜がいなかったのでその技が役に立たなかった。
・取りを務める
(とりをつとめる) 寄席で、最も芸の優れた者として、最後に出演する。 類:●真を打つ ★「取り」の語源は、出演料に纏(まつ)わるという説がある。出演料を「割り」と呼ばれる歩合によって分配する立場の人が「とり」であったとされる。

−−−−−−−とる(#toru)−−−−−−−
・取るに足りない
(とるにたりない)[=足らず・足らない] 問題にもならない。 類:●屁でもない
・取る物も取り敢えず
(とるものもとりあえず) 大急ぎで。慌てて。

−−−−−−−とれ(#tore)−−−−−−−
・奴隷はその鎖を愛する(どれいはそのくさりをあいする) 奴隷は鎖を外されて自由に生きろと言われても、どうして良いか分からなくて、自分から望んで鎖に繋がれようとするものである。自ら望んで災いを受けることの喩え。 類:●牛と芥子は願いから鼻を通す ★ローマ時代のことわざ。

−−−−−−−とろ(#toro)−−−−−−−
・とろくさい 
のろのろしている。生温(ぬる)い。まだるっこい。また、馬鹿馬鹿しい。 用例:洒・
南遊記−四「今更こんな事をいふも鈍言(トロクサイ)が」 ★「とろい」の強調語。「くさい」は接尾語<国語大辞典(小)> 用例の出典:南遊記(なんゆうき) 洒落本。・・・調査中。 参考:南遊記(なんゆうき) 明代の小説。4巻18話。余象斗(よしょうと)。華光(=元から明の中国において、広範囲に信奉された神)の事跡を詳しく書いたもの。「西遊記」などと共に「四遊記」の一つ。
・泥仕合
(どろじあい) 1.泥に塗(まみ)れて争うこと。2.転じて、互いに相手の弱点や秘密などを暴(あば)き立てて醜(みにく)く争うこと。また、その争い。 例:「与党と野党の泥仕合」 3.歌舞伎で、舞台に泥舟(どろぶね)を置き、その中で立ち回りを演じること。また、その立ち回り。 用例:膝栗毛−四「大津街道の泥仕合は、五篇目の打出しに載せたり」 参考:泥舟(どろぶね) 歌舞伎で、泥が入った箱を舞台に置き、泥の池や泥田に模(も)したもの。泥仕合いの立回りに使う。 ★「仕合」は「試合」とも書くが、一般に「泥試合」とは書かない。
・泥田を棒で打つ
(どろたをぼうでうつ)[=に振る] 何の益もないことをする。分別もなく、無闇矢鱈(やたら)にものごとをすること。訳が分からないことをする。 類:●泥田に棒
・泥縄
(どろなわ) 事が起こってから慌てて準備すること。 類:●泥棒を捕らえてから縄を綯う 例:「泥縄式の対応策」
・泥沼
(どろぬま) 1.泥深い沼。2.一旦陥(おちい)るとなかなか抜け出せない悪い状態、悪い環境。 例:「泥沼の生活」「泥沼の十一連敗」
・泥のように眠る
(どろのようにねむる) 疲れ果てて、正体もなくぐっすりと眠る。 ★語源については、未詳。「泥の如し(でいのごとし)」と関係のある言葉か。
・泥棒に追い銭
(どろぼうにおいせん) 家から物を盗んでいった泥棒に更に金を与えるという意味から、輪を掛けて馬鹿げたことをすることの喩え。損の上にまた損を重ねること。 類:●盗人に追い銭 参考:「どろぼう」の語源 「どろ」は取、「ぼう」は坊で卑称、また「とりうばう(取奪)」の中略など、その他諸説ある<国語大辞典(小)>
・泥棒にも三分の道理(どろぼうにもさんぶのどうり)[=理] 盗人が盗みをするのにもそれなりの理由はあるという意味で、どんなことであろうと理屈を付けようと思えば付けられるということ。 類:●盗人にも三分の理あり
・泥棒猫
(どろぼうねこ) 1.他人の家へ忍び込んで食べ物を盗む猫。 類:●盗人猫●どら猫 2.間男(まおとこ)や、他人の夫と密通した女を罵(ののし)って言う言葉。 類:●間夫(まぶ)
・泥棒の逆恨み
(どろぼうのさかうらみ) 泥棒が、自分の悪事を忘れて、自分を捕(つか)まえた人を恨むこと。自分が悪いくせに、それを棚に上げて、他人を非難すること。 類:●泥棒が縄を恨む
泥棒を見て縄を綯う
(どろぼうをみてなわをなう)
・泥を被る
(どろをかぶる) 他人の悪事や失策の責任を負う。損な役割りを引き受ける。
・泥を塗る
(どろをぬる)[=擦(なす)る] 恥を掻かせる、面目を失わせること。 類:●顔に泥を塗る●面(つら)を汚す 例:「親の顔に泥を塗る」
・泥を吐く
(どろをはく) 取り調べられ問い詰められて、隠していた悪事や犯行などを白状する。
・泥を踏む
(どろをふむ) 足元が定まらない様子。よたよたする様子。 用例:虎明本狂言・
薬水「今までは年よって、どろをふみやったが」 用例の出典:薬水(やくすい) 狂言。各流。「養老」の替間(かえあい)。 → 参考:養老(ようろう) 能楽の曲名。脇能物。各流。世阿弥。雄略天皇の御代、美濃国(岐阜県)本巣郡に霊水が湧き出た。勅使がその養老の滝を訪れ、そこにきた親子に養老の名の謂れを尋ねる。老人は、息子がこの水を飲んだところ、疲れが取れたので父母にも飲ませ、老いの養いとしたという謂れを語る。勅使が帰ろうとすると山神が現れ、泰平の世を祝い舞を舞う。
・どろんする・どろんを決め込む 俗語。姿を隠すこと。逃げて、姿を眩(くら)ますこと。 例:「海外へどろんする」 ★『東海道四谷怪談』で、岩の姿が消える際に太鼓が「どろんどろん」と鳴ったことによる。

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・問わず語り
(とわずがたり) 人から問われもしないのに自分から話し出すこと。また、相手なしに一人でものを言うこと。 類:●独り言 用例:宇津保−蔵開中「いであやしのとはずがたりや」 
参考:問はず語り(とわずがたり)・とはずがたり 日記。鎌倉時代。5巻。後深草院の二条(中院大納言源雅忠の女)作。前3巻は後深草院御所を中心に、文永8年(1271)14歳で院の寵愛を受けて以来の様々な愛欲遍歴とその感想を、後2巻は出家後、西行の跡を慕い、諸国行脚によって懴悔修行の生活を送る次第とその心境、後深草院三回忌の感慨などを記す。

−−−−−−−とを(#towo)−−−−−−−
・度を失う
(どをうしなう) 狼狽(ろうばい)して平常の状態を失う。うろたえ慌てて、取り乱す。 類:●色を失う 例:「突然の大地震に度を失う」 出典:「戦国策
・度を越す(どをこす)[=過ごす] 適切な度合いを越す。ものごとを過度に行なう。 類:●度が過ぎる酢が過ぎる
・戸を鎖す(とをさす) 戸口を閉めるという意味から転じて、商売を停止することの喩え。 類:●戸を下ろす
・度を持つことを忘る(どをもつことをわする) 寸法を測った書付けを持たずに出掛けたという意味で、本末を転倒した愚か者の喩え。 類:●鄭人履を買わんとす 故事:韓非子−外儲説・左上」 鄭(てい)の且置履(しょちり)は、靴を買うために足の大きさを測って書付けたが、市場に着いてからその書付けを忘れてきてしまったことに気付いた。それを取りに戻ってから再び市場に着いたら、もう店は閉まった後だった。店で自分の足を出せば買えるのに、それに気付かなかった。

−−−−−−−とん(#ton)−−−−−−−
・頓狂声
(とんきょうごえ) 出し抜けに発する調子外れな声。間の抜けた声。
・団栗の背競べ
(どんぐりのせいくらべ) 団栗の大きさはどれもほとんど同じで、背競べをしても甲乙の判定を附け難い。どれもこれも平凡で代わり映えがしないこと。特に、抜きん出た者がないことの喩え。 類:●一寸法師の背比べ●蟻の丈
・豚犬
(とんけん) 豚と犬のこと。 1.愚かで役に立たない人。人並みまで達していないこと。2.自分の子供を他人に対して遜(へりくだ)って言う語。 類:●愚息(ぐそく)●
豚児
・頓死
(とんし・とんじ) 1.急に死ぬこと。あっけなく死ぬこと。急死。2.将棋で、自分の王将の詰みをうっかり見逃し、他の手を指した瞬間、相手に詰まれること。
・豚児
(とんじ) 1.豚の子。2.自分の息子を謙遜していう言葉。 類:●
豚犬
・遁辞は其の窮する所を知る
(とんじはそのきゅうするところをしる) 言い逃れをしている者を見ると、考えに行き詰まっているのだということが分かる。 出典:「孟子−公孫丑・上」「[言+皮]辞知其所蔽、淫辞知其所陥、邪辞知其所離、遁辞知其所窮
・頓着ない
(とんじゃくない・とんちゃくない) 気に掛けない。構わない。 類:●無頓着 
★「とんじゃく(貪着)」と同源<国語大辞典(小)> 参考:貪着(とんじゃく) 仏経用語。貪(むさぼ)り、執着すること。飽くことなく、物事に囚われること。
・頓首
(とんしゅ・とんじゅ) 1.昔の中国の礼式で周礼(しゅらい)九拝の一つ。頭を地に付くように下げて、恭(うやうや)しくする敬礼。2.手紙や上表文の終わりに付け、相手に対して敬意を示す言葉。 例:「草々頓首」
・呑舟の魚
(どんしゅうのうお) 1.舟を丸呑みにするほどの大きな魚。2.転じて、善悪共に、大人物・大物の喩え。 出典:「荘子−庚桑楚」
・呑舟の魚枝流に游がず
(どんしゅうのうおしりゅうにおよがず) 舟を呑むほどの大魚は小さな川には棲(す)まないという意味から転じて、大人物はつまらない者とは交わったりしないということ。また、大人物は高遠な志望を抱いて、小事に拘(こだわ)らないということの喩え。 出典:「列子−楊朱」「呑舟之魚、不游枝流、鴻鵠高飛、不集汚池」
・とんずら
 俗語。逃げることを意味する。特に、犯罪を犯した者が逃げることに言う。 類:●高飛びする 例:「集金袋を持ったままとんずらした」 ★「遁走」の「遁」と「ずらかる」の合成語から。
・とんだ
 1.思い掛けないこと。普通一般と懸け離れて変わっていること。主に、呆(あき)れたり、吃驚(びっくり)したりする気持ちを込めて用いる。 類:●とんでもない 用例:浄・神霊矢口渡−四「ヤレヤレヤレとんだ男が有る物だ」 2.逆説的な使い方で、素晴らしいこと。 用例:滑・浮世風呂−二「とんだ人相よしで能(いい)お子だ」
・とんだ茶釜
(とんだちゃがま) 思いも掛けない大変良いものごと。 
★江戸、谷中笠森の茶屋女お仙の美しさを見て言い出された流行語。また、お仙がいなくなった後、その茶屋に親爺(おやじ)が店番していたところから「とんだ茶釜が薬鑵に化けた」ともいわれ、とんでもないことの意にも用いられた<国語大辞典(小)>
・頓痴気
(とんちき) ぼんやりしていて、気が利かないこと。また、その人を罵って言う言葉。 類:●鈍間(のろま)●
頓馬間抜け ★「頓痴気」と当てるが、「とん」は「とんま」の「とん」、「ちき」は「いんちき」などの「ちき」に同じものか。「ちき」は、「てき(的)」の変化か<国語大辞典(小)> ★擬人名「頓吉(とんきち)」の転<広辞苑第四版(岩)> ★「頓痴気」は、借字<新明解国語辞典(三)>
・どんちゃん騒ぎ
(どんちゃんさわぎ) 「どんちゃん」は、三味線や太鼓などの鳴り物を入れてする遊興のこと。酒を飲み、歌い、鳴物入りで賑(にぎ)やかに遊興すること。また、その騒ぎ。
・頓珍漢(とんちんかん) 1.ものごとが行き違って訳が分からなくなること。 例:「頓珍漢な答え」 2.間の抜けた言動をすること。また、その人。 例:「頓珍漢な奴だな」 
★「頓珍漢」は当て字。鍛冶屋の相槌(あいづち)を打つ音が交互してそろわないさまから<国語大辞典(小)>
・飛んで火に入る夏の虫
(とんでひにいるなつのむし) 自らを滅ぼすような禍(わざわい)の中に進んで身を投ずること。みすみす敵の餌食(えじき)になること。 類:●自滅●宵の虫の明燭に赴くが猶し 出典:「菜根譚−後集七十」「而飛蛾
・とんでもない 1.
途方もない。思いも掛けない。常識では考えられない。2.以ての外(ほか)である。けしからん。 類:●言語道断怪しからん  用例:浄・用明天皇職人鑑−四「ハテ風をつかまへる様な、とんでもない問ひ様かな」 3.相手の言葉に対する強い否定を表わす。そのようなことはない。冗談ではない。 類:●滅相もない 例:「とんでもないといった顔付き」 
★「とでもない」の変化<国語大辞典(小)> ★「途でもない」からの転という。「正しい道ではない」の意味か。 ★「ない」は接尾語。「とんでもありません」「とんでもございません」などは、誤用。
・とんでもはっぷん
 俗語。「never happen」を日本語風に言い換えたもの。とんでもない。真逆(まさか)。 ★米国進駐軍の片言日本語から出たものか。昭和26年(1951)の映画『自由学校』(獅子文六原作・1950)内の台詞で一般化したものらしい。 ★「飛んでも八分歩いて十分(じっぷん)」などと洒落(しゃれ)ても言った。
・どんでん返し
(どんでんがえし) 1.歌舞伎の大道具「強盗(がんどう)返し」のこと。 ★「強盗(がんどう)返し」は、「強盗提灯(がんどうちょうちん)」の蝋燭(ろうそく)や反射板が自由に回転するところから付いた名前。 ★「強盗返し」がひっくり返るとき、大太鼓が「どんでんどんでん」と打ち鳴らされたことによる。 2.まったく正反対にひっくり返すこと。また、そのような仕掛け。3.特に、小説や劇の筋や人物関係がまったく逆転すること。一般に、ものごとががらりと一変すること。 例:「どんでん返しの結末が待っている」
・とんとん
 〔俗語〕 損得や優劣などについて、二つのものの差がほとんどなく、ちょうど同じぐらいである。特に、収支に差のないときにいう。 類:●五分五分 例:「収支がとんとんになる」
・とんとん拍子
(とんとんびょうし) ものごとが滞(とどこお)りなくすいすい進むこと。 用例:人情・閑情末摘花−初「イヤハヤ呆れ切幕トントン拍子(ヒャウシ)だ」
・どんぴしゃり・どんぴしゃ 1.予想などが、少しの違いもなく的中し、その通りであること。 例:「見積もった額にどんぴしゃりだった」 2.ぴったり合うこと。 例:「バス停にどんぴしゃりで着いた」
・鳶に油揚を攫われる
(とんびにあぶらあげをさらわれる) 当然自分のものになると思っていたものを、不意に横から奪われること。 類:●(とび)に油揚げを攫われる
・丼勘定
(どんぶりかんじょう) 大まかに金の出し入れをすること。また、無計画に金銭を使うこと。 ★「丼」は、職人などの腹掛けの前部に付けた共布(ともぎれ)の大きな物入れのこと。職人などが、丼の中に金を入れて、無造作に出し入れして使ったところから言われる。 
・蜻蛉返り
(とんぼがえり) 蜻蛉が、飛びながら急に後ろへ身を翻(ひるがえ)す様子から。 1.空中で身体を回転させること。また、両手・両足を開いて、身体を車輪のように横へ回転させること。 類:●宙返り 2.ある場所へ行って、直ぐ引き返してくること。すぐ戻ってくること。 例:「その日のうちに蜻蛉返りする」 3.歌舞伎で、切られたり投げられたりした役者が宙返りをすること。
・蜻蛉を切る(とんぼをきる) 歌舞伎の殺陣(たて)の演技で、空中で蜻蛉返りをする。
・頓馬
(とんま) 1.間抜けであること。また、その人。 類:●
とんちき 用例:滑・七偏人−四「あんな鈍間(トンマ)はねへ」 2.しくじり。失敗。 例:「頓馬をやらかす」 ★「とん」は「とんちき」の「とん」、「ま」は「のろま」の「ま」<大辞林(三)> ★「とん」は、「とんだ・とんと」の意。「ま」は、「のろま・まぬけ」の意か。「頓馬」は、借字<新明解国語辞典(三)> ★「鈍間(のろま)」の「鈍」を、「頓」と読み違えたものか。
・問屋が卸さない(とんやがおろさない) そう都合の良いようにばかりはいかない。 例:「そうは問屋が卸さないよ」 ★江戸時代末期、卸売りの値は問屋が決めており、こちらの望む値では商品を卸してくれないことから。

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